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食材・料理のQ&A

じゃがいもが緑色っぽいのは大丈夫?皮や中身の画像と食べられる場合の対処法

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料理・食材
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【監修者:管理栄養士 辻智子】

じゃがいも(ばれいしょ)が緑っぽい場合は、皮を厚くむくと食べられる可能性があります。

でも中身まで黄緑っぽい場合は、有毒なソラニンやチャコニンの影響で食中毒を引き起こすおそれがあるため注意が必要です。

じゃがいも 緑

緑色の部分がどの程度なら大丈夫なのか見分けるためには、色をよく確認することが大切です。

そこでこの記事では、さまざまな緑色のじゃがいも画像を比較しながら、以下の項目について紹介します。

じゃがいもは緑色になった部分に天然毒素を含んでいますが、しっかり取り除いて水にさらすなど調理法の工夫次第で食べられるようになることもあります。

この記事を読むと、じゃがいもを食べる際の注意点や正しい管理の仕方がわかるので、ぜひ参考にして料理を楽しみましょう♪

 

記事監修者・管理栄養士・辻智子先生記事監修・辻智子先生
管理栄養士・栄養士
管理栄養士/ 大学の管理栄養士養成課程を修了後、病院・福祉施設で12年間実務経験を積む。「食は治療の一環」美味しく食べることが健やかな体を作るという考えを提案。ダイエットでも、極端に食べる量を減らすような画一的な減量ではなく、食べる量、動く量、体型を総合的に捉え各人に見合う個別の栄養指導を心掛けている。現在は、特定保健指導、記事監修を中心に活動中。空手道有段者。

   

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緑色っぽいじゃがいもは食べられる?変色の原因と比較画像

じゃがいもの緑っぽい色になった部分には、毒性のある成分が含まれています。

じゃがいも 緑っぽい

皮を厚くむいて緑色の部分を取り除くと食べられますが、中身まで緑になっている場合は食べられません。

じゃがいもが緑色になった原因と合わせて、どの程度の変色なら食べられると判断しても良いのか確認してみましょう。

芽や緑化した皮には毒がある!食べるとどうなる?

じゃがいもの芽や緑化した皮には、傷や日光・蛍光灯などの光が原因で生成された、有毒物質のグリコアルカロイド(ソラニンチャコニン)が含まれています。

比較した画像をみるとよくわかりますが、全体的に皮が緑になっているのがわかりますよね。これが要注意な状態です。

スーパーなどでは光を通す透明なビニール袋に小分けして販売されていることが多いため、よく見て購入しないと買ったばかりでも緑色になっている可能性もあります。

じゃがいも 緑 買ったばかり

また、完熟する前に収穫されることが多い新じゃがいもなどの小芋にも、ソラニンやチャコニンが多く含まれている可能性があるので注意が必要です。(※1)

ソラニンやチャコニンが含まれるじゃがいもを食べたら、頭痛や嘔吐、下痢などの症状が起こる可能性があります。

じゃがいもの有毒物質が原因と考えられる食中毒事例はとても多く、重症化すると昏睡状態や死亡する例もあります。(※2)

緑化したじゃがいもを食べてしまった場合で、数分後~遅くても数日後に異変を感じたら、すぐに病院を受診してください。

ちなみに、じゃがいもの花が咲いた後になる緑色の実にも毒性のある成分が含まれています。(※3)

じゃがいも 緑 毒

一見するとトマトのようで美味しそうに思えますが、食べないでください。

では、どれくらいの変色なら食べられると判断できるのか、見分け方のポイントを確認してみましょう。

中身まで黄緑色なのは要注意!食べられる状態の見分け方

皮が緑色になったじゃがいもが食べられるか見分け方のポイントは、切った中身の色を確認することです。

この方は「マチルダ」という品種のじゃがいもの皮だけをむいて緑色だったようですが、中身を切ってみると以下の画像のように問題ない場合が多いです。

マチルダ じゃがいも 緑

半分にカットしたマチルダ

新じゃがいもは皮が緑色になっていることが多いので中身をよく確認しましょう。

このように皮が緑がかった状態でも、中身は普通に黄色っぽい状態なので大丈夫そうですね。

注意が必要なのは、中身まで黄緑っぽい場合です。

このように、中身が黄緑色で未熟な可能性がある新じゃがの場合は、食べない方がよさそうですね。

管理栄養士 辻智子
管理栄養士
辻智子
家庭でも明るい場所にしばらく放置していると緑化する原因になるので、こちらで紹介している保存方法についても確認しましょう。

ただし、じゃがいもは品種ごとに色が違い、光の加減によって緑色っぽく見える場合もあります。

淡黄色の「北海こがね」や、黄白色の「マチルダ」などの品種は、光の当たり方で緑色や青い色に見える場合もあるのでよく観察して判断しましょう。

また、「さやか」という品種は緑化しにくいのが特徴なので、お店で見かけたら試してみてはいかがでしょうか?(※4)

表面の皮が緑になった部分が少しだけ、広範囲でも中身が黄緑っぽい色でなければ食べても大丈夫です。

ただし、調理法には工夫が必要なので注意したいポイントを確認しておきましょう。

 

緑色のじゃがいもは皮をむけば大丈夫?安全に食べる方法

皮が少し緑っぽいじゃがいもは、緑の部分がどこまで広がっているかよく確認して、中身が問題なければしっかり皮を取り除くと食べられます。

緑のじゃがいも

この画像のように皮全体がうっすら緑色になっている場合も、緑の部分を厚くむくことが大事なので、ピーラーではなく包丁を使いましょう。

なお、ソラニンやチャコニンは皮に多く含まれているため、緑色になっていなくても皮ごと食べない方が良いです。

とくにメークインや男爵は含有量が多いため、しっかり皮をむくのがおすすめです。(※5)

でも、新じゃがは皮が柔らかいのでそのまま調理したいところですよね。

できるだけ安全に食べるためには、以下のポイントを抑えておきましょう。

新じゃがや緑のじゃがいもは水にさらすのがおすすめ

新じゃがを皮ごと食べたい、緑色だったけど皮を厚くむいたじゃがいもを食べたい場合は水にさらしてから調理するのがおすすめです。

じゃがいも 緑 水にさらす

ソラニンは水溶性なので、調理前に水にさらすと抜け出る可能性があるからです。(※6)

管理栄養士 辻智子
管理栄養士
辻智子
ただし、じゃがいもに多く含まれる栄養素のビタミンCも水溶性なので、水にさらす時間は10分程度にしましょう。(※7)

なお、ソラニンやチャコニンは加熱調理に強く、茹でる・煮る場合はほとんど分解されず、揚げる・焼く場合は少し分解されても完全にはなくなりません。(※8)

食中毒を防ぐためには、芽や緑色になった部分をしっかり取り除くことが基本です。

新じゃがを皮つきのまま食べる場合はくれぐれも食べ過ぎには注意して、カレーなど煮込み料理に使って少しでも苦味・えぐみを感じたら食べるのはやめましょう。

特に子供は大人より少ない量でも症状が出る可能性があるため注意が必要です。

このようにじゃがいもが緑色になるのは保存方法も影響するので、変色しない保存の仕方も覚えておきましょう。

 

じゃがいもが緑色になるのを防ごう!正しい保存方法

じゃがいもが緑色になるのを防ぐには、光に当てないことが大切です。

密封したビニール袋は湿気が生じてカビが生えやすいので、袋に穴を空ける・新聞紙で包む・紙袋に入れるなど工夫して湿度の低い風通しの良い涼しい場所で保管しましょう。(※9)

じゃがいも 保存

通気性・遮光性に優れた専用の保存バックを使用するのもいいですね。

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なお、冷蔵庫の野菜室などでじゃがいもを保存するのはおすすめできません。

じゃがいもの冷蔵保存はおすすめできない理由

じゃがいもの冷蔵保存をおすすめできない理由は、還元糖が増えて健康に悪影響を及ぼすと指摘されているアクリルアミドができやすくなるからです。

すでに冷蔵保存していた場合は、1週間ほど常温に置いてから調理するか、「茹でる・蒸す・煮る」など120℃に達しない方法で調理しましょう。

管理栄養士 辻智子
管理栄養士
辻智子
アクリルアミドは120℃以上の加熱調理(揚げる・焼く)だと高濃度で含まれる可能性があり、120℃に達しない調理法(茹でる・蒸す・煮る)では極微量しか発生しないといわれています。(※10)

できるだけアクリルアミドを取り入れないようにするには、冷蔵庫に入れず6℃以上で常温保存するのがおすすめです。(※11)

ただし、収穫後3ヶ月以上経過したり、室温が高くなったりすると芽が伸びて有毒なソラニンやチャコニンが生成されてしまいます。

じゃがいも 緑 毒

芽が伸びるのを防ぐには、エチレンを発生させるりんごと一緒に保存すると長持ちしますよ。(※12)

また、食べきれないほど大量にじゃがいもがある場合は、冷凍保存するのもおすすめです。

じゃがいもを冷凍するとパサパサになって美味しくないのですが、マッシュポテトならパサパサの食感を有効に活かせますよね。

マッシュポテトの参考レシピ

Cpicon じゃがいもの冷凍保存〜瞬間皮剥きで〜 by yoshiazu8

 

このやり方なら面倒な皮むきが驚くほど簡単にできるので作業効率がアップします!

一食分ずつ箸で跡をつけておくと、使いやすいですよ。

1ヶ月くらいを目安に、コロッケやポテトサラダなどに活用しましょう♪

結論|じゃがいもの緑色になった部分は取り除くのが大事!

じゃがいもの緑色になった部分には、天然毒素のソラニンやチャコニンが含まれており、食中毒を引き起こすおそれがあります。

緑色の部分や芽はしっかり取り除くようにして皮はできるだけ食べない、中身まで緑になっているなら絶対に食べないことが大切です。

じゃがいもは光に反応して緑色の部分が増えるので、自宅で保管する際には光が当たらない涼しい場所で常温保存しましょう。

もし手元にあるじゃがいもに緑色の部分があったら、この記事を参考にして中身の色はどのくらい変わっているのかよく確認して食べられるか判断してくださいね。

 

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