親子3世代で暮らす我が家では、ポットが必需品です。でも祖父母が、何度か空焚きをしてしまい困っているんです…。
空焚き防止機能がついている電気ポットではありますが、内側の素材が劣化してきたように感じます。
これからも何度か空焚きを繰り返したら、故障するのでしょうか?火事の危険性もあるかもしれませんよね。
そこで、ポットを空焚きするとどうなるのかを詳しく調査してみました!
- 電気ポットの空焚きで火事などが起きる危険性はあるの?
- 空焚き防止機能が働いても注意が必要な事例を紹介
- 電気ケトルの空焚きについても、火事などの危険性を紹介
- 電気ポット・電気ケトルで空焚き後の対処法・汚れの洗浄方法
祖父母が空焚きを繰り返すので、我が家ではお湯を使う都度沸かす”電気ケトル”への買い替えも検討中です。
電気ポット派・電気ケトル派に好みが分かれると思いますので、電気ケトルの空焚きについても、詳しく調査していきたいと思います。
もし我が家の電気ポットから火が出て、近隣も巻き込む火災が起きたら…と思うと、ゾッとします。
空焚きの危険性を把握して、空焚き後の対処法までご紹介していくので、ぜひ最後までチェックしてみて下さい!
目次
電気ポットを空焚きするとどうなるの?火事や故障の危険性を調査!
電気ポットの製造販売で有名な象印のホームページをチェックすると、空焚きするとどうなるのかが紹介されていました。
空焚き防止機能が正常に働けば火事や故障の危険性が低いことがわかったので、下記の2パターンに分けて、どのように空焚き防止機能が働くのかをご紹介します。
- 保温したまま空焚きになった場合
- 水が無いのに「沸かす」ボタンを押してしまった場合
電気ポットを空焚き〜空焚き防止機能が働くまでの流れとは?
空焚き防止機能がついている電気ポットで火事や故障が起きる危険性が低い理由を、チェックしてみて下さい。
象印ホームページの「お客様サポート」を参考に、ご紹介します。
保温したまま空焚きになった場合
- 「保温」状態で電気ポット内に水がなくなっても、保温が続く
- 「沸かす(再沸とう)」ボタンを押すor水がなくなってポット内の温度が下がると、湯沸かし機能が働く
- 電気ポット内で水が無いor足りないことが感知される
- 空焚き防止機能が働く
- 通電が停止される
電気ポットに通電されなくなるので、基本的には火事も故障も起きません。
水が無いのに「沸かす」ボタンを押した場合
- 「沸かす(再沸とう)」ボタンを押す
- ポット内で水が無いor足りないことが感知される
- 空焚き防止機能が働く
- 通電が停止される
こちらも通電停止により、基本的には火事・故障が起きません。
空焚き防止機能が働けば、留守で空焚きに気づかなくても、近隣に迷惑をかけるような火災が起きる危険性は低いようですね。
*後ほど電気ケトル派の方のために「電気ケトルの空焚きにも要注意!火事や故障のリスクはどのくらい?」で電気ケトルを空焚きした場合の危険性についてもご紹介します。
電気ポットの買い替えを検討中の方のために、空焚き防止機能がついている電気ポットもいくつかご紹介します。
空焚き防止機能がついているのは、どんな電気ポット?
電気ポットをこれから買うなら、空焚き防止機能は必須ですね!
「法律で電気ポットに空焚き防止機能をつけることが義務付けられているかもしれない」と思って調査したのですが、そのような法律はありませんでした。
空焚き防止機能がついているかどうかは、私達が商品を選ぶ際にチェックする必要があります。
空焚き防止機能がついている電気ポットを、値段が安い順に、いくつかご紹介します。
2千円台
象印マホービンの商品です。容量が小さくて温度調整機能はありませんが、2千円台でも空焚き防止・転倒時の湯もれ防止機能がついています!
同じ価格帯で空焚き防止機能がついていない商品もあるので、買う前に必ずチェックなさって下さい。
5千円台
タイガーの商品です。空焚き防止機能はもちろん、温度調整機能・節電・カルキ抜き沸騰などで高機能になります。
赤ちゃんのミルクを作るときに便利な”70℃の保温機能”も、この価格帯くらいから登場します。使い勝手は十分ですね。
ピーコックの商品は同じ価格帯で空焚き防止機能もありますが、機能がシンプルです。
1万円台
1万円を越す電気ポットになると、高級品です。
空焚き防止機能はもちろん、高速沸騰・お湯の水質を調整・ドリップ給湯など、ワンランク上の品質を求める方向けの機能が充実しています!
電気ポットを安全に使うためには、安全性が高い電気ポットを選んだ上で、故障などもしっかりチェックするのが大切ですね。
ここで疑い深い私は、「空焚き防止機能が壊れていたらどうなるの?」という点も気になりました。
空焚き防止機能の故障を想定して、事前に注意しておけることはあるのでしょうか?
空焚き防止機能があれば安心?コンセントの差しっぱなしも火災の原因に!
「会社のポットをつけっぱなしで帰宅」、「電源を抜かずに外出」なんていう場合に”空焚き防止機能が壊れていたら…“と想像すると、大丈夫とは思えませんよね。
また、そもそも古いポットで、空焚き防止付きではないという場合もあると思います。
空焚き防止機能が壊れているorついていないポットを空焚きしてしまったら、どうなるのでしょうか?
象印と同じく電気ポットなどの製造販売で有名なタイガーのホームページに、情報がありました。
「温度ヒューズ」とは、万が一空焚き防止機能が働かなかった際の最後の安全装置として、各社の電気ポットに内蔵されている配線です。
電気ポットの説明書に「温度ヒューズ ○℃」と書かれている部分があったら、「書かれている温度でヒューズが断たれるんだな」と読み取って下さい。
温度ヒューズが断たれる際には、下記のような危険性があることも覚えておいて頂けると幸いです。
- 電気ポットから火花が散って、近くのものに火がつく
- 電気ポットが異常に熱くなり、触ると火傷をする
温度ヒューズが断たれると、故障状態になります。電気ポットが使えなくなるので、専門店での修理が必要です!
空焚き防止機能の故障ではないのですが、故障した電気ポットを使って火事寸前になったという実体験も発見しました。
故障した電気ポットで火事に!の危険な実体験
保温機能が壊れた電気ポットを使い続けていた。
「沸かす」を押して電気ポットを1時間ほど放置したところ焦げた臭いがし、電気ポットから火花が散って、電気ポット外側のプラスチックにも火がついた。
火災報知器が作動し、水をかけて消化した。
電気ポット内でお湯が沸き続け、そのうち空焚きになって電気ポットの温度が急上昇して起きた事例です。とても危険ですね。
故障した電気ポットを素人判断で使い続けるのは、絶対にやめましょう!
ここまで、電気ポットを空焚きするとどうなるのか、危険があるとしたら何が原因なのかをご紹介してきました。
次に電気ケトルについても同様に、空焚きの危険性を調査していきます!
電気ケトルの空焚きにも要注意!火事や故障のリスクはどのくらい?
電気ポットと電気ケトルの一番大きな違いは、「電気ケトルには保温機能が無く、一度に使い切ることを目的にお湯を沸かす」ことです。
電気ポットと同様に空焚き防止機能がついている商品が多数あり、機能が正常に働けば、火事や故障が起きる危険性が低くなっています。
火事や故障が起きるとすれば、2パターンが考えられます。それぞれご紹介します。
- 商品自体が不良品
- 私達の使い方が間違っている
商品自体が不良品
過去(2006年2月~2007年1月)にティファールが製造販売した電気ケトルが不良品で、無料で自主回収された事例があります。
不良動作は「空焚き防止機能が働かず、発煙・発火の危険性がある」という点で、実際にこの不良が原因で、電気ケトル周辺が焼ける事故が起こっています。
不良品が販売されるのは、私達消費者の力では止められません。お使いの電気ケトルに異常な動作を発見したら、すぐに使用をやめてメーカーに連絡なさって下さい!
使い方が間違っている
石川県消費生活支援センターが平成27年12月〜平成28年3月に9銘柄の電気ケトルを調査し、火事などの危険性がある使い方を、ホームページで紹介してくれています。
- フタを空けてお湯を沸かすと、水がなくなっても電源が切れない電気ケトルがある
- お湯を沸かす際に表面がかなり熱くなり、火傷の危険性がある電気ケトルがある
- 指定量以上の水を沸かすと、熱湯が吹き出す電気ケトルがあった
- 水平な場所に置かずに水を沸かすと、沸騰したお湯が漏れる電気ケトルがある
- コンセントの使い方によっては、コンセント部分から発火する危険性が想定できた
危険なコンセントの使い方とは?
電気ケトルは短時間で大きな電力を使ってお湯を沸かすため、コンセントの差込口に負荷がかかって、発火する危険性があります。十分にご注意下さい。
- トラッキング現象:コンセント差込口にホコリと湿気がたまると、急激な電力が原因で発火する現象
- タコ足回線:1つの差込口に1度に大きな電力がかかるため、発火する危険性がある
電気ケトルを購入時には、取り扱い説明書を確認してから使い始めて下さいね。
↓↓↓
フライパンの空焚きが危険なケースと空焚きしてしまった後の対処法
空焚き防止機能がついている電気ケトルには、下記のような商品があります。
デザインの好みもあることと思いますが、安全に関わる機能がついているかも、チェックするようおすすめします!
ニトリ
空焚き防止機能がついていて断然お手頃なのが、ニトリの電気ケトルです。
ティファール
ティファールは電気ケトルを複数販売しています。もっと高機能で値段も高い商品がありますが、高機能な商品で動作不良の口コミを多く発見しました。
下記のような空焚き防止機能つきのシンプルな商品を選ぶ方が安全性が高い場合もあるので、口コミを良くチェックしてから購入するようおすすめします。
タイガー
空焚き防止機能の他に、蒸気が出ない点も魅力です。
象印マホービン
1時間ほどなら保温できる構造で、外側が熱くならないのも嬉しい点です。
バルミューダ
空焚き機能以外に目立った機能はありませんが、デザイン性が高い点が人気の商品です。
電気ケトルも、電気ポットと同様に安全な商品を選んで正しく使うのが大切ですね!商品を買ったら説明書をよく読み、安全に使えるよう気をつけていきたいと思います。
最後にご紹介するのは、「わかっていてもついうっかり…」電気ポットや電気ケトルを空焚きしてしまった後の対処法です。
焦げや汚れが残ってしまうことがありますが、元のきれいな状態に戻せるのでしょうか?
電気ポットや電気ケトルで空焚きした時の対処法!焦げや汚れの洗浄方法は?
電気ポットや電気ケトルを空焚きすると、外側までかなり熱くなることがあります。
水を入れて急激に冷やそうとすると内部の素材を傷めてしまうので、プラグとコンセントを抜いて自然に冷めるまで待ちましょう。
内側に焦げや白い汚れが残った場合は、汚れを放置すると腐食がひどくなっていきますし、何となく気持ち悪いですよね。
そんなときは、基本的に下記の方法で洗浄ができます。
- クエン酸をぬるま湯で溶かして電気ポット・電気ケトルに入れる
- 満水まで水を足す
- (2)を沸かす
- 1時間ほど待つ
- お湯を捨てる
- 電気ポット・電気ケトルの注ぎ口からコップ一杯分の水を出す(注ぎ口内部のクエン酸を流すため)
汚れがひどい場合には、内部の素材(フッ素樹脂・ステンレスなど)によって効果的な洗浄方法が違います。
こちらの記事で素材別の洗い方をご紹介しているので、ぜひ参考になさってみて下さい。
↓↓↓
鍋の空焚きはどうなる?焦げや変色などの危険性と空焚き後の対処法
まとめ
電気ポット・電気ケトルの保温を消し忘れるなどで空焚きをしてしまった場合の、危険性や対処法をご紹介してきました。
ポイントをまとめてみます!
- 空焚き防止機能がある電気ポットは、空焚きをしても火事などの危険性が低い
- 空焚き防止機能の故障などの状態で空焚きをしても、最後の安全機能が働く
- 電気ポット・電気ケトルの使い方によっては、火事などが起きる危険性もある
- 万が一空焚きをしてしまった場合でも、腐食がなければ洗って使える
電気ポットを一日中コンセントにつないでいるご家庭も多いと思います。出かけるときにプラグを抜き忘れると、「空焚きになったらどうしよう」と焦りますよね。
今回ご紹介したとおり空焚き防止機能が正常に働けば、そのうち電気ポットが空焚きを感知して通電をストップしてくれます。
ただし空焚き防止機能がついていても、100%安心とは言えない注意点もありました。
コンセントの差しっぱなし、トラッキング現象、タコ足回線の危険性など、普段から安全な使い方ができているかを、チェックして頂くようおすすめします。
電気ポットや電気ケトルは、日常で意外と多い、お湯を沸かす手間を省いてくれる便利な家電です。
今回知った使い方の注意点なども参考に、これからも安全・便利に使って頂けると幸いです!