【監修者:管理栄養士 坂本圭子】
お土産としていただくことも多いゼリーの賞味期限は比較的長いというイメージがあったのですが、有名店で購入したゼリーは意外と短くてびっくりしたことがあります。
だいたい1ヶ月から半年ほど持つものもあると思っていたのですが、商品によってまちまちのようなので、市販のゼリーの賞味期限を詳しく調べてみました。
- 市販や手作りゼリーの賞味期限はどれくらい?
- 賞味期限切れのゼリーはいつまで食べられる?
- 腐るとどうなる?食べられるか判断する方法
- 日持ちさせる正しい保存方法とは?冷凍のコツ
また、お子さんがいる場合などは特に手作りする場合もあるかと思いますので、手作りの場合の日持ちについても調べています。
また、常温か冷蔵庫に保存するべきか、気になる保存方法も知ることができますよ。
せっかくのゼリーを無駄にしないよう、賞味期限や保存方法など、しっかり確認しておきましょう!
管理栄養士・栄養士
目次
ゼリーの賞味期限はどれくらい?市販品や手作りなど徹底調査!
私はいつもスーパーなどの市販のゼリーを購入していますが、ちょっと贅沢したい気分の時には有名店のゼリーを食べたくなります!
また、おやつとしてではないですが、体調が悪い時などにはウィダーインゼリーなどのお世話になることも。
まずは、お土産としても最適な有名店のゼリーをはじめとした、色々な種類の市販ゼリーについて調べてみました。
杉山フルーツゼリー 静岡にあるフルーツギフト専門店。上質なフルーツを使った生フルーツゼリーが有名 |
1~2日 (要冷蔵) |
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ハナフル 若者を中心に人気のお洒落なフルーツブランド。無添加無着色にこだわった新鮮フルーツゼリー |
3~4日 (要冷蔵) |
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クリケットゼリー 関西で有名な老舗フルーツパーラー。柑橘の皮を器にして、中身の果汁をゼラチンで固めた贅沢なゼリー |
4日 (要冷蔵) |
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サンフルーツ 80年以上の歴史を誇る高級フルーツ専門店。職人が手絞りでジュースを作り、それを果皮の器に戻して固めている |
5日 (要冷蔵) |
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シャトレーゼ(フルールジュレ) お手頃な値段で、気軽な手土産としても人気。フルーツジュレ以外に珈琲ゼリーなどもある |
1ヶ月以上 ※珈琲ゼリーは1~2日(要冷蔵) |
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カロリーメイトゼリー ビタミン、ミネラル、たんぱく質、脂質、糖質を手軽に摂れるバランス栄養食 |
2ヶ月以上 | |
鹿鳴館 東京銀座にあるスイーツショップ。ゼリー以外のクッキーやパイなども販売 |
6ヶ月(180日) | |
銀座千疋屋 1894年創業の老舗果物専門店。超有名店でゼリー以外の商品も豊富 |
9ヶ月 | |
モロゾフ 全国にカフェやレストランがある有名な洋菓子メーカー。ゼリー以外にも様々なスイーツを取り揃えている |
9ヶ月半(285日) | |
ウィダーインゼリー 10秒チャージをコンセプトにした、エネルギー補給飲料。ビタミンなミネラル補給など様々なタイプがある |
10ヶ月 | |
かんてんぱぱ(ゼリーの素) 「ちょっと手づくり」がコンセプトの健康にいい寒天の専門店 |
1年 |
スーパーなどで購入できる栄養補給系のものから超有名店まで、幅広い種類のゼリーを賞味期限順に並べてみました。
みなさんはどれくらいご存知でしたか?こうしてみると、賞味期限はまちまちですね!
生ゼリーや無添加のものは賞味期限が短く、保存も要冷蔵になっています。
一方、1ヶ月以上の賞味期限のものは常温保存でも大丈夫でした。
贈り物であれば、常温保存ができて賞味期限が半年以上などの長いものを選ぶと良いかもしれませんね。
ちなみに最後の「かんてんぱぱ」はゼリーの素になっていますので、自分で作る必要があります。
手作りの場合の日持ちについて
では手作りゼリーの日持ちはどれくらいなのかというと、作った日を含めて原則2日(24時間)以内です。
保存状態によって多少日持ちが変わることもありますが、あまり日持ちしません。
というのも、菌は水分が多いと繁殖しやすいのですが、水分が多いゼリーは本来雑菌が繁殖して腐りやすいです。
市販品のゼリーは熱処理で滅菌して保存料などが入れ賞味期限を長くしているのですが、手作りはそうはいきませんね。
作った後は冷蔵庫に入れて保存し、なるべく早めに食べましょう。
3日経ってしまった場合などは、後ほど傷んだ時の見分け方を説明するので、そちらも参考にしてみてください。
それぞれのゼリーの賞味期限がわかったところで、気になるのはもし賞味期限切れになってしまったらどうなるのかではないでしょうか。
期限が長いとうっかり賞味期限切れになってしまうことも少なくありません。
こちらもきちんと確認しておきましょう!
ゼリーが賞味期限切れになった!いつまでなら食べても大丈夫?
先ほど「ゼリーの賞味期限はどれくらい?市販品や手作りなど徹底調査!」の章で解説したように、ゼリーの賞味期限は2日程度から10ヶ月程度と、非常にまちまちでした。
これらの期限は果たして同じように考えてもよいものでしょうか?
まずは、よく言われる「賞味期限」と「消費期限」の違いについて説明します。
賞味期限
- 美味しく食べられる期間
- ある程度余裕を持って期限が設定されている
- 日持ちする食品に付けられることが多い
消費期限
- 安全に食べられる期限
- 5日以内に品質劣化が認められる食品に付けられることが多い
賞味期限は「美味しさ」の保証期間であるのに対し、消費期限は「安全」の期限です。
このように「賞味期限」と「消費期限」は、大きく意味が違うということがわかりますね。
そして、賞味期限はある程度日持ちする食品に、消費期限は5日以内に品質が劣化する食品に付けられます。
つまり、先ほどの「賞味期限が5日以内」とご紹介した生ゼリーや無添加のゼリーの場合は「消費期限」と考えた方が良いでしょう。
こららのゼリーは期限が過ぎてしまったら安全が保障されないので、残念ですが食べない方が無難です!
賞味期限を過ぎてから何日後までなら食べられるか判断する方法
対して、1ヶ月以上日持ちするゼリーの場合は「賞味期限」になります。
賞味期限は「試験でクリアした期間×0.8程度の係数」を掛けて、実際に試験結果で算出された期限よりもある程度余裕を持って設定されています。
ですので、少しくらい賞味期限が切れてもすぐに食べられなくなるわけではありません。
一般的には、表示されている日付から1.2倍程度の期間であれば問題ないと言われています。
例えば、銀座千疋屋「銀座ゼリー」は、製造日より9ヶ月が賞味期限として設定されています。
この場合は、270日 × 1.2 = 324日 つまり、324日前後が実際に試験結果で算出された期限だと考えられますので、賞味期限の日付が過ぎてから50~60日前後までは食べられると考えられます。
製造日と賞味期限が確認できる場合は、これらを参考に食べられる期間を推察することができますが、商品によって設定される賞味期限がまちまちなので、いつまで大丈夫とは一概には言えません。
とはいえ、長いものだと2ヶ月程度なら切れても大丈夫そうですが、さすがに半年~1年ほど賞味期限が切れているものは厳しそうです。
では実際に、賞味期限切れのゼリーを食べたらどうなるのか、インターネット上の感想を調べてみました。
- 半年ほど過ぎても食べられるけど、味は落ちている
- 密閉されているなら、1年賞味期限が切れても大丈夫
- 賞味期限が2年過ぎていたらさすがにアウト
半年程度なら食べてしまうけれど、1年以上になると躊躇するという意見が多かったように思います。
ただし、賞味期限は「未開封」の場合の期限です。
期限内でも開封して空気に触れさせると腐りやすくなるので、冷蔵庫に保存して早めに食べましょう!
賞味期限切れのゼリーがいつまで食べられるかは様々な意見がありますが、最終的に食べられるかどうかは自分で判断することになります。
傷んでいるかどうか見分けるのはどうするのか、見てみましょう!
ゼリーは腐るとどうなるの?傷んだ時の見分け方がコレ!
賞味期限切れのゼリーや手作りのゼリーが腐るとどうなるのか判断するには、見た目や臭い、味が目安となります。
以下の見分け方を参考に判断してみてください。
- 上の方に水が溜まっている
- 溶けている
- カビが生えている
- 食べてみると舌がピリピリする
- 異物が浮かんでいる
- 味、臭い、色、食感に違和感がある
ゼリーにはもちろん味が付いているかと思いますが、酸味や苦み、エグミを感じたり、食感が固すぎると感じた場合は食べない方が良いです。
市販のゼリーは、滅菌処理の上に保存料が加わり、密閉容器に入っているので基本腐りにくいです。
しかし以下のような場合には、たとえ賞味期限以内でも腐る場合があるので気を付けてください。
- 夏などあまりに気温が高い時に常温で保存
- 密閉容器に不備がある(穴が空いているなど)
常温で保存できるゼリーでも、あまり気温が高い場合は冷蔵庫で保存した方が良さそうですね。
それではもっと詳しく保存方法を確認しましょう!
ゼリーの正しい保存方法!冷凍することはできるの?
賞味期限の際にもお伝えしましたが、5日以内が期限のゼリーは基本「要冷蔵」です。
記載されている日持ちは冷蔵の場合なので、きちんと冷蔵庫に入れておきましょう。
そのほか、市販のゼリーには保存方法が記載されている場合も多いので、必ず確認するようにしてください。
よくあるのは「直射日光、高温多湿を避けて保存」というやつです。
常温でも構いませんが、なるべく涼しいところで保存しましょう。
冷蔵庫に空きがあるなら、真夏などは冷蔵庫の方が日持ち的には安全かもしれませんね。
また、手作りの場合はラップや密閉できる保存容器に入れて、必ず冷蔵庫に保存しましょう!
ゼリーは冷凍保存できるのか?
長期保存といえば冷凍ですが、ゼリーは冷凍できるのでしょうか?
冷凍できないこともありませんが、解凍した際に水分が出てしまうため、あまり冷凍には向いていないようです。
ただし、半解凍にして「シャーベット状」で食べるという方法ならアリですね!
ゼリー本来の滑らか食感ではありませんが、これはこれで美味しいです。
この場合、1~2週間程度日持ちが伸びるようですね。
ただし、フルーツが入っているゼリーは冷凍には向きませんので注意してください。
同じように手作りゼリーも基本はあまり冷凍に向きませんが、作り方によっては冷凍もできます!
アガーのゼリーなら冷凍もOK!
ゼリーを作る際には、通常「ゼラチン」や「寒天」などを使うと思いますが、「アガー」を使って作ることもできます!
「アガー」は海藻の抽出物である「カラギーナン」を原材料にした凝固剤です。
このアガーを使って作ったゼリーは冷凍しても、品質が落ちにくく美味しくいただけます。
冷凍すると2週間ほど日持ちするので、初めから冷凍したい場合は「アガー」を使ってゼリーを作ってみてください!
まとめ
市販のゼリーの賞味期限や手作りゼリーの日持ちなど解説してきました。
内容をまとめてみます。
- 市販のゼリーは賞味期限がまちまち
- 手作りゼリーの日持ち期間は2日(24時間)以内
- 少しくらい賞味期限が切れても食べられる
- もともと期限が短いゼリーは日持ちしない
- 腐ると味や食感、見た目に違和感がある
- 商品によって冷蔵か常温か保存方法が異なる
- あまり冷凍には向かないが、アガーで作ったら冷凍できる
ゼリーは賞味期限が長い物だと思っていたのですが、商品によってずいぶん賞味期限が違うことに驚きました!
フルーツたっぷりの生ゼリーは買ったらすぐに食べないとダメですね!
使う凝固剤によって冷凍できるかが違うというも新しい発見でした。
今度ゼリーを作る時には、ぜひアガーを使って冷凍にも挑戦してみようと思います。
皆さんもこれらをぜひ参考にして、ゼリーを無駄なく美味しく食べてみてくださいね!