久しぶりにお菓子作りでもしようかと食品棚をゴソゴソ…
「あれ?このグラニュー糖…いつ買ったもの?」
こんな経験ありませんか?
グラニュー糖の袋には「賞味期限」が書かれていないからです!
食品には賞味期限が必ず記載されているものだと思っていたのですが、どうしてグラニュー糖には書かれていないのでしょうか?
ちょっと不思議に思ったので、グラニュー糖の賞味期限について以下の内容を調べてまとめることにしました。
- グラニュー糖の賞味期限はどれくらい?
- 賞味期限が書かれていない理由とは
- 未開封のもの、開封後のものはいつまで使える?
- 賞味期限切れの状態とはどのような状態か
- グラニュー糖の正しい保存方法(常温?冷蔵?冷凍?)
- グラニュー糖を長持ちさせるための保存容器とは
書かれていないという事は賞味期限がないのか、それとも本当はあるのか…。
わからないまま使うのは怖いですが、捨てるのはもったいないし、使えるのであれば長く使いたいですよね。
この記事を読んでいただければ、グラニュー糖をいつまで使えるのか見極めることができるうえに、正しい保存方法でグラニュー糖を良い状態に保てるようになりますよ♪
是非参考にして、自信をもってグラニュー糖を使えるようになってくださいね。
目次
グラニュー糖に賞味期限はある?10年以上前のものでも食べられる?
グラニュー糖に賞味期限はあるのでしょうか?
先ほども少しお話した通り、グラニュー糖には賞味期限が記載されていません。
それはなぜなのか…まずは賞味期限が書かれていない理由からご説明しましょう!
グラニュー糖に賞味期限が書かれていない理由
実はグラニュー糖には賞味期限の表示義務がないのです!
基本的に、食品への賞味期限の記載については、以下のような法律で定められています。
食品衛生法 | 食品や添加物についての基準や表示、検査についての原則を定めた法律。表示については添加物、アレルギー、賞味・消費期限や保存方法など |
JAS法 | 農林物資の品質の基準とその表示についての基準を定めた法律。表示については原材料名、内容量、賞味・消費期限や保存方法など |
食品表示法 | 食品衛生法、JAS法、健康増進法の3法の食品の表示に関する部分を統合した制度 |
これらの法律では、グラニュー糖を含む砂糖は「期限の省略可能な品目」とされています。
つまり、賞味期限・消費期限を記載しなくてよい、記載する必要がないのです。
記載する必要がない理由は、糖度が高いため「品質の変化が極めて少ないもの」だから。
品質が変わらないので、そもそも賞味期限切れという概念がないのですね。
しかも、粉類の天敵「虫」も砂糖の中では湧くことはなく、仮に外から入り込んだとしても、すぐに死んでしまうそうです。
理由については後ほどご説明しますが、これも賞味期限がない理由の一つなのでしょうね。
グラニュー糖や他の砂糖は何年くらい食べられるの?
グラニュー糖には賞味期限がない…ということは10年でも20年でも使えるという事…本当に?なんだかちょっと怖いですよね。
でも実際に、保存状態が良ければ基本的に何年でも食べることができます。
これはグラニュー糖に限らず、上白糖でも三温糖でも黒糖でも同じですし、スプーン印やカップ印などのメーカーによっても変わりません。
袋入りのものでもスティックシュガーでも同じですよ!
ただし、砂糖関係でも賞味期限があるものもあります!
ガムシロップ
ガムシロップの賞味期限は約1年とされており、外袋に記載されています。
しかし、一つ一つの蓋などに記載はないので、袋から出して保存するときには移し替える容器にメモを貼るなど注意が必要です。
さとうきび
砂糖の原材料であるさとうきびですが、生のさとうきびは水分を豊富に含んだ野菜のようなものです。
常温では腐ることもありますし、冷蔵や冷凍でも劣化していきます。
これらには注意してくださいね。
グラニュー糖に賞味期限の記載がないことと、その理由がわかりました。
しかし、いくら長持ちするとは言っても「保存状態が良ければ基本的には」ですから、保存状態が悪かったり、何かの要因が加わると使えなくなることもあります。
続いてはグラニュー糖が使えないのはどのような状態なのかを解説しますので、お読みいただきご自分の目で見極められるようになってくださいね!
グラニュー糖が腐ることはある?使えるかどうかの見分け方はコレ!
グラニュー糖は「品質の変化が極めて少ない」食品ですが、本当に腐ることはないのでしょうか。
もし腐るとしたらどのような状態になるのか調べてみたところ、グラニュー糖が腐ることはありませんが、品質が劣化して痛む可能性はあることがわかりました。
賞味期限の表示も設定もありませんので、いつまで使えるという期間で測るのではなく、傷んでいるか・使えるかどうかは、グラニュー糖の状態で判断するしかありません。
グラニュー糖が使えないと判断するのは次のような場合です。
- 湿気て溶けだしている(傷んでいる可能性がある)
- 部分的に色が変わっている(外から何かが染み込んで汚染されている可能性がある)
「部分的に」変色していると良くないそうですが、逆に言えば「全体的に」変色している場合は問題ないという事です!
砂糖が全体的に変色する現象
砂糖には、お菓子などを焼くときにアミノ酸と反応して褐色の色素を作る性質があり、これを「メイラード反応」と言います。
上白糖を長期間保存すると黄色や茶色っぽくなったり、三温糖を長期間保存すると茶色が濃くなることがありますが、これらは砂糖に含まれている微量のアミノ酸とメイラード反応を起こしているためで、品質には問題ありません。
グラニュー糖が腐らない理由
腐る(腐敗)とは、微生物が食べ物などの有機物を分解して変質させる現象をいいますが、グラニュー糖は腐らない理由があるのです。
微生物が繁殖して有機物を分解するためには適度な温度と水分が必要になりますが、グラニュー糖にはほとんど水分がありません。
吸湿性があるため、微生物が入り込んでも浸透圧で微生物の水分を奪ってしまうほどなので繁殖できず、グラニュー糖が腐らないのです。
小麦粉など粉類には虫やダニが付いていると賞味期限切れの目安にできますが、グラニュー糖の中に入り込むと生きていられません。
ダニのような小さな虫が袋を食い破って入り込んだ場合でもすぐに死んでしまい、グラニュー糖の中では増えません。
袋を食い破っても、その穴はとても小さくグラニュー糖がこぼれ出るようなことはありませんし、虫も増えないのであれば気付かなさそうですよね。
でも考えると気持ち悪い…
やっぱり正しく保存してグラニュー糖の劣化や虫の侵入も防ぎたいですよね!
続いてはグラニュー糖の正しい保存方法について解説します。
食品の保存と言えば冷凍保存が万能なように思いますが、果たしてどうなのでしょうか…?それについてもご説明しますので、是非お読みくださいね♪
グラニュー糖の正しい保存方法!冷蔵や冷凍する必要はあるの?
グラニュー糖が使えるかどうかを見極められるようになりました。
それでは、どのように保存すると長く使える状態を保てるのでしょうか?
まず、グラニュー糖やそのほかの砂糖にとって、避けたいのは次のような環境です。
- 温度や湿度の変化が大きい環境
- においの強いものの近く
- 虫が入り込むことができる環境
よく、「直射日光や高温多湿の場所を避けて」という表現を目にしますが、まさにそれに当てはまりますね!
湿度は大敵…においも??
砂糖はにおいを吸着しやすい性質を持っているので、においの強いものの近くに保存するとにおいが移ってしまう可能性があります。
例えば芳香剤などの近くに置いてしまうと、芳香剤の香りがする砂糖に…考えると嫌ですね。
でも、湿度もにおいも、未開封なら関係ないと思っていませんか?
実はグラニュー糖などの砂糖が入っているポリ袋は、密閉されていないのです!
グラニュー糖の袋が密閉されていない理由
グラニュー糖の袋が密閉されていないのは、空気の逃げ道を作るためです。
空気の逃げ道がないと、輸送中などに重みが加わってギューッと押されると、袋が破裂してしまう可能性があります。
それを防ぐために空気の逃げ道が用意されています。
ちなみに余談ですが、お米の袋などにも同じ理由で空気の逃げ道が作られているんですよ♪
湿度やにおいの影響を受けないようにするためには、未開封か開封後かは関係なく、密閉できる容器で保存する必要があります。
この時、シリカゲルなどの除湿剤を一緒に入れると、より湿気を防ぐことができますよ。
グラニュー糖の保存は常温?冷蔵庫?冷凍庫?
グラニュー糖の保存方法は、「湿度やにおいの強いものを避けるために密閉」という事はわかりましたが、密閉したのちどのように保存するのでしょうか?
袋に記載されている保存方法には「常温」と書かれています。
でも、「高温」になるのを防ぐためには、冷蔵庫や冷凍庫での保存が適しているように感じます。
ところがグラニュー糖の保存に冷蔵庫や冷凍庫はふさわしくありません!
グラニュー糖を冷蔵庫や冷凍庫で保存するデメリット
- 冷蔵庫や冷凍庫のにおいが移る
- 冷やした後に常温に戻ると結露して湿気てしまう
- そもそも常温で保存可能なので冷蔵や冷凍をする意味がない
大敵のにおいも湿気も、逆に寄せつけてしまうのですね!
これはいけません。グラニュー糖を保存するときには、常温で密閉して保存するようにしましょう。
ただし、同じ砂糖の中にも開封後は冷蔵庫で保存する方が良いものがあります。
それは黒糖です。
黒糖は冷蔵庫で保存する
黒糖はグラニュー糖や上白糖などと比べて水分が多く含まれており、糖度も他が100近いのに対して85程度と比較すると低く、湿気が多い場所に保存するとカビが発生する場合があります。
その為、黒糖を保存する場合は密閉したのち風通しの良い場所で常温保存か、冷蔵庫も保存に適しています。
例外もありますので、知っておいてくださいね。
保存していた砂糖が固まった場合の対処法
密閉していたけれど、砂糖がカチコチに固まってしまっている…
そんな経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか?
私自身、これは使って良いものかどうか…と悩んだこともあります。
ここまでに調べた内容で、問題なく使えるのはわかってきましたが、カチコチをうまくほぐす方法などはないのでしょうか?
調べてみましたので、砂糖の種類別に紹介しますね。
グラニュー糖・粉砂糖
力を加えると簡単にほぐれるので、手やスプーンなどで押して砕きましょう。
上白糖・三温糖
グラニュー糖よりも水分が多く、乾燥すると砂糖の結晶同士がくっついて固まるので、かなり固くなってしまう場合があります。
固くてほぐれない場合は、固まった砂糖と食パンを容器に入れて一日保存すると、食パンの水分を吸収して砂糖がほぐれますよ!
我が家は料理に三温糖を使っているのですが、本当に固くなるんです!
食パンの裏技は、是非今度試してみたいと思います。
でもそもそも、我が家の三温糖がガチガチに固まってしまうのは、保存容器の密閉性が低いからです。
最後に、グラニュー糖などの砂糖を保存するのに最適な保存容器をご紹介しましょう♪
グラニュー糖を長持ちさせる「最適な保存容器」の選び方
ここまでのご説明で、グラニュー糖の大敵は湿度であること、それを解決すればとても長く日持ちすることはわかっていただけたと思います。
それでは湿度をシャットダウンするための、保存に適した密閉容器をご紹介します。
フレッシュロック
身近なところではニトリで取り扱いのあるフレッシュロックは、密閉性に定評があります。
楽天でも取り扱っていますよ。
この通り、透明なので中身も見やすいですし、プラスチック製なので軽くて丈夫です♪
100均の密閉容器
もっともっと手軽なところでは、100均にもたくさんの保存容器が置かれていますね。
100均だからと侮るなかれ…こちらは蓋にきっちりパッキンが付いているので、密閉することができます。
密閉できるので、グラニュー糖などの保存にも適していますよ♪
カラーバリエーションもありますので、並べても可愛いでしょうね。
OXOのポップアップコンテナ
OXOってご存知でしょうか?オクソーと読みますよ。
OXOのポップアップコンテナは、蓋の真ん中の大きなボタンをポンと押すだけで、蓋を開けることができる優れものです。
料理中は片手がふさがっていることが多いので、これはとってもありがたいですね♪
もちろん密閉性もしっかりしています。
どんな容器に入れるにしろ、入りきらなかったグラニュー糖は別の容器で保存するのが望ましいわけですが、その時にもOXOが活躍してくれます。
サイズ展開もとっても豊富なうえ、重ねて収納もできて収納性が抜群!
大きいサイズに買い置きの砂糖などを保存するのも良いでしょう。
まとめ
グラニュー糖の賞味期限や腐った時の見分け方、保存方法について解説してきました。
グラニュー糖の賞味期限
- 賞味期限の表示義務はない
- 「食品衛生法」「JAS法」によって「期限の省略可能な品目」と記載されている
- 正しく保存すれば10年でも20年でも使うことができる
傷んだ場合の見分け方
- 部分的に色が変わっている
- 湿気て溶けている
- 虫や微生物が入り込んでも水分が足りずに死んでしまう
正しい保存方法
- 袋には空気の逃げ道があり密閉されていないので密閉容器に入れ替える
- 高温多湿・においの強いものを避けて常温保存
- 冷蔵庫や冷凍庫に入れると常温に戻った時に結露するので保存に適さない
- 固まってしまったグラニュー糖は手やスプーンで砕いて使える
- 固まってしまった上白糖や三温糖は、パンと一緒に密閉するとほぐしやすくなる
最適な保存容器
- 密閉性に富んでいるもの
- 100均やニトリにも適したものがあるので侮れない
グラニュー糖は正しく保存すれば本当に長く日持ちする食品です。
腐ることも滅多にないですし、腐った状態の見分け方もわかったので、何となく不安で捨てる…なんてもったいないことも避けられますね。
私のように砂糖をカチコチに固めてしまっている人も、ほぐし方の裏技を使って良い状態に戻していただけると思います。
戻した後は、ちゃんと密閉容器に移して、今度こそ乾燥からも湿気からも守りましょう。
日頃良く使う人はもちろんですが、あまり使わない人にこそ、この記事を参考にしてグラニュー糖を長持ちさせていただければ嬉しいです♪