【執筆者:編集部 平野留理】
結婚祝いに100万円って多すぎなの?
親から子への渡し方ってどうすればいいの?
贈与税のことも知りたい!
結婚という人生の大きな節目において、親から子への結婚祝いは特別な意味を持ちます。
とくに100万円という額は、新たな門出を祝うとともに将来への支援の意味も込められているため、その渡し方には様々な悩みや疑問が生じるでしょう。
本記事では、これらの疑問にお答えします。
記事前半では、100万円の結婚祝いの背景と親から子への適切な渡し方を、後半では贈与税の取り扱いや高額祝儀に対するお返しのマナーについて解説するので、じっくり読み込んでくださいね!
- 100万円の意味とタイミング
- 祝儀袋の選び方
- 贈与税はかかるのか
- 非課税になる特例
- 親へのお返しの仕方
この記事を通じて、結婚祝いとしての100万円を親から子へ渡す際の疑問が解消できれば幸いです。
目次
結婚祝いを親から子へ100万円の渡し方
親から子への結婚祝いとして100万円を贈ることは、新しい門出を祝うとともに将来への支援の意味も込められています。
この章では、100万円の額を結婚祝いとして渡す際の適切な方法について、具体的なエチケットや考慮すべき点を解説します。
渡すタイミングは目的によって決める
結婚祝いとして100万円を渡すタイミングは、目的や結婚式の有無によってもちがってくるようです。
- 結婚式の費用援助として…金額がわかった段階で
- 祝儀として…結婚式当日以外の日(入籍後に手渡し・振込など)
- 結婚式を挙げない場合…入籍後が一般的
結婚式は親は主催者側なので、当日に祝儀袋に入れて受付を通すことは一般的ではなく、結婚式の費用がわかったときや入籍後に渡すことが多いようです。
入籍と結婚式が離れているお祝いもいつ渡すか迷いますが、親の場合は上のリストのタイミングで渡すといいでしょう。
現金を渡す場合は、祝儀袋に入れるのかも迷いますよね。
祝儀袋に入れて渡すとお祝い感があるのでおすすめ
親からの100万円は、茶封筒に入れる人もいれば、祝儀袋に入れて渡すところもありさまざまです。
しかし、「お祝い感」がでるのでなるべく祝儀袋に入れて渡すほうがいいでしょう。
そこで祝儀袋に通帳や目録を入れることもありますが、木箱付きのものなら安心して100万円入りそうですね。
祝儀についてはつぎの記事にも詳しく解説しています。
同時にこの記事も読まれています
結婚祝いを親から100万円渡すと贈与税はかかるのか
100万円の結婚祝いを渡すときは、贈与税についても理解しておく必要があります。
基本的に結婚祝いには贈与税はかからない
贈与税とは、他人から財産を受け取ったときに課税される税金ですが、合計額が110万円以下なら申告は不要です。
今日の税句
『個人から 110万で 贈与税』現金以外でも、土地や車、価値のあるものをもらうと贈与税の対象となります。でも、年間110万円までなら、申告しなくて大丈夫です。生活費や香典、祝儀、お歳暮も大丈夫。
また、会社からもらった財産は所得税の対象になります。— さんきゅう倉田(元国税職員) (@thankyoukurata) December 4, 2016
結婚祝いは合計すると110万円を超えることもありますが、一人一人からもらう金額が一般の相場の範囲内であれば贈与税はかかりません。
No.4405 贈与税がかからない場合
個人から受ける香典、花輪代、年末年始の贈答、祝物または見舞いなどのための金品で、社会通念上相当と認められるもの
引用元:国税庁
社会通念上相当に値する額がいくらなのかは明記されていませんが、1人から受け取った額があまりにも多すぎる場合は課税対象になることもあるようです。
課税対象になることもある
親からの100万円のお祝い金に贈与税がかかるのかどうか、場合によってちがってきます。
かからない | ・結婚式の費用を直接払ってもらった ・結納金 |
---|---|
かかる | ・110万円をこえる金額を銀行振込 (特例あり) |
結納金は、結婚生活に向けた準備のための資金であると解釈され、一般的な相場から大きく外れなければ贈与にあたりません。
また、現在の挙式や披露宴の総額は平均で300万円かかるといわれているので、その一部または全額を親に負担してもらうこともありますよね。
その場合は、親が費用を負担したことになるので贈与税はかかりません。
ただし、110万円を超える金額を子どもの銀行に振り込んでしまうと、贈与になるので注意が必要です。
特例を利用すれば結婚費用は300万円まで非課税に
銀行振り込みされた結婚祝いには「直系尊属から結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の非課税」という特例が存在します。※
※参照元:No.4511 直系尊属から結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の非課税|国税庁 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/zoyo/4511.htm
この特例を利用すれば親から振り込んでもらった結婚・子育て資金のうち1,000万円までが非課税になります。(うち結婚資金に関しては300万円が上限)
- 期間:平成27年4月1日から令和5年3月31日までの贈与
- もらえる人:18歳以上50歳未満
- あげる人:父母、祖父母
- 金融機関にて:結婚・子育て資金口座の開設、結婚・子育て資金非課税申告書の提出を行う
結婚・子育て資金の一括贈与については、こちらの動画で詳しく解説してあります。
親からの結婚祝いのお返しはするのでしょうか。
結婚祝いに親から100万円渡されたときのお返し
親からの結婚祝いにもお返しをするのが一般的です。
しかし、親から受け取る100万円の高額な祝儀は、その感謝の気持ちをどのように表現すれば良いのか多くの人が悩みますよね。
高額な祝儀への失礼のないお返し
一般的には、受け取った祝儀の半額から1/3をお返しするとされているので、金額だけでいうと30~50万円になってしまいます。
相場より低額であっても気持ちを込めた品を贈ることが大切です。
親が喜ぶお返しは心からの感謝
親への祝儀へのお返しとして喜ばれるとされるのは、つぎのようなものがあります。
- カタログギフト
- グルメギフト
- 質のよい日用品
- 夫婦で楽しめる体験ギフト
物品を選ぶ場合でも金額が明確にわかる商品券などは避け、心からの感謝を伝えることができる品を選ぶといいですね。
また、両親にお返しを贈るときは、感謝の気持ちを込めたメッセージを添えるのもいいですよ。
親に御祝儀ようけもろたからお返しに推しの日本酒の店招待してきた。
相変わらずよく飲む一家や…でも美味しかったし喜んでもらえたし良かったー— ビー・エィビィ (@BABMBAA) December 26, 2021
両親の喜ぶことは何かリサーチして無理のない範囲でお返しをしましょう。
結婚祝いの親から100万円の渡し方は子どもが望む方法で
- 100万円は将来の支援の意味
- 結婚式の支援援助は金額がわかったときに
- 親は結婚式当日には渡さない
- 結婚式をしないなら入籍後
- 祝儀袋に入れたらお祝い感がでる
- 祝儀袋に目録や通帳を入れることも
- 結婚祝いには基本的に贈与税はかからない
- 贈与税がかかることもある
- 特例を利用して300万円までの非課税
- お返しは半額~1/3が一般的
- 相場より低額でも気持ちを込めた品
- 親が喜ぶお返しをリサーチ
結婚という人生の新たな門出に際して、親から子へ100万円の結婚祝いを贈ることは、深い愛情と将来への支援の意味を込めた大切な行為です。
結婚祝いを贈る際には、これらのポイントを心に留めておくことで、より心温まる贈り物となり、受け取る側もその深い愛情と支援をしっかりと感じ取ることができるでしょう。
この記事を読んでいただいた皆さんが、結婚祝いとしての100万円を渡す際に、少しでも不安を解消し、親から子への愛情あふれるサポートを実現できることを心から願っています。