【執筆者:栄養士 今冨るみ子】
ベビーチーズは体に悪いイメージを持たれることもありますが、タンパク質やカルシウムなどの栄養素が豊富で、適量を守ればダイエット中でも毎日のおやつにぴったりです。
しかし、食べ過ぎるとカロリーや塩分の摂りすぎになり、肥満や生活習慣病の原因になりかねないので、適量を知っておかないといけません。
そこでこの記事は、ベビーチーズを1日何個まで食べていいのか、上手な食べ方について紹介します。
ベビーチーズのこと
- 体に悪いと言われる理由
- 1日何個まで食べていいか
- ダイエットにおすすめな理由
- 一緒にとりたい食品
カロリーや塩分が気になって食べるのをためらっている人にも参考になるはずです。
目次
ベビーチーズは体に悪いわけではない|毎日のおやつにする適量
ベビーチーズが体に悪いと言われるのは、添加物を含んでいることや、高カロリー・高塩分が原因で肥満や高血圧になるのではないかという心配からだと考えられます。
添加物 | リン酸塩の過剰摂取が カルシウムの吸収を阻害する |
---|---|
太る 生活習慣病 |
・高カロリー ・脂質の摂りすぎ (短鎖・中鎖脂肪酸なので大丈夫) |
高血圧 胃がん・食道がん |
塩分の摂りすぎ |
ベビーチーズはプロセスチーズの一種で、添加物のリン酸塩を含んでいます。
ウィンナーなどの加工肉やカップラーメンにも含まれ摂りすぎると良くないと言われますが、大量に食べなければ体に影響するほどにはなりません。
添加物が体に悪いのは大量に食べたとき
リン酸塩はベビーチーズ数個程度では最大耐容一日摂取量を超えることはありません。
耐容一日摂取量とは(※1)
ある物質を一生涯毎日摂取しても健康への悪い影響がないとされる1日あたりの摂取量のことです。
1日に何個食べると摂取量オーバーになるのか計算してみます。
リン酸塩の 最大耐容一日摂取量 (体重1kgあたり70mg) |
(体重50kgの人の場合) 70mg × 50 = 3500mg |
---|---|
プロセスチーズ100g あたりのリン酸の量 |
730mg |
1日に食べられる プロセスチーズの量 |
3500 ÷ 730 = 約4.8 ⇒ 480mg |
1日に食べられる ベビーチーズの数 |
480mg ÷ 15 = 32個 |
毎日32個食べ続けるのはかなり難しそうですね。
添加物の量よりもカロリーや塩分の方が、身体に悪影響を与える可能性が高いです。
太るのが嫌なら1日何個までか|カロリーから適量を試算
おやつの適量は1日に200kcal程度なので、それから計算するとベビーチーズは1日4個までと言えます。
カロリー | 脂肪分 | |
---|---|---|
QBBベビーチーズ (プレーン) 1個13.5g |
45kcal | 3.7g |
雪印メグミルク ベビーチーズ 1個11.5g |
37kcal | 3.0g |
メーカーによってカロリーは若干違いますが、4個までならおやつの適量をオーバーせず食べられるでしょう。
ベビーチーズは脂質分が高いのですが、体の中で燃焼されやすい短鎖・中鎖脂肪酸を豊富に含むので、体に脂肪がつきにくいと言われています。
また低GI値の食品で、血糖値の上昇をゆるやかにし肥満を予防につながると考えられているのも嬉しいポイントです。
GI値とは
・高GI値食品…炭水化物を多く含む食品
・低GI値食品…炭水化物が少ない食品
高GI値食品を食べて急激に血糖値が上がると、インスリンの「脂肪を作る」「脂肪の分解を抑制する」という働きによって肥満の原因になります。
カロリーから試算すると1日4個までは食べてもよさそうでしたが、塩分を気にする人にとっては4個では多いかもしれません。
たくさん食べると塩分過多になりやすいので注意
塩分量に注目すると、ベビーチーズをおやつに食べるなら2個程度がおすすめです。
1人1日当たりの塩分摂取目標量は、男性7.5g未満、女性6.5g未満と設定されていますが、食事の分を除いておやつだけなら1g以内には抑える方がいいでしょう。
- QBBベビーチーズ(プレーン)…0.35g
- 雪印メグミルクベビーチーズ…0.35g
塩分から考えると3個では食べ過ぎかもしれません。
特に日本人は塩分摂取目標量をオーバーしていますので、おやつで塩分を摂りすぎるのは控えたいですね。
雪印メグミルクの毎日骨太ベビーチーズは、1個あたりの塩分相当量が0.29gと低めです。
食べすぎるとカロリーや塩分で体に悪そうですが、適量ならメリットが期待できますよ。
ベビーチーズはダイエット中のおやつにもおすすめ
ベビーチーズは適量ならダイエット中の食品としても優秀と言えます。
タンパク質 | 2.7g |
---|---|
カルシウム | 76mg |
脂質 | 3.7g |
炭水化物 | 0.2g |
ビタミンA・B2・E | 含まれるが表示なし |
タンパク質やカルシウムが豊富なことに加え、ダイエットに嬉しい効果の栄養素があります。
筋肉を作り代謝を上げるタンパク質が豊富
ベビーチーズはタンパク質を多く含み低糖質なので、ダイエット中のおやつにぴったりです。
タンパク質は筋肉や細胞、血液などを作る重要な栄養素です。(※2)
筋肉が作られると代謝が上がるので太りにくい体になると言われています。
- 1日に必要なタンパク質は0.65 g/kg 体重/日(※3)
- 体重50kgの人なら0.65g×50kg=32.5g
ベビーチーズ2個でおおよそ5.4gのタンパク質(1日の摂取量の約16%)が摂れるので、ダイエットに向いていると言えます。
単品で食べてもいいいですが、ベビーチーズに含まれない栄養素と組み合わせるとさらにいいですね。
ベビーチーズと一緒に摂りたい栄養成分と食品
ベビーチーズに含まれない栄養素は、食物繊維、ビタミンCなどで、これらを多く含む食品と一緒に食べるとよりバランスの取れた食事になります。
食物繊維 | ・こんにゃく、いも類 ・きくらげ ・ひじき、わかめ ・おから、煮豆 ・きのこ ・野菜、果物 |
---|---|
ビタミンC | 野菜、果物 |
ビタミンD | ・鮭、しらす干し ・干しシイタケ ・卵 |
例えば、ベビーチーズを野菜や果物と一緒に摂ると、食物繊維とビタミンCが補えます。
サラダに入れるとコクも出ておいしそうですね。
簡単コールスロー
お好みの野菜と角切りにしたベビーチーズ、サラダチキンかシーチキン、最後にフレンチドレッシングをタッパーに入れて振るだけ(´▽`)
なんならタッパーのまま食卓へ(笑)ってことで、
今夜の父ちゃん飯🍚は、コールスローやって肉焼いただけっす(´▽`)笑 pic.twitter.com/ypuDzC9yx4— 勇魚(ノ-▽-)イサナ (@isana_ikehara) August 25, 2021
また、ビタミンDと一緒に摂るとカルシウムの吸収率がよくなります。
青菜としらすチーズのおにぎり by おいしいコープ
鉄分も同時に摂れて一石二鳥です。
こちらは食物繊維と鉄分が補えるレシピです。
もちもち♪チーズを包んだひじきおから餅 by tearstar
おやつにもぴったりですね♪
相性のいい食品を数種類組み合わせて、食事やおやつにどんどん活用しましょう。
ベビーチーズの保存についてはこちらに詳しく書いてあります。
詳しくはこの記事をチェック!
結論 | ベビーチーズは適量なら毎日食べても体に悪いわけではない
- 適量なら体に悪いわけではない
- 塩分が気になる場合は2個まで
- 豊富に含まれるタンパク質はダイエットの味方
- 燃焼系の脂肪と低GI値の食品
- 相性のいい食品と組み合わせておやつや食事に
ベビーチーズは食べ過ぎるとカロリーや塩分の摂りすぎになりますが、適量ならダイエットや体づくりにおすすめの食材です。
タンパク質やカルシウムなどを豊富に含むので、おやつとして取り入れるといいですね。
ベビーチーズを補う食品と組み合わせると、バランスのいい献立の一品になります。
ぜひ適量を毎日の食事に取り入れてみてくださいね。