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食材・料理のQ&A

シチューは常温保存で何時間もつ?次の日はNG?夏場と冬の違いも

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料理・食材
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シチュー 常温

【執筆者:編集部 山上由利子】

シチューは調理後常温保存ができません

夏場にうっかり何時間も置いていたり、寒い冬だから次の日までくらいならと油断して一晩放置していると、食中毒が起きることもあり非常に危険です。

そこでこの記事では、シチューを安全に食べ切るために押さえておきたい以下の項目をご紹介します。

この記事を読むとわかる!
シチューのこと

 

  • 常温保存ができない理由と日持ち目安
  • 食中毒はなぜ起こる・どう防ぐ?
  • 腐るとどうなる?
  • 保存方法と冷凍・解凍のコツ

シチューは時間がかかるのでどうせなら多めに作りたいけど、何日もつかわからず困っている人も多いと思います。

この記事を読むと保存のコツもわかるので、作り置き料理としても安全に上手に活用できるようになりますよ ♪

   

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シチューの常温保存はNG|次の日も食べる場合はすぐに冷蔵する

シチュー 常温 日持ち
調理後シチューを常温に放置していると食中毒が起きることもありとても危険です。

シチューの日持ち目安
常温 NG(2時間まで)
冷蔵 1~2日程度
冷凍 1ヶ月程度

レトルト商品の場合は、加圧加熱殺菌が施してあるので常温保存が可能です。

賞味期限5年の防災食のシチューもあります。

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一般的にレトルト食品は密封後120℃以上の高温で殺菌を行っているので、微生物は死滅しています。

家庭でシチューを調理する場合は100℃以上の加熱はできないため、熱に強い細菌だと死滅せず生き残ってしまいます。

常温で何時間も保存できない理由|ウェルシュ菌食中毒に注意

シチューを調理後常温に放置していると、食中毒を起こすウェルシュ菌が増殖しやすく注意が必要です。

ウェルシュ菌の特徴
  • 人や動物の腸管や土壌、水中に広く分布
  • 通常の菌体では熱に弱いが、芽胞に形を変えると100℃の加熱でも死なない
  • 酸素の少ないところを好む
  • 12~50℃で増殖し、至適温度は43~45℃

加熱調理中、ほとんどの細菌は熱に弱いので死滅しますが、ウェルシュ菌は熱に強いカプセル様の芽胞に形を変え生き延びます。

加熱により食品内部の酸素が追い出されるとウェルシュ菌の好む環境となります。

さらに調理後食品が冷めて発育に適した温度に下がることで、ウェルシュ菌は芽胞から元の菌体に戻って爆発的に増殖します。

ヨセミテ編集部・メモ
ヨセミテ
編集部
ウェルシュ菌食中毒は菌数が1g当たり10万個以上で発症すると言われています。分裂時間は45℃の条件で約10分と速く、計算すると3時間弱で食中毒を起こすほどに増えることになります。

大量のウェルシュ菌が食品とともに体内に入ると、一部は胃酸により死滅しますが多くは胃を通過し、小腸で増殖して芽胞に移行する際にエンテロトキシンという毒素を産生し、下痢などの症状を引き起こします。(※1)

ウェルシュ菌食中毒の潜伏時間は6~18時間で主な症状は下痢、腹痛です。ほとんどの場合1~2日で回復しますが、子どもや高齢者、基礎疾患のある人では重症になることもあり注意が必要です。

ウェルシュ菌食中毒を防ぐには、増殖温度帯の12~50℃に長時間食品をさらさないことが重要です。

調理してすぐに食べない場合は速やかに冷まし、10℃以下で保存するなど正しい保存方法を守ることが大切です。

ウェルシュ菌以外にも一般的に細菌は、温度・水分・栄養分の条件が揃うと爆発的に増殖すると言われています。(※2)

加熱調理で殆どの細菌は死滅しますが、調理後空気に触れることで、さまざまな微生物が混入します。

水分と栄養が豊富なシチューは、夏場など気温が高いと腐敗菌も増殖して数時間で傷んでしまいます。

夏場は腐敗に注意|腐って食べられないときの見分け方

シチューが腐ると臭いや見た目に変化が生じます。

こんな場合はNG!
  • 酸っぱい臭いがする
  • 粘り気がある
  • カビなど見た目の変化

いつものシチューと少しでも違うようなら食べるのはやめましょう

ヨセミテ編集部・笑顔
ヨセミテ
編集部
腐敗菌が増殖した場合は何らかの変化がありわかりやすいですが、食中毒菌は増殖しても臭いや見た目に変化がないのでやっかいですね。

食中毒菌が増殖しないよう正しく保存して食中毒を防ぎましょう。

 

シチューの正しい保存方法|アレンジレシピも紹介

 

シチュー 常温保存

ウェルシュ菌は食品が冷める過程で50℃以下になると増殖し始めます。

シチューの正しい保存方法
常温 NG
冷蔵 ・密封容器に小分けして保存
冷凍 ・1食分ずつチャック付き保存袋に平たく入れる
・さらに密閉容器に入れ二重に保存

ウェルシュ菌が増殖しないよう短時間で冷まし10℃以下で保存することが重要です。

食中毒を予防する2つのポイント|夏も冬も常温放置は2時間まで

ウェルシュ菌食中毒を予防するためには、まず菌を増やさないことです。

すぐに食べない場合は底の浅い容器に小分けするなどして短時間で冷ましましょう。

ヨセミテ編集部・メモ
ヨセミテ
編集部
食品の中心温度を30分以内に20℃付近、または60分以内に10℃付近まで下げるといいでしょう。(※3)

冬場でも暖房の影響で室温は10℃以上なので、放置しないで冷所保存することが大切です。

・夏も冬も、常温放置は2時間まで
・すぐに食べない場合は必ず冷所保存

もうひとつの大事なポイントは、保存したら食べる前に十分加熱して菌をやっつけることです。

ウェルシュ菌は通常の菌体では熱に弱いので、十分な加熱(目安は食品の中心温度が75℃(※4))が有効です。

再加熱時の注意点
  • シチューが沸騰するまで加熱する
  • 加熱後は熱いうちに食べる

シチューを日持ちさせたいなら、冷凍保存がおすすめです。

作り置きなら冷凍保存|解凍のコツも

シチューを冷蔵保存しても日持ちするのは翌日か2日目までで、3日目以降は衛生環境もそれぞれ違うので絶対大丈夫とは言えません。

作り置きを考えるなら、冷凍保存がいいでしょう。

冷凍に向かないジャガイモや人参はつぶしておきます。

酸素透過性の低い保存袋に入れさらに密閉容器に入れ二重に保存すると、冷凍焼けをさらに防げます。

保存期間は1ヶ月程度とし、早めに食べ切りましょう

ヨセミテ編集部・笑顔
ヨセミテ
編集部
解凍は、電子レンジが便利ですが十分に加熱することをお忘れなく!

まず、保存袋1食分を1~2分程度加熱して半解凍します。

耐熱容器に移し2~3分程度加熱しレンジから取り出し、全体をよく混ぜてさらに3分程加熱してみましょう。

レンジの機種や食品の量により違うので正確な時間は言えませんが、プクプク沸騰しているようなら大丈夫です。

アレンジして美味しく食べきろう

シチューをアレンジして楽しんでいる人は結構多いです。

パスタやパン、ご飯との相性も抜群なので難しく考えないで適当に混ぜてもおいしいはず!

冷蔵庫の残り物も大変身です。

おじや風ドリア

シチュー

材料(2人分)

シチュー:1食分
ご飯:茶碗2杯弱
水or牛乳:100cc程度
ピザ用チーズ:適量
塩、バター:少々

おじや風ドリア
  1. 鍋にシチュー、水or牛乳を入れ中火で加熱し、沸騰したらご飯を加えます
  2. よく混ざったら火を止め塩で味をととのえ、バターを塗ったグラタン皿に移します
  3. ピザ用チーズをのせてトースターに入れ、5~8分程加熱し焼き色がついたらできあがり!

シチューに水or牛乳を加えしっかりと沸騰させることがポイントです。

クリームシチューもビーフシチューもどちらもいけます!

ちょっとしたランチに便利ですので、ぜひ作ってみてくださいね ♪

 

結論 | シチューの常温保存は2時間まで|食中毒に注意

シチューのまとめ
  • 夏も冬の常温放置は2時間まで
  • 常温放置でウェルシュ菌食中毒が起きることもある
  • 日持ち目安は冷蔵で1~2日程度、冷凍で1ヶ月程度
  • 再加熱は沸騰するまで十分に行う
  • 作り置きするなら冷凍保存

シチューは長時間煮込んでいるので傷みにくいような気がしますが、常温に放置していると食中毒が起きる危険性があります。

食中毒は怖いですが、調理後速やかに冷ますことで食中毒菌が増殖するのを防いだり、温め直しをする時も十分に加熱すれば、食中毒を予防することができます。

この記事を読んで食中毒予防のポイントを理解して、シチューを作り置きしたり、アレンジしたりと活用してくださいね ♪

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