【執筆者:管理栄養士 福山理沙】
手作りした赤飯の賞味期限目安は、常温だと当日中、冷蔵だと半日~1日程度、冷凍だと1ヶ月程度です。
また、衛生管理がほどこされてある市販品の場合、手作りのものと賞味期限の目安が異なることがあります。
保存期間を過ぎた赤飯を食べると腹痛や下痢などの悪影響が起きる可能性があるので、賞味期限が過ぎる前に食べ切ったり、正しく保存したりすることが大事です。
そこでこの記事では、赤飯の賞味期限に関して知っておきたい次の項目を解説します。
赤飯のこと
- 賞味期限の目安(手作り・市販)
- 腐る見た目や臭いにどのような変化があるか
- 腐ったものを食べるとどうなるか
- 正しい保存方法
この記事を読めば、赤飯を美味しく安全に食べる方法を把握できます。
冷凍した赤飯の解凍のコツにも触れているので、保存した赤飯を美味しく食べたい方もぜひ参考にしてくださいね。
目次
手作りした赤飯の賞味期限|常温や冷蔵・冷凍庫だと何日?
手作りした赤飯の賞味期限の目安は、常温だと当日中、冷蔵は半日から1日程度、冷凍で1ヶ月程度です。
常温 | 当日中 |
---|---|
冷蔵庫 | 半日~1日程度 |
冷凍庫 | 1ヶ月程度 |
赤飯は冷蔵保存も可能ですが、水分が抜けやすく美味しさや品質が損なわれやすいため、おすすめしません。
また、市販品の赤飯は手作りのものと賞味期限が異なる場合があります。
レトルトや市販の賞味期限目安はどれくらい?
市販の赤飯の賞味期限を参考にするために、一例として「老舗中納言」を見てみましょう。
常温 | 1日程度 |
---|---|
冷蔵庫 | 2日程度 |
冷凍の場合は、手作りと同様に保存期間は1ヶ月程度と認識しておきましょう。
衛生管理がしっかりほどこされてある市販の赤飯の場合は、手作りのものよりも常温や冷蔵の賞味期限が長めに設定されていることがあります。
ただし、販売会社が目安とする賞味期限内でも、夏の暑い時期や冬の暖房の効いた室内の場合、細菌が繁殖しやすくなり食中毒の危険性があるため、常温放置すると数時間で食べられなくなることがあります。
ちなみに、レトルトの赤飯の場合は、常温で6~8ヵ月程度持つのが多いです。
賞味期限を気にしたくない場合は、レトルトの赤飯を選択するのもいいでしょう。
うっかり賞味期限を過ぎてしまった赤飯は、腐ったりカビが生えたりする可能性があり、食べると身体に悪影響を及ぼすことがあります。
保存期間を過ぎたものはどうなる?食べると危険?
保存期間を過ぎた赤飯は、保存状態が悪いと腐る可能性があり、腐るとネバネバしたり、異臭がしたりします。
見た目 変色 |
カビが生える |
---|---|
臭い 匂い におい |
異臭がする |
味 食感 触感など |
ネバネバしている |
腐ると臭いや見た目に変化があるのは、赤飯に微生物が付着して腐敗を引き起こすからです。
臭いの感じ方は人によって異なりますが、甘ったるいような臭いに感じたり、アルコールのような臭いに感じたりすることがあります。
こちらの口コミでは、腐った赤飯からトイレのような臭いがしたようです。
お昼に赤飯をいただいた。そこはかとなく便所みたいな臭いがするような気がしないでもないような感じだったりなかったりしたけど、食べる物がそれしかなかったので完食したのだが…
やっぱり腐ってやがった…_| ̄|○
今、販売店にガンガンクレームが入ってるらしい。
— かぶ教官 (@goku_cabu) September 15, 2014
腐った赤飯を食べると、食中毒のリスクが高くなります。
代表的な症状は、次のとおりです。(※1)
- 腹痛
- 下痢
- 嘔吐
- 発熱
食中毒が起きなくても、カビた赤飯を食べると腹痛や下痢などの症状を引き起こす可能性があります。
症状が重い場合は、医療機関の受診がおすすめです。
赤飯を安全に食べるためには、正しい保存方法を守ることが大切です。
保存方法や、美味しく食べるコツを紹介します。
日持ちさせる赤飯の保存方法を常温・冷蔵庫・冷凍庫別に解説
赤飯の保存方法は、常温・冷蔵・冷凍によって異なります。
常温 | NG |
---|---|
冷蔵 | 1回に食べる量を小分けにし、 密閉容器に入れて冷蔵庫に入れる |
冷凍 | 温かいうちに1回に食べる量を分けて ラップに包み、粗熱が取れたら 冷凍庫に入れる |
冷凍するときに温かいうちにラップにくるむのは、赤飯がパサパサになるのを防ぐためです。
完全に冷めた赤飯よりも、水分が蒸発する前の温かいもののほうが水分を豊富に含みます。
また、平らになるようにご飯を包むと解凍するときに熱が均一に伝わりやすいです。
密閉容器は、タッパーや次のような密閉できる保存袋などがいいでしょう。
冷凍した赤飯は、解凍時にちょっとした工夫をすれば、美味しく食べられます。
自然解凍できる?冷凍保存した赤飯の戻し方のコツ
冷凍した赤飯を自然解凍してから、電子レンジで温めると美味しく食べられます。
さらに美味しく食べたい方は、自然解凍したあと蒸し器で温めると炊きたてのような美味しさを味わえます。
赤飯を食べる前日に、冷凍庫から出しておくといいかもしれません。
赤飯の冷凍保存は、次の記事でも詳しく解説しているので、参考にしてください。
詳しくはこの記事をチェック!
結論|赤飯の賞味期限は短い!正しい保存方法で日持ちさせよう
- 賞味期限の目安は常温・冷蔵・冷凍によって違う
- 手作りと市販品では賞味期限の目安が異なることがある
- 腐ると食中毒の原因になる
- 保存時はしっかりと密閉する
- 冷凍の場合は自然解凍してから温めるのがおすすめ
常温だと当日中に消費しなければいけない赤飯ですが、食べきれない場合は冷凍保存がおすすめです。
冷蔵でも保存可能ですが、美味しさや品質が低下するため推奨しません。
賞味期限を過ぎた赤飯は、保存状態が悪いと腐ったりカビたりして、食べると腹痛や下痢などの症状を及ぼす可能性があります。
そのため、赤飯を保存する際は正しい保存方法を守って、賞味期限内に食べるようにしましょう。