【執筆者:管理栄養士 浦川彩子】
クレープの賞味期限は冷蔵庫で保存すると1日ですが、冷凍保存すると2週間程度日持ちします。
生クリームやフルーツだけでなく、焼く前や焼いた後の生地の取り扱いにも注意しないと食中毒の危険性があります。
市販品と手作りクレープどちらの場合でもおいしく安全に食べきれるように、賞味期限目安や正しい保存方法をご紹介します。
クレープのこと
- 冷蔵庫・冷凍保存の賞味期限目安
- 食中毒を防ぐには
- 日持ちさせる保存方法
- 焼いた生地の保存方法
朝食やおやつ用に焼いた生地を作り置きしたい人や、持ち帰りのクレープの保存方法が知りたい人はぜひ参考にしてくださいね♪
目次
クレープの賞味期限は冷蔵庫・冷凍保存で何日?
テイクアウトを含む手作りクレープの賞味期限は短く日持ちしません。
市販品も開封後はなるべく早く食べきりましょう。
手作り | 常温 | NG |
---|---|---|
冷蔵 | その日のうち | |
冷凍 | 2週間程度 | |
市販品 | 未開封 (冷蔵) |
製造日から1~50日程度 (パッケージ記載の日付までが推奨) |
開封後 | なるべく早く | |
未開封 (冷凍) |
製造日から1~12ヶ月程度 (パッケージ記載の日付までが推奨) |
|
開封後 | なるべく早く |
冷蔵の市販品は賞味期限ではなく消費期限が記載されている場合もあります。
消費期限と賞味期限の違い
消費期限は安全に食べられる期限、賞味期限はおいしく食べられる期限のことです。
表記された期限は未開封かつ、保存方法を守った場合を前提にしています。
生クリームやフルーツがトッピングされた市販のクレープは品質が劣化しやすいため、消費期限が記載されている場合が多いです。
消費期限が切れると安全とは言い切れないため、食べるのはおすすめしません。
一方、生地のみの商品や冷凍の商品は賞味期限が記載されている場合が多いです。
クレープは傷みやすく、常温放置をすると食中毒の危険性があるので注意しましょう。
手作りして翌日食べたら食中毒の危険も!予防方法
調理した翌日に食べたクレープが原因で黄色ブドウ球菌食中毒が起きた事例もあります。(※1)
また、サルモネラ菌は溶き卵の常温放置で増殖するので、手作りの際は生地の取り扱いに注意しましょう。
黄色ブドウ球菌(※2) | |
---|---|
分布 | ・化膿した傷口、鼻の中、手指など ・動物の皮膚、腸管 |
潜伏期間 | 1~5時間 |
症状 | 吐き気、嘔吐、腹痛、下痢 |
特徴 | 毒素は加熱でなくならない |
サルモネラ菌(※3) | |
分布 | 人、動物、河川など |
潜伏期間 | 6~72時間 |
症状 | 腹痛、下痢、発熱 |
特徴 | 生卵や生肉の取り扱いに注意 |
黄色ブドウ球菌食中毒の多くは、手指についた菌が食品を汚染したことが原因です。
サルモネラ菌は十分な加熱(75℃1分以上)で死滅しますが、黄色ブドウ球菌は毒素を出すと加熱しても破壊されないので、加熱すれば安心と思うのは危険です。
食中毒を防ぐために、調理時は以下のポイントに注意しましょう。
- 手荒れ、手指にケガがある場合は使い捨て手袋を着用する
- 手洗いしてから調理する
- 卵を入れたボウル、調理器具は使用後すぐ洗う
- 焼く前の生地を寝かせる場合は冷蔵庫に入れる
- 75℃1分以上を目安に加熱
- 常温のまま放置しない
出来立てを食べない場合は正しい方法で保存して、おいしく安全に食べきりましょう!
クレープを日持ちさせる正しい保存方法
クレープを日持ちさせるには常温は避け、乾燥を防ぐためラップに包み冷蔵庫・冷凍保存しましょう。
焼いた生地 のみ |
常温 | NG |
---|---|---|
冷蔵 | お皿に乗せラップをして保存 | |
冷凍 | 1.生地と生地の間にラップを挟む 2.全体をラップで包む 3.冷凍用保存袋にいれて冷凍 |
|
トッピング 済み |
常温 | NG |
冷蔵 | お皿に乗せラップをして保存 | |
冷凍 | 1.生のフルーツを別に取り分ける 2.フルーツ、クレープを 別々にラップで包む 3.冷凍用保存袋にいれて冷凍 |
焼いた生地を作り置きしたい場合や、トッピングが足りなくなった場合は生地のみ保存しましょう。
焼いた生地の冷凍・冷蔵保存方法と解凍方法
作り置きや日持ちさせたい場合は冷凍がおすすめです。
冷蔵 | お皿に乗せラップをして保存 |
---|---|
冷凍 | 1.生地と生地の間にラップを挟む 2.全体をラップで包む 3.冷凍用保存袋に入れて冷凍 |
解凍 | 500wで1分程度様子を見ながら加熱 |
焼きたてで温かい生地は1枚ごとキッチンペーパーを挟むとくっつかず、生地から出た湯気も吸収してくれます。
あら熱がとれたらそのまま重ねて大丈夫です。
生クリームなどトッピングの取り扱いにも注意して、解凍後はなるべく早く食べきりましょう。
詳しくはこの記事をチェック!
コンビニやスーパーで買いだめしたときや、テイクアウトしたけれど食べきれなかったときのため、クリームが入ったクレープの保存方法を確認してみましょう。
コンビニなどで買った市販のクレープの保存方法
コンビニやスーパーなどで買った個包装のクレープは表記された保存方法に従い、期限内に食べきりましょう。
テイクアウトの場合はラップに包んで冷蔵庫に入れ、その日のうちに食べきりましょう。
食べきれない場合は冷凍すると2週間ほど日持ちします。
ラップに包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍しましょう。
冷凍したフルーツは解凍したときに水分が出て水っぽくなるので分けて保存するのがポイントです。
半解凍の状態で食べてもおいしいですよ♪
おかずクレープを冷凍する場合も、生野菜が入っていると解凍時に水分が出るので除きましょう。
結論|クレープの賞味期限は短い!保存方法に注意
- 手作り、市販品開封後の賞味期限はその日のうち
- 冷蔵庫や冷凍保存で食中毒を予防
- 日持ちさせたい場合は冷凍保存
- 焼いた生地、生クリーム入りクレープは冷凍で約2週間日持ち
- 生の果物は取り除き別々に冷凍
クレープの賞味期限は短く日持ちしないためなるべく早く食べきりましょう。
食中毒の危険性があるので常温放置せず、すぐに冷蔵庫・冷凍保存をするのが安全に日持ちさせるポイントです。
焼いた生地のみ、生クリームなどトッピング済クレープどちらも冷凍保存可能なので、正しく保存しておいしいクレープを楽しみましょうね♪