【執筆者:管理栄養士 宍戸恵】
かつおのたたきが腐ると、変色、ぬめり、生臭いにおい等が確認できます。
生ものは特に食中毒の不安もありますよね。寄生虫(アニサキス)による食中毒も毎年よく耳にします。
美味しく安全に食べる為にも、知っておきたい次の項目について解説します。
かつおのたたき のこと
- 劣化や腐敗による変化
- 食中毒の原因や危険性
- 賞味期限や日持ちの期間
- 一手間加えたリメイク方法
「確認したら賞味期限が消れていた」という方や「次の日に見たら色が悪い」と食べるか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
かつおのたたきは腐るとどうなる?見分け方のポイント
かつおのたたきから強烈な臭いや食べた時に口がピリピリするような異変を感じたら腐っている可能性が大きいです。
一方で多少のドリップ等は鮮度が落ちているだけという場合があります。
腐っていて食べられない | 鮮度が落ちている | |
---|---|---|
見た目 変色 |
・切り口が黒褐色 ・ぬめりがある ・ドリップがある |
|
匂い 臭い におい |
・強烈な生臭さ ・明らかな腐敗臭 |
生臭い |
味 食感 触感など |
口がピリピリする (ヒスタミンによる) |
ー |
変化が起こる原因や、腐ったものを食べる危険性について詳しく確認しましょう。
腐ったかつおのたたきで食中毒になる?アニサキスの危険も
かつおは劣化する速度が速く、鮮度が落ちると色が黒っぽくなる・生臭さを通り越した腐敗臭など、まず見た目や臭いに変化が表れます。
劣化が進むと最終的には腐り、食べると食中毒を引き起こす場合があるので腐敗臭や口に入れた時に異変を感じたら処分をしてくださいね。
腐ったかつおのたたきが原因で食あたりや食中毒を起こして、腹痛や下痢を起こすこともあります。
実際に親戚中で体調を崩した人もいて、その危険性が垣間見えます。
今日月曜日で仕事やからすっげぇ身体だるいし頭痛いししんどいなぁって思ってたら昨日もらった鰹のたたきで親戚中が食あたり起こしてた。
— タイ (@taiM57lb) December 7, 2020
またかつおのような赤身魚は、腐敗菌だけでなくヒスタミン中毒や寄生虫(アニサキス)による食中毒の事例も多くあります。
中でも腐敗菌とヒスタミン中毒は鮮度と関係がある為、長く保存していた場合は注意が必要ですね。
- ヒスタミン中毒(※1)
ヒスチジンというアミノ酸が分解され、ヒスタミンが増殖したことによるアレルギー様症状 - アニサキスによる食中毒(※2)
半透明な白色で細長い寄生虫。生きたまま体内に入ると激しい胃痛、嘔吐等を引き起こす
変化によっては鮮度が落ちているだけで食べられる場合もあります。
変色、ぬめりはまだ食べられる?安全性は低いので注意!
変色、ぬめり、ドリップのような変化は、鮮度が落ちていく過程でも生じます。
断面が黒褐色に変化するのも空気に触れて鉄分が酸化したことによるものなので、品質としては劣化していますが、一概に腐っているとは言い切れません。
腐敗した臭いや口に入れた時の異変が無ければ食べられる可能性があります。
ただ、かつおをしめてから時間が経過しているのは事実です。
菌の付着や増殖を避けることは難しく食中毒を引き起こす危険性もある為、鮮度が気になる時は菌を減らす為に加熱調理をするのがおすすめです♪
美味しく安全に食べたいかつおのたたきですが、賞味期限が切れていた場合は食べてもいいのか不安になりますよね。
保存方法や日持ちの目安についても正しく知っておくことが大切です。
賞味期限の目安や正しい保存方法、日持ちについて解説
常温保存は細菌が繁殖しやすく劣化も進んでしまう為、購入後は必ず冷蔵か冷凍で保存しましょう。
常温 | NG |
---|---|
冷蔵 | 記載された消費期限まで |
冷凍 | 約1週間 真空パックは約1ヶ月 |
具体的な保存方法のコツも紹介しますので、正しく保存してなるべく鮮度を保ちましょう♪
長持ちさせるなら冷凍がおすすめ!正しい保存方法を解説
かつおのたたきは常温では保存できないので、必ず冷蔵か冷凍で保存してください。
冷蔵 | 冷凍 |
---|---|
1.キッチンペーパーでドリップをふき取る 2.ラップでピッタリ包む |
|
3.1日1回ペーパーを取り換える | 3.アルミホイルで包む 4.密閉袋に入れる |
空気に触れると雑菌や細菌が付着してしまうので、ラップやジップロックなどでなるべく密閉しましょう。
冷凍のかつおのたたきも、空気を遮断するように真空パックで包装されていますよね。
また購入したかつおのたたきに、消費期限と賞味期限のどちらが記載されているかによって安全性は変わってきます。
食中毒の危険性とも深く関係しているので、違いについて覚えておきましょう。
賞味期限と消費期限の違いを確認!
かつおのたたきは一般的に冷蔵品には消費期限が、冷凍品には賞味期限が記載されています。(※4)
- 消費期限…安全に食べられる期限
- 賞味期限…品質が変わらずにおいしく食べられる期限
まず消費期限が切れたものは食べないようにしましょう。安全ではなく食中毒を起こす可能性があります。
賞味期限は消費期限より長く保存ができますが、正しい温度や環境であることが条件なので、必ず記載された保存方法を守るようにしてくださいね。
また一度開封した物は、期限に関係なく早めに食べ切るようにし、解凍したものを再冷凍するのも品質が劣化する為避けましょう。
賞味期限の場合は切れていてもすぐに食べられなくなる。というわけではありませんが、安全性を考慮すると食べない方が賢明です。
詳しくはこの記事をチェック!
食べた翌日や心配な時はリメイクがおすすめ!
劣化が早いかつおのたたきは翌日でも色が変わることがありますが、臭いや味に異変がなければ食べられる可能性はあります。
しかし劣化は進んでいるので、より安全に食べるためには加熱調理で菌を減らすのがおすすめです。
実際にリメイクして食べている方もいるようです。
生のかつおとはちょっと違うけど、たたきでもおいしいよ。
余ったかつおのたたきを翌日龍田揚げに~って手もありw— 藍崎みのり@修羅場🔔 (@misasaguy) May 29, 2019
片栗粉をまぶして揚げるだけで違った味わいも楽しめるので、一石二鳥かもしれませんね!
いろんなアレンジを加えて、安全に美味しく食べきりましょう♪
結論 | かつおのたたきは腐りやすい!見分けて美味しく食べ切ろう
- 腐ると見た目や臭いで判断できる
- 食中毒は品質の劣化による腐敗菌や寄生虫等が原因
- 日持ちは冷蔵・冷凍で異なる
- 消費期限・賞味期限を確認する
- リメイクで美味しく安全に!
かつおのたたきは劣化が速く腐りやすいので、なるべく新鮮な状態を保ったまま早い内に食べ切るか、保存が長く効く真空パックのものを購入すると安心です。
加熱調理をすることで菌を減らすことができますが、それでも見た目や臭い、食べて異変を感じた場合は処分してください。
消費期限や賞味期限だけでなく、状態もしっかり確認して堪能してくださいね。