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食材・料理のQ&A

れんこんが紫色になるのは大丈夫?原因や変色を戻す方法と防ぐ方法

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料理・食材
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【監修者:管理栄養士 南寿華】

れんこん(レンコン・蓮根)が紫や黒をしていても、含有成分であるポリフェノールが酸化や鉄との結合によって変色したものの場合、問題なく食べられます。

しかし中には、傷んだり腐ったりして食べられない場合もあるので正しい見極めが必要です。

れんこん 紫

れんこんは調理で必ずしも変色するわけではなく、予防する方法もあります。

そこでこの記事では、傷んだものを見分け正しく処理をして、きれいで美味しいれんこんを食べられる方法を以下の項目について紹介しています。

変色させないために、酢水につけるなどの対処方法や、すでに変色してしまったれんこんの色を戻す方法もあるので覚えておくと良いでしょう。

さらにれんこんの状態別の正しい保存方法も解説しますので、きれいに長持ちさせられるようになりますよ。

少しの工夫でれんこんの変色を防いで美味しく調理できるようになるので、ぜひ参考にしてください。
 

記事監修者・管理栄養士・南寿華先生記事監修・南寿華先生
管理栄養士・栄養士
管理栄養士製菓衛生師食育インストラクター/ 管理栄養士養成学校を修了後、委託給食会社で病院給食に3年携わり従業員100名ほどの事業所で副店長を勤める。その後、障害者施設の栄養管理に従事。「食べる楽しみと幸せ」を大切にして、健康に繋がる食の提案をしながら記事執筆や監修に携わる。料理やソフトテニスが趣味。

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紫色になったれんこんは食べられる?変色の原因とは

新鮮なれんこんの切り口は白っぽいので、紫や黒をしていると「腐っているのかも」と不安になりますが、調理の際に変色した場合は基本的に食べても大丈夫です。

れんこん 加熱 紫

ただし、全体が真っ黒に変色している場合や、カビが生えている、表面にヌメリがある、異臭がする場合は、腐っている可能性があるため要注意です。

まずは変色していても問題なく食べられる状態なのか、画像を見ながら見極めていきましょう。

紫色や黒の変色は食べられる!変色の理由とは

れんこんが紫色に変色するのは、れんこんのアクの成分・タンニン系のポリフェノールが酸化したからだと考えられます。

酸化反応による変色は見た目の変化はあるものの、食べても問題はありません

皮を剥いたり切ったりすることで、れんこん自体に含まれているポリフェノールが、ポリフェノールオキシターゼという酵素に触れて酸化され、褐変が起こりやすくなるのです。(※1)

管理栄養士 南寿華
管理栄養士
南寿華
れんこんに含まれるタンニンは、がんや生活習慣病、老化などの予防に役立つといわれている抗酸化物質です。(※2)

また、加熱調理段階でれんこんが変色する場合もあるので注意が必要ですよ。

鉄鍋で調理したことで黒く変色したようですね。

鉄鍋調理によって黒や紫に変色してしまう理由は、れんこんが鉄に触れて酸化しているからです。

れんこんを鉄製の包丁で切ったり、鉄鍋で茹でる・煮るなどの調理をすると、れんこんのタンニン系ポリフェノールと鉄が結合し、色が黒くなることがあります。(※3)

黒色や紫以外にも、ピンクや赤に変色する場合もあります。

なぜ変色するのかや、食べられるのかどうかを解説しますね。

ピンク色や赤色に変色しても問題なく食べられる!

ピンク色に変色しているれんこんは、見た目に驚いてしまいますが、問題なく食べられます。

れんこんのタンニンは鉄と結合すると、タンニン鉄となりピンク色に変化します。(※4)

れんこんが古くなって変色したわけではなく、食べても体に害はないため安心して食べられますよ。

また、れんこんの表面が赤くなるのは、泥の中で酸化鉄の赤さび色が皮につくためです。(※5)

表面の皮に赤っぽい斑点があるものを「赤しぶ」と呼び、黒・紫っぽい斑点があるものを「黒しぶ」と呼びます。

れんこん 紫 斑点

いずれも酸化鉄による斑点なので、品質には何も問題はありませんよ。

このように変色しても食べられる場合もありますが、傷んでいて食べられない場合もあります。

全体が黒や茶色になっているれんこんは要注意

全体に黒ずんでいるなど広い範囲が変色していることを含め、次のようなれんこんは傷んでいる・腐っている可能性が高いので食べないようにしましょう。

食べられないれんこんの特徴(※6)
  • 全体的に黒ずむなどの変色がある
  • 真ん中の穴が茶色くなっている
  • すっぱい臭いがする
  • ヌメリがある
  • カビが生えている

たとえば次のような状態のれんこんは要注意です。

皮が赤っぽく変色しているのも見えますし、カットした内部まで広い範囲で色が変わっているのが分かりますね。

穴の中にはふわふわしたカビも見られます。

食べられるきれいなれんこんの画像と比較すると、その差は歴然です。

れんこん 紫 食べられる

れんこんは泥がついた状態で売られているので、1本のものを購入して家でいざ調理しようと洗浄して切ったところで、変色に気付く場合もあります。

管理栄養士 南寿華
管理栄養士
南寿華
目視で確認できるカビがほんの一部分でも、目に見えないカビの菌糸が根をはっている可能性もあります。

カットしてこのような状態が判明した場合は、残念ですが諦めましょう。

腐ったれんこんを食べた場合の対処法

もし、体に害がある変色をしたれんこんを食べてしまった時のために、対処方法を知っておくと安心です。

悪くなったれんこんを食べた後に嘔吐や下痢などの食中毒症状が出た場合、しっかりと水分補給をしましょう。

特に子供の場合は脱水症状になりやすいので注意して経過を観察する必要があります。

水分補給ができないほど嘔吐や下痢がひどい場合は、すみやかに病院を受診してください。(※7)

変色したれんこんでも食べられることが多いとわかったところで、変色を元に戻す方法や変色を防止する方法を覚えておきましょう!

紫色になったれんこんを元に戻すには?変色の防止方法は

下処理や調理の際の工夫によって、紫色になったれんこんの色を元に戻したり、変色を防いだりできます。

れんこん 紫 戻す

まずは、変色してしまったれんこんの色を元に戻す方法を確認しましょう。

変色したれんこんの色を元に戻す方法

酸化して紫色に変色したれんこんは、酢水につけることで元の色に戻せます。

れんこんの変色を酢水で戻す方法(※8)
  1. 水1カップに対して酢小さじ1/2の酢水を作る
  2. れんこんをカットして酢水につけておく

アク抜きにもなり、水気をきってそのまま調理に使えて便利ですよ♪

ただしこの方法で色を戻せるのは、酸化して変色したれんこんだけです。

傷んだり腐ったりして色が変わっているれんこんは、酢水につけても色は戻りませんし、体への害もなくならないので注意しましょう。

酢水につけるのは、変色を防ぐ方法にもなりますよ!

変色を防ぐ方法は2つ!

れんこんの変色を防ぐ方法は、水や酢水にさらしておくこと、鉄製の調理器具を使わないようにすることが挙げられます。

水や酢水にさらす

れんこんを水や酢水にさらすと、変色を抑えられます。

レシピに合わせて、下処理を使い分けるとより美味しく食べられますよ♪

水につけるとほっくりとした食感になるので、筑前煮などの煮物の下処理におすすめです。

れんこん 紫 レシピ

酢水(水2カップに対し、酢小さじ1程度が目安)につけるとシャキシャキとした食感になるため、天ぷらにしたり、素揚げにする際におすすめです。

ちらし寿司など、れんこんの白さを料理に生かしたい場合も酢水につけましょう。

管理栄養士 南寿華
管理栄養士
南寿華
酢水につける時間は5~10分程度が目安。あまり長い時間つけすぎてしまうと、れんこんの風味が消えてしまいます。

上手に使い分けておいしさを引き出せるといいですね!

鉄製の鍋や包丁を使わない

鉄製の調理器具を使うとれんこんが変色してしまうため、鉄鍋でれんこんを炒める、焼くなどの調理は避けるべきです。

れんこんを加熱する際は鉄製ではない鍋を選ぶといいですね。

れんこんの変色を戻す方法や変色を防ぐ方法がわかったところで、れんこんが変色しないように保存する方法も覚えておきましょう!

れんこんが紫色になるのを防ごう!正しい保存方法

れんこんは正しく冷凍保存することで、紫色になるのを防げます。

泥付きのまま、皮ごと、カットしたものなど、状態別の保存方法を知っておけば、れんこんの変色を防ぐことができますよ。

れんこん 紫 対処方法

れんこんの状態別の保存方法を表にまとめますね。

れんこんの状態別保存方法(※9)
れんこんの
状態
保存場所 日持ち 注意点
泥付き1本 ・冷暗所
(10℃以下)
・野菜室
約1週間 ・1節ごとに分ける
濡らした新聞紙などで包む
・ポリ袋に入れる
皮つき 冷蔵庫 ・新聞紙などで包む
・密閉袋に入れる
カット 冷蔵庫 数日 ・密閉容器に入れる
かぶるくらいの水を入れる
・水を毎日変える
冷凍庫 約1ヶ月 水2カップ:酢小さじ1の酢水に浸す
・水気を拭いてラップに包む
・密閉袋に入れる

冷凍したれんこんは調味液を加えて、レンジ(500Wで3分~3分半ほど)でチンするだけで、簡単にきんぴらを作ることもできます。

薄く切っておけば火を通すのも簡単なので、時短料理には冷凍れんこんが役立ちますよ♪

管理栄養士 南寿華
管理栄養士
南寿華
れんこんを凍ったまま調理すると旨味がでて味が染みやすくなります。これは凍らせたことで細胞が壊れるためです。

インターネットでも、真空パックされた新鮮なれんこんを購入でき調理しやすくて便利です。

[山口farm] れんこん 茨城県産 パールレンコン 真空パック 2kg
山口farm

れんこんは正しく保存して、変色を防ぎ美味しく食べきるようにしたいですね。

結論|れんこんが紫色にならないように注意しよう

れんこんが紫色に変色するのは、アク成分であるタンニン系ポリフェノールが酸化するためです。

紫色や黒色、ピンク色に変色するのは、酸化によるもので体には害がないため、安心して食べることができます。

しかし、全体が真っ黒になっていたり、茶色に変色している場合は傷んでいる可能性があるため食べない方が良いでしょう。

れんこんは冷蔵庫か冷凍庫で保存すると、1週間~1ヶ月ほど日持ちしますが、なるべく早く消費することが好ましいです。

れんこんを正しく下処理・保存して変色を防ぎ、見た目も美味しく食べてくださいね♪

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