猫ちゃんを初めて飼う方は、不思議な鳴き声を目の当りにしたときにわからないことも多いはずです。
私の実家でも猫を飼っていますが(私が実家を出てから飼った猫ちゃんです)、私の近くに来てこっちを見ながら「にゃーにゃ―」と鳴くことが多いんです。
最初は「?」という感じでしたが、これは遊んで欲しいという気持ちの表れでした。
そんな風に、猫の鳴き声はなかなか読めないことが多いんですよね~…。
普段は「にゃー」としか鳴かない猫が、いきなり「う~」って、唸り声を上げるとびっくりしますよね。
怒っているのか、何かを訴えているのか…色々なことを考えても猫が話してくれるわけではないのでわからないでしょう。
しかし、唸る猫を放っておくわけにもいかないので、唸る声が持つ意味や鳴き声の中でもよくある理由をご紹介していきたいと思います!
- 猫が「唸る」理由
- 猫が「うー」と唸る理由
- 猫はなぜ鳴き声を出すのか?唸っているの?
などにも注目していきますので、今まさに猫が唸るという行動に疑問を抱いているあなたに読んでいただければ幸いです。
目次
猫が「うー」と唸る理由|TOP1〜3
猫が唸る理由として考えられるのは、
- 警戒心を抱いている
- 恐怖心を抱いている
- 狩猟本能が働いている
- 同居している動物との相性が悪い
- 体調が悪い
- 隠れる場所がない
- 猫に触りすぎている
- 音にストレスを感じている
- 暗い部屋で生活している
- 引っ越しなどで環境が変わった
- 餌が足りていない
などがあります。
あなたの大切な猫ちゃんがどんな理由で唸っているのか分からなかったら、とても心配ですよね。どんな理由で唸っているのか、一緒に考えていきましょう!
1)警戒心を抱いている
これが一番多い唸り声の原因です。
見知らぬ人や苦手な人が来た時に、警戒して唸り声を出すことがあります。
警戒して唸っている時の特徴としては、耳を後ろに倒し、体制を低くしているということです。
唸っている時に無理に近づくと、威嚇や攻撃に変わることがあるので、そっとその場を離れてあげましょう。
2)恐怖心を抱いている
猫は人間より耳がいいので、大きな音はもちろん、人間にとっては小さい音にも恐怖心を抱くことがあります。
その音が聞こえた瞬間、目立たない所に逃げ隠れてしまうことがあります。
恐怖を感じる音は、その猫ちゃんによって違いますが、やっぱり掃除機の音を怖がる猫ちゃんは多いですよね。
わたしの知っている猫ちゃんで、掃除機に背中を吸われるのが大好きで、掃除機に寄ってくる変わった子もいましたけど…(笑)
3)狩猟本能が働いている
おもちゃなどで遊んでいる時に唸るのは、狩猟本能が働いているからだと考えられます。
人間にとってはただのおもちゃでも、猫にとっては「獲物」となります。
猫の本能であり、別に怒っているわけではないので、心配しなくて大丈夫です。
しばらくして遊び飽きたら、いつもの状態に戻ります。
いつもどーんと構えているわたしの猫ちゃんも、おもちゃで遊んでいる時は人が変わったように、
いえ、猫が変わったように、興奮しておもちゃを追いかけていました(笑)
猫が「うー」と唸る理由|TOP4〜6
4)同居している動物との相性が悪い
猫は基本的に単独で暮らす動物で、群れで行動することを好みません。同じ猫同士でも相性が悪ければ仲良くできませんし、相性が良ければすぐに馴れ合い仲良くなります。
また、猫と他の動物を飼う場合は注意が必要です。ちなみに私は犬を飼っていますが、散歩で猫を見かけただけでも吠えまくり、猫を怖がらせてしまいます。
他の動物を飼っている場合は相性が良いかどうか、しっかり見極めてあげましょう。猫を多頭飼いするのであれば、猫同士の相性を見て猫それぞれのスペースを確保してあげることも考えましょう。
私の実家では2匹の猫を飼っています。性別も親も異なりますが、年齢が近いことから相性が良いみたいで、仲良く遊んでいます。
そういう感じで仲良しならともかく、相性が悪い、もしくは慣れるまで時間がかかるという場合は、それぞれが安心できるスペースを作ってあげることが大切ですね。
5)体調が悪い
体調が悪いときや、体に痛みがある場合に唸ることがあります。
この場合、じっと体を丸めて動かないことが多いです。
今まで何ともなかったのに、急にこの状態が続いているようなら、早めに病院に連れて行ってあげてください。
6)隠れる場所がない
猫は身の危険を感じたときや気になる音がする時はそこから逃げる場所が必要なんです。知らない人が来た時やけがをした時なども、人の目の届かないところに身を隠したがります。
最近は、家の中に物を置かないようにする人や最小限の物しか置かないという人が増えていますが、これは猫にとってとても住みにくい環境です。
また、独身で狭い部屋に住んでいて死角がない家などは逃げ場がないので猫にとってはストレスになるのです。
できれば、人間の住みやすさよりも猫の住みやすさを重視して部屋のレイアウトを考えてあげて下さいね。
私の実家の猫は、私が子供たちを連れてい行くと、一目散にあちこちに隠れます。子供は予測不能な動きをしますし、大きな声も出すので怖いのでしょう。
そういった様子を見ていると、猫にとっての逃げ場は必要なんだなと実感しますね。
猫が「うー」と唸る理由|TOP7〜9
7)猫に触りすぎている
とても低い声でグルグルと鳴く場合は、飼い主や他の人が猫を触りすぎという可能性があります。オス猫や三毛猫などスキンシップが好きな猫もいますが、猫は基本的に触られるのを嫌います。
猫自身が触ってほしい、かまって欲しいという時は自然に自分からすり寄ってくるので、その時に触ってあげましょう。
まずは、あなたの家で飼っている猫ちゃんが触られるのが好きなのか嫌いなのかということを判断して下さいね。
また、飼い始めの時はまだ慣れていないことから、あまり触らせない子もいますので、とりあえずは猫のお世話(食事や排泄など)をしたり呼びかけたりしながら、無視はしていないよという感じで距離を縮めていきましょう。
8)音にストレスを感じている
猫は音に敏感です。例えば、家の近辺で工事が始まったりするだけでもストレスになる子もいます。また、家電の音(冷蔵庫や洗濯機、掃除機など)がストレスになっている場合もあります。
ストレスを感じることで眠ることができなくなるということもありますので、ドアの開け閉めの音に「バタン」と大きな音を立てない、家電がある部屋から猫の寝る部屋を遠ざけるなどの工夫をしてみましょう。
もし、上記のように環境を変えてみて、唸り声が減る様子が見えれば音が原因と考えられます。
9)暗い部屋で生活をしている
カーテンを閉め切った環境で生活をしていると、猫に日の光が足りずビタミン不足になってしまいます。
太陽の光というのは、人間にも重要ですよね?同じく、猫にもとても大切なものなのです。日光の光が足りないと病弱になりますし、ノミやダニの駆除もでき無いので肉体的にストレスが溜まるのです。
昼間はカーテンを開け、日の光が入るようにしておきましょう。
環境は猫にストレスを与える要因になりやすいので、猫が住みやすい環境を作ってあげることが大切です。
猫が「うー」と唸る理由|TOP10〜11
10)引っ越しなどで環境が変わった
引っ越しだけでなく、模様替えなどをした時も同様で、猫は家の中が変化することをとても嫌います。「猫は家につく」という言葉が昔からあるように、猫は住む環境が変わってしまうことが嫌いです。
新しい家に引っ越した場合は、慣れるまでの間、猫が身を隠せるスペースを用意してあげて下さい。ベッドの下や押し入れの中などでOKです。
また、猫が気に入った部屋などがあれば、そこの部屋のレイアウトを前の家と同じにしてあげたりするのも良いですね!
猫が気に入っているベッドや毛布などはどんなに汚くても、引っ越しの際には必ず捨てずに持って行ってあげましょう。
11)餌が足りていない
おやつなどを過剰にあげる必要はありませんが、基本的な食事が不足するとストレスになります。
たまにご飯をあげるのを忘れたり、外出することが多いためご飯が空っぽだったりすることがあったり…
そんなことが日常的に起こっていると、猫は「次はいつ餌にありつけるんだろう?」という不安をいつも抱えることになります。
その不安もストレスになるんですね。対処法は簡単です!猫の年齢や体重に合わせた適切な量のご飯をあげるんです。これはとても初歩的なことですよ。
また、飲み水もこまめに変えたり、常に用意してあげることも重要です。24時間常時水を飲める状態にしてあげましょう。
もし、旅行や出張で家を空けることがあるのであれば、自動給餌器を購入したりペットホテルを利用したりしましょう。
以上、人間が気づかない間に、猫は様々な生活環境にストレスを感じているものです。
ストレスが溜まったまま生活していると、膀胱炎などの病気の原因にもなりますので、早めに原因を取り除いてあげましょう。
猫が唸ったときは「表情」も必ずチェックしよう!
猫が唸り声を上げている時、同時に注目していただきたいのが『顔』や『仕草』です!実は猫も色々な表情を持っているので、しっかりと見てあげることでわかることもたくさんあります。
また、仕草からもわかることはたくさんあるんですよ!それらの行動と鳴き声を合わせてみていくと、様々なことがわかるのです。
「唸り声」の他にもこんな鳴き声があります!
これって唸り声?と思っても、全く違う意味をもつ鳴き声もあります。
ゴロゴロと喉を鳴らしている
撫でている時に喉がゴロゴロ鳴っているのは、唸っているわけではなく、甘えている時に出る音です。こんなときは猫ちゃんの表情に注目して下さい。
たまに変わった喉の鳴らし方をする子がいて、唸っているように聞こえることもありますが、
表情を見てみると、リラックスしているのが分かります。
喉の奥から出すような声で、目を細めたりしているのであれば甘えたいという感情の表れです。猫をなでている時などに聞くことが多い声ですね。
私の実家の猫も首元をなでていると、気持ち良さそうな顔をしてゴロゴロ鳴きますよ!
低くくぐもった声で唸っている
低くくぐもった声で唸っている時、猫がビクビクしていたり怯えたような表情をしていた利しませんか?
そういう時は、何かに怯えている可能性があります。ストレスを感じて身を隠したいという状況の時に多いと言えるでしょう。
来客時や環境が変わったときなどは、注意してあげましょう。
ちなみに、ストレスを感じている時の表情は特徴的で、鼻の頭にしわが寄ったりします。唸り声だけでなく、表情を見るだけでも感情の判断ができますよ。
発情期の鳴き声
夜中に外に出たがったり、低く唸っていると思えば高い声で唸ったりする…これは発情期特有の行動です。
「ァオ〜〜〜〜〜ン」というような感じで、いつもとは明らかに違う鳴き方をします。
メス猫がオス猫を惹きつけるために鳴き、オス猫もそれに応えるように鳴きます。
とても大きな声で鳴き続けるので、困ってしまう飼い主さんも多いと思います。
これを防ぐ方法は、「避妊・去勢手術」しかありません。
近所にも迷惑をかけるますし、飼い主も寝られませんが、発情しても発散できない猫はストレスが溜まってしまうのです。
発情期は年に2~3回ありますが、猫は生後6か月から去勢手術を受けることができます。猫の発情期の唸り声に対処したいのであれば、去勢手術をオススメします。
ずっと発情が続くと、猫ちゃんにとってもストレスですし、避妊・去勢手術をすることで、様々の病気の予防にもなりますので、子どもを産ませる予定がないのであれば、早めの手術をお勧めします。
ちなみに、猫の発情期は、私も目にしたことがありません。しかし、母から聞いたところ、オス猫の方が去勢手術をするまでは、本当に大変だったそうです。
粗相がひどくなるし、何より落ち着きがなく暴れまわるそうで…その子の性格にもよるのですが、とにかく大変なんですよね。
猫ちゃんがご機嫌な時は?
機嫌が良い時などはすり寄ってきたり、目の細め方を見たりすることで意思表示が判断できる場合もあります。
実家の猫は、遊んでほしい時やなでて欲しい時は私の足に体をすりすりしたり、犬のようにお腹を出して寝転んだりします。
このように、声だけでなく、行動や仕草、表情を見ることで猫の感情を読み取ることができるんです!
もっともっと注意深く観察していると猫ちゃんの感情を読み取れるようになるはずです。
まとめ
それでは最後に、今回のポイントをまとめておきます。
・猫が住みやすい生活環境を整える
・最低限のお世話はしっかりとする
・様子がおかしいようなら、病院へ連れていく
・発情期にストレスを感じて唸っているのであれば、去勢手術を受ける
猫は犬と違ってトイレ以外のしつけは難しいです。飼い主の言うことを聞かないからと叩いたり、大きな声で叱ったりは絶対にしないで下さい。
猫と一緒に長く生活していきたいのであれば、猫それぞれの性格を理解し、出来る限りストレスを取り除く「猫に合わせた生活スタイル」にしていきましょう。
そのためには、まず、唸り声と猫の表情や行動から感情を読み取り、何がストレスなのかを探ってあげる必要があります。