この記事を読んでいるあなたは、きっと占いに興味ありますよね?
もし興味がなくても「天中殺」という言葉を聞いたことはあるでしょう。
特に40代後半以上の方には、懐かしい言葉だと思います。
若い人は知らないでしょうが、私が高校2年生の1979(昭和54)年のこと。
「11PM」という番組がきっかけで、天中殺ブームが日本中に広がりました。
少しでも悪いことがあると、何でも「天中殺だ!」と騒ぎ立てたものです(笑)。
あの大ブームから40年。今でも、占い好きの間では広く知られています。
でも、「天中殺って、何?」とあらためて聞かれると、本当の意味を知っている人は、いったいどれくらいいるでしょう?
漢字の印象から、何となく「縁起が悪い時期」と答える人は多いと思います。
でも、天中殺って本当の本当に「縁起が悪いこと」なのでしょうか?
かくいう私も本当のところは、よく知りませんでしたけどね・・・(汗)。
調べてみると、どうも、単に「縁起が悪い」というだけではなさそうです。
それどころか、なんと、「開運」にも関係ありそうなのです!
少しでも興味をもったあなた!ぜひ、最後までお付き合いくださいね!
目次
算命学で『天中殺』を調べる方法 ~まずは占ってみよう!~
早速ですが、「天中殺」という言葉がどんな占いで使われるかをご存知ですか?
調べてみると、算命学という占術の用語として使われているようです。
(※写真の人物は算命学とは関係ありません)
四柱推命は聞いたことがありますが、算命学は私も知りませんでした。
古代中国に起源を持つ算命学が日本に伝わったのは第二次世界大戦後。高尾義政という人が体系化し、昭和40年代に公開されたそうです。
基本的には、生まれた年、月、日、それぞれの十二支などから占います。
さらに「学」が付くのは日本だけ。単なる占いでもなさそうです。
調べた結果については、後でもう少し詳しく説明しますね。
早速、「算命学でいう天中殺とは、いったい何なのか?」について調べてみると…
誰でも12年間に一度やってくる特定の期間とのこと。
天中殺の時期は「誰でもエネルギーがなくなる」そうです。
この「誰でも」というキーワードを覚えておいてくださいね!
天中殺は、12年間ごとに2年間、1年間(12カ月)ごとに2カ月間、12日ごとに2日間あります。
自分の天中殺を調べられるサイトをご紹介しますので、ぜひ、調べてみてくださいね。
参考までに私の生年月日を入力すると…
天中殺の時期は寅年(2022年)、卯年(2023年)。
天中殺の月は、2月、3月になります。
と表示されました。
え? 寅卯天中殺って、何???
というわけで、早速調べてみると・・・
天中殺は誕生日から割り出されるもので、6種類あることが判明。
寅卯天中殺 (うしとらてんちゅうさつ)
辰巳天中殺 (たつみてんちゅうさつ)
午未天中殺 (うまひつじてんちゅうさつ)
申酉天中殺 (さるとりてんちゅうさつ)
戌亥天中殺 (いぬゐ【いぬい】てんちゅうさつ)
これらを詳しく説明したサイトは後ほど紹介しますね。
私の前回の天中殺は寅年(2010年)、卯年(2011年)でした。
50歳になる直前でしたが、ちょうど仕事を失ったり、東日本大震災の時期と人生の変化が重なったりと、大変な混迷期を過ごしたことを思い出します。振り返ると、かなりきつい過渡期でした・・・。
もし、あれが算命学の天中殺に当たっていると知っていたなら、それがバランスを整えるための準備期間とわかっていたなら、もっと要領よく乗り越えられた気がします。
その12年前の時も大きな過渡期を経験しました。この記事を書かせてもらったことで、何より私自身が、天中殺の意味を噛みしめることができたのかもしれません。
では、天中殺の時期は何に注意して過ごせばいいのでしょうか?
算命学の天中殺について、その過ごし方を見てみましょう。
『天中殺』の時期はどう過ごせばいいの?
天中殺の時期を一言で表すなら、『天が味方してくれない』ということ。
「天中殺」という漢字から何となくイメージできる気がしますよね?
算命学の天中殺は、四柱推命の「空亡(くうぼう)」、六星占術の大殺界です。
もちろん微妙に違いますが、ざっくりとしたイメージはできると思います。
天中殺の時期は、いつもと違うことが起きやすくなるそうです。そのため、まったく思ったように物事が運ばず、なにごとも『受け身』で乗り越えるしかない時期なんですね。
他方で、内面の充実を図れば、運命を好転させるきっかけにもできる時期です。
でも、ここに大きな落とし穴が待ち構えているんですよねぇ。
普段ではあり得ないチャンスをつかんだ!と思っても・・・
決して、安易にそれに乗ってはいけません!そういう時期なのです。
避けたい具体的行動としては、転職や転居、結婚、友達から恋人への進展など。
つまり、新しい環境に飛び込んだり、新たな活動を始めたりするのはNGなんですね。
算命学の天中殺は、自然体で無理のない過ごし方を最優先しよう!
この時期は、無理に飛躍しようという考えは、頭から持たないようにすることが肝心です。
勉強して必要な資格を取ったり、今の仕事に真摯に取り組んで内面の充実を図ったり。そのような充電の時期だと心得ましょう。
理由は次の章で!
的中率が高い算命学とは?
生年月日から、その人の性格や運気全般を知ることができるのが算命学です。
その歴史が古代中国までさかのぼる伝統の占術ということは前述しましたね。
単なる占いというより、もっとアカデミックな思想として「人間学」とも言われます。
ここからは、算命学の思想的な背景を少し掘り下げてみますね。
算命学の基本は「道教」という古代中国の宗教に根付いています。
人の生き方として「自然のまま生きる」ことが根本原理となっています。
算命学を通じ「魂を磨き、人として気づきを得る」ことも大切な役目です。
先にも書きましたが、「算命学」は日本独特の呼び方。中国では学は付きません。
軍略家の「鬼谷子(きこくし)」が軍略に応用したことで始まりました。
敵の性格を占ったり、動向を未然に察知したりするのに使用され、大活躍したようです。
鬼谷子がまとめたものは、やがて二人の弟子によって継承されます。
さらに哲学や自然科学、万象学などと融合し、王家の帝王学となります。
そして長年の間、「門外不出の秘伝中の秘伝」とされました。
もともと、国の命運がかかるほど、精度が高い秘伝の秘伝だったようです。
その鬼谷算命学を基にした無料サイト「黄月式占星術」はコチラです。
算命学によって導き出された性格や特徴が詳しく紹介されています。
十二支に基づいた6種類の天中殺についても、詳しく説明されているので、ぜひ、ご覧下さい。
数ある占いの中でも、抜群の的中率で知られる占術が算命学なんですね!
一体、どういうものなのでしょうか?
算命学の基盤は、四柱推命などと同じ「陰陽五行」です。
自然の5要素(木、火、土、金、水)と、それぞれの陰陽。さらには空間(天の動き=十干)と時間(十二支)をもとに、これらの関係性を独自の方法で計算しながら運勢を占います。
この十干と十二支を組み合わせると2つだけ足りなくなりますよね。
この足りない期間が天中殺に当たります。
算命学の占い方をもう少し詳しく説明すると、十大主星と十二大従星を体の部位に当てはめた「陽占」(人体星図)と、生年月日を十干十二支で表した「陰占」という9マス図を組み合わせて占います。
十大主星を列挙すると
調舒星(ちょうじょせい)、禄存星(ろくぞんせい)、司禄星(しろくせい)
車騎星(しゃきせい)、牽牛星(けんぎゅうせい)、龍高星(りゅうこうせい)
玉堂星(ぎょくどうせい)
となり、それぞれ守備、伝達、引力、攻撃、習得の意味を持つ陰陽があります。
次に十二大従星を列挙すると
天恍星(てんこうせい)、天南星(てんなんせい)、天禄星(てんろくせい)
天将星(てんしょうせい)、天堂星(てんどうせい)、天胡星(てんこせい)
天極星(てんきょくせい)、天庫星(てんこせい)、天馳星(てんそうせい)
となります。生まれてから死ぬまでを12区間に分け、それぞれの時期を星で示したものです。
陽占(人体星図)は
「頭、胸、腹、左肩、右手、左手、右足、左足」の8つで構成され、それぞれ以下の運勢が現れます。
頭 | 目上の人に対する星 |
胸 | 本人の本質 |
腹 | 目下の人や社会全体に対する星。適職や才能 |
左肩 | 初年期の運命 |
右手 | 配偶者との関係性 |
左手 | 兄弟姉妹や友人との関係 |
右足 | 晩年運 |
左足 | 中年期の運勢 |
そして陰占には天中殺が現れます。
十干は五行から「甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)」の10種を指し、十二支は説明するまでもありませんよね。
複雑ですが、2千年以上の歴史を持ち、精度が高いことが、かえって納得できますね。
さて、どうして天中殺では新たな動きをしてはいけないのでしょうか?
算命学では、人の運勢は生まれた日から大きな自然法則のもとで流れると考えます。
つまり、自然とのバランスが大事なのです。また実際にそれがよく当たります。
天中殺は「バランスが崩れている時期」であり、誰にでも例外なく訪れます。
いわば「縁起が悪い」のではなく、「バランスを整える準備期間」なのです。
だからこそ、大切なのは「過ごし方」ということになるんですね!
どうですか? ちょっとした意味の違いで受けるイメージも変わりますよね。
ちなみに、中国で生まれた占いの多くは、陰陽五行説をベースにしています。細木数子で知られる『六星占術』もその一つです。
さて、算命学では「縁のあるもの」「欠けているもの」が大きく影響します。
次の章では、そのことについて簡単に触れてみます。
算命学では『縁のあるもの、欠けているもの』を知ることができる
算命学の特徴は…
・反対に恵まれていないものを知ることもできる。
たとえば、私と同じ寅卯天中殺は東の方角に縁があります。また、2代目運、家庭、配偶者には恵まれますが、友人、兄弟、母親には恵まれないという特徴があります。
算命学の天中殺を知ることにより、人生のバイオリズムがよくわかるようになります。
持って生まれた「恵まれない部分」を知ると、友人に恵まれていないことも、子宝に恵まれていないことも納得できるようになります。
反対に「自分が恵まれているもの」は大事にすればいいのです。
そうすることで、あまり悩むことがなくなり、メンタルも強くなれるかもしれません。
これらをまとめたサイトをご紹介しますね。
このサイト 天中殺の種類と特徴 は算命学の重要な部分に当たります。
簡潔ながら非常にわかりやすく、6種類の天中殺を中心に解説されています。
一度、じっくり読んでみてください。多分、思い当たることも多いでしょう。
どうですか? たかが天中殺、されど天中殺。
結構、奥が深いでしょ? 占い好きのあなたなら、ハマること間違いなし!
最後に、算命学の天中殺と、四柱推命の空亡の違いについても、少しだけ踏み込んでみましょう。
算命学の『天中殺』と、四柱推命の『空亡』との違い
本文中で算命学の『天中殺』と四柱推命の『空亡』は同じと書きましたが、実は解釈が微妙に違います。その点に少し触れてみますね。
天中殺の期間は、天の運気が予想もつかない方角に流れていきます。
端的に言うと「天が味方してくれない」ということなのですが…
空亡には、「天に気が欠乏していて動かない」という意味があります。
「そもそも運気が存在せず、パワーが圧倒的に不足している」のが空亡です。
いずれにせよ、低調運には違いありませんが、意味合いが少し違いますよね。
私はどちらかというと、
「運気があらぬ方向に流れるから、動きを控えて充電に徹する」という算命学の天中殺の過ごし方のほうがしっくりきます。
何をしても物事が思うようならないと、確かに困惑しますよね・・・。
そんなときは、ぜひ、よく思い出してみてください。
天中殺は誰にでも訪れる必然の時期なのですから!
陰陽五行では、天地宇宙の自然法則があるがままに表現されます。
私たちも自然の一員であり、人生の流れはその法則に完全に従うのです。
陰陽五行に基づく占いは数多くあり、数千年もの歴史が積み重なっています。
どんなに時代が変わろうと、宇宙法則の不思議な力は変わらず存在しているのかもしれませんね。
天中殺を避けられないなら、それをいかに味方につけるかが大事。
天中殺の期間をしっかりと心得て運命の流れを整え、有意義な人生をおくりましょう!
まとめ
最後に、これまでのポイントをまとめてみます。
・天中殺は空間(十干)と時間(十二支)の組み合わせで足りない部分。
・12年に2年間、12カ月中に2カ月間、12日間に2日間の天中殺がある。
・6種類の天中殺があり、それぞれ縁のあるものと欠けているものがある。
・算命学の天中殺、四柱推命の空亡、六星占術の大殺界は似たもの同士。
・天中殺は「運気の流れが予測不能」、空亡は「運気そのものが存在せず」。
・天中殺は縁起が悪いのではなく、運気のバランスを整える準備期間。
天中殺の時期はともかく「大人しくしておけ」という時期。その後の運勢を伸ばす準備期間と捉え、充電に徹しましょう。
誰にでも訪れるこの時期をどう過ごし、活かせるかこそが、人生のわかれ道なのです!
天中殺にしかできないことにしっかり取り組むことです。
少しは参考になりましたでしょうか?
あなたも自分の運気のバイオリズムを心得、ぜひ運を切り開いてくださいね!