妊娠がわかったらうれしい気持ちでいっぱいになりますが、経過を経るにつれて、色々と不安なことも多くなってくるものです。
そんな不安要素の一つに「つわり」による体重減少がありますよね。
つわりがあると、妊娠初期に痩せることもあるので、「これじゃ栄養も摂れない…赤ちゃんは大丈夫なの!?」と心配になってしまいます。
妊娠中には体重の指導をされますが、特に妊娠初期は「太る・痩せる」ということに敏感になりがちです。
また、つわりなしでも、妊娠初期に痩せることもありますが、そんな症状ってあるのでしょうか?
そこで 今回は、
- 妊娠初期に痩せるのは大丈夫か?
- 食べているのに痩せる理由とは
- 妊娠初期の体重推移の目安は?
- 妊娠中に痩せたときの対処法
- 妊娠初期にダイエットはしてもOKなの?
などの内容をご紹介したいと思います!
私は何回か妊娠・出産をしていますが、妊娠経過や体重の変化などは全く異なり、その都度心配なことが出てくるんですよね~。
私の周りにも、妊娠初期につわりで全く栄養が摂れずに、入院したり点滴をしたりした人がいました。
逆に、妊娠初期にグンと体重が増えてしまい、痩せる方法が知りたいなんて人もいましたね…。
今回は妊娠初期のお悩みでも、「痩せるのは大丈夫なのか」ということに焦点を当てていきますので、一度目を通していただけると幸いです!
目次
妊娠初期に痩せるのはなぜ?赤ちゃんは大丈夫なの?
妊娠初期に痩せてくると、赤ちゃんに影響がないかどうか心配になりますよね。
多くの方は「妊娠すると体重が増えてくる」というイメージがあるため、そのような不安を感じるのも無理はありません。
では、妊娠初期に痩せる原因としては、どういったことが挙げられるのか見ていきましょう。
体重減少する2つの原因
妊娠初期に体重減少する原因には、2つのことが考えられます。以下で詳しく見ていきましょう。
つわり
妊娠初期に体重が減る原因として、最も多いのが「つわり」です。
つわりにもいろいろと種類がありますが、ここで言うのは「吐きつわり」ですね。
何を食べても気持ちが悪くなり吐いてしまう、食べられないなど…。
人それぞれ症状の出方が異なりますが、いずれにしても体重が減ってしまうことには違いありません。
カロリーが十分に摂れていない
食べているのに体重が減るという場合は、1日に必要な摂取カロリー分を、きちんと摂れていないことも考えられます。
つわりまでひどくはないものの、「気持ち悪い、胸やけのような感じがする」という状態になる方もいます。
そういった場合は、自分ではいつも通りに食事をしているつもりでも、今までのようには食べられていないことも多いのです。
赤ちゃんは大丈夫?
十分な食事ができていない場合や、体重が減ってしまう場合、赤ちゃんのことが心配になりますよね?
しかし、妊娠初期の頃は食事が取れなかったり、体重が減ったりしても、赤ちゃんに影響はありません。
なので、食べられるものがあれば、食べられるときに口にするという形でも大丈夫ですよ!
私の実体験談
私も、1人目の時はサラダといちごしか食べられませんでした。
2人目の時は、まさに「吐きつわり」で、食べても気持ち悪くて吐いてしまっていました。
そして、3人目は…食べられると思ったものを口にしても、吐いてしまうという状態でした。
妊娠の回数を重ねるにつれて、どんどんつわりがひどくなっていったので、なかなか大変な感じでしたよ!
でも、体重が減るというよりは変わらないか、むしろ増えていく感じでしたね~。
3回の妊娠で共通していることは、妊娠初期に2~3キロくらい増えたということで、これは食べても食べられなくても同じでした。
しかし、妊娠中期までは体重の増加はあまりないので、最終的に増えてもOKな体重の範囲内での出産でした。
体重が減る人もいれば増える人もいるので、妊娠経過は人それぞれということですね!
妊娠初期には、吐きつわりやカロリー不十分で痩せることも。
それならまだしも、食べているのに体重が減る場合、どのような理由が考えられるのでしょう?
食べてるのに体重減少!?その原因は?
妊娠がわかったら、赤ちゃんの成長のためにとしっかり栄養を摂りたいと思いますよね。
しかし、食欲不振というわでけなく「食べているのに体重減少した場合」は、どのような原因が考えられるのでしょう。
摂取カロリーは足りている?
食べているのに体重が減少する場合の原因は…。
ズバリ!1日に必要な摂取カロリーに達していないということです。
自分ではしっかり食べられていると思っていても、実際は非妊娠時よりも食事の量が減っていたり、自然に食欲が落ちてしまったりしていることが多いです。
そうなると栄養も不足していそうで、赤ちゃんに影響がないか心配ですよね。
妊娠初期体重の推移は胎児には影響しない
食べているつもりなのに、体重が減ってしまった…。
そうなるとカロリーが不足しているということになり、赤ちゃんに影響するのではと不安になるものです。
そこで、妊娠初期の赤ちゃんの体重推移を見てみましょう。
妊娠2カ月 | 約2~3g |
妊娠3カ月 | 約20g |
妊娠4カ月 | 約100g |
上記はもちろん、個人差があるので目安として考えてくださいね!
この数字からもわかるように、妊娠初期の妊婦さんの体重の増減は、赤ちゃんにはあまり関係がありません。
ですから、「つわりで体重が減っても、あまり気にする必要はない」といえるでしょう。
また、食べても減るという場合も、そこまで神経質になることはありませんよ。
しかし、あまりに急激に体重が減りすぎる場合は、一度かかりつけの産科にかかる必要も出てきます。
その目安になる状態を、次項でお話ししていきますね。
つわりで何キロも体重が減る人も…
妊娠初期の体重減少はあまり気にする必要はなく、赤ちゃんにも影響はありません。
ただし、実は体重の減りすぎが危険とされる場合もあります。
ここでは、つわりの状態や赤ちゃんにどのような影響があるのか、危険な体重の減り方などをご紹介していきますね!
つわりの種類
ひとくちに「つわり」といっても、吐くだけでなくさまざまな種類があることをご存じでしょうか。
まずは、つわりにはどのようなものがあるのかを見ていきましょう。
吐きつわり | 一般的に知られているのが、この吐きつわりですね。食事をするしないに関わらず、吐いたり吐き気が付きまとったりする状態です。 |
食べつわり | 食べつわりというのは、「空腹になると気持ちが悪くなる」というつわりです。なので、常に何かを食べていないと気持ちが悪くなってしまうため、体重の増加に気を付けなければならなくなります。 |
匂いつわり | よく、「妊娠するとごはんの炊き立ての臭いがダメになる」というのを聞いたことはありませんか?実はこれが「匂いつわり」といわれるものです。 妊娠初期は、匂いに敏感になる妊婦さんも多いので、匂いつわりが起こることもあります。私は、香水の臭いがダメでしたね~。通りすがりにふわっと香ってくるだけでも、言葉は悪いのですが「臭い!」と感じました。 |
眠りつわり | 妊娠初期に、すごい眠気に襲われる妊婦さんもいます。どれだけ寝ても眠いんです!実は、私も1人目を妊娠したときに、この眠りつわりを体験しました。夜しっかり寝ても、眠い状態が続き、結局、朝寝昼寝夕寝とほぼ一日中寝ていました。 |
よだれつわり | 「よだれつわり」は、唾液が過剰に分泌されるというつわりです。食事の時に少し増えたかな?という程度の人もいれば、何もしていない時でも唾液が異常に出てくるという人もいます。 |
つわりは赤ちゃんにどのような影響があるの?
つわりにもさまざまな種類がありますが…。
このつわりが赤ちゃんにどのような影響があるのか、気になるところでしょう。
今回は「体重減少」に関してお話ししますね。
数キロ程度の体重減少は、赤ちゃんに全く影響はないと考えてよいでしょう。
危険な体重の減り方とは
妊娠初期に、体重減少が危険とみなされる場合というのは、妊娠前の体重から10%以上の減少があった時です。
例えば、妊娠前の体重が50キロの場合なら、5キロ以上減ってしまった場合ですね。
こういった場合は、母体の不調を引き起こしたり、赤ちゃんが低体重症になってしまったりする恐れがでてきます。
そのため、必ずかかりつけの産科に行きましょう。
体重が減り過ぎた場合は?
体重の減少が激しくて危険だとみなされた場合は、病院で治療をしてもらえます。
何も食べられない状態であれば、点滴をしてもらったり、ひどい場合は入院をして治療をしてもらったりするケースも。
私の周りにも、吐きつわりがひどくて、何も食べられない状態になった友人がいます。
その方は、病因で点滴を受けて治療にあたったそうです。
つわりで体重が減ると、かなり心配になりますよね。
そういった場合は、体重の減少がひどくてもそうでなくても、一度産科に問い合わせてみると安心ですよ!
そうすれば、どうしたらよいか指示を出してくれるはずなので、一人で悩むよりまずは産科に相談しましょう。
ところで、やはり妊娠中に一番気になるのが、体重の増え方ではないでしょうか?
事項では、妊娠初期の体重の推移の目安について、確認していきましょう。
妊娠初期の体重推移の目安は?
私は、妊娠時はトータルで考えて、体重が範囲内に収まればよいと考えていました。
ですが、急激に増えたりした時には、さすがにどうすればよいのか調べました!
では、理想的な体重推移はどのようになっているのでしょうか?
妊娠時の理想的な体重増加を計算しよう!
一般的に、増えてよいとされる妊娠時の体重は、BMIをもとに調べられます。
BMIの計算方法
以下の式に当てはめることで、BMIを割り出せます。
例えば50キロで160cmの場合で計算してみましょう。
50÷(1.6×1.6)=19.531…
となり、BMIは19です。
そして、妊娠時(臨月までの間)に理想とされている増加体重は以下の通りです。
BMI18未満の場合 | 10~12キロ程度 |
BMI18~24の場合 | 7~10キロ程度 |
BMI25以上の場合 | 5~7キロ程度 |
妊娠中はなぜ体重が増えるの?
妊娠中に、体重が増えることはわかっていますよね。
ですが「生まれてくる赤ちゃんはせいぜい3キロ程度なのに、なぜそれ以上に増えるの?」と疑問に思ったことはありませんか?
実は、赤ちゃん以外にも体重増加に大きく関係していることがあるのです!それは、下記のようなものです。
赤ちゃん | 3キロ程度 |
胎盤や羊水 | 1キロ程度 |
赤ちゃんを守るための脂肪や血液量の増加など | 3~4キロ程度 |
合計で、7~8キロ程度の増加と考えられていますが、これはあくまで目安なので、個人差があることをお忘れなく!
また、妊娠週数からどれくらいの増加が理想的かというグラフをみつけたので、こちらも参考にしてみてくださいね。
妊娠中の適切な体重増加量のグラフ
↓↓
http://www.beginning-pregnancy.com/weight.html
ちょっと余談を
これだけ体重が増加しても、出産した直後は赤ちゃんや胎盤分しか体重は減りません!
私は一人目の時に、ものすごくショックを受けた覚えがあります。
しかし、その後は特にダイエットをすることもなく、完全母乳で育ていたり、毎日忙しく過ごしているうちに、妊娠前よりも体重が減っていました!
妊娠初期に体重減少してしまっても、それほど深刻に捉えなくても大丈夫だとお伝えしました。
ですが、できれば痩せることなく順調に過ごしたいですよね。
事項では、妊娠初期に体重が減少したときにできることを紹介します。
妊娠初期に痩せたときの対処法
妊娠初期に体重が減っていくと、「本当にこのままで問題はないのか?」と不安になりますよね。
そんな時は、最低限しておいたほうがよい対処法をお試し下さい!
妊娠初期に必要な成分を積極的に摂取しよう
妊娠初期に体重減少が見られたら、摂取カロリーが足りていない可能性があるとお話しました。
ですが、お母さんが多少痩せたところで、赤ちゃんに影響を及ぼすことは少ないです。
ただし、それによって栄養が足りなくなることは心配ですよね。
そこで、妊娠初期に必要な成分を、できるだけ積極的に摂るようにしましょう。
妊娠初期に摂りたい成分とは?
妊娠4~15週の妊娠初期は、胎児の細胞分裂が活発に行われる時期で、その成長に欠かせない成分があります。
下記の3つの成分は、意識して取り入れてみてください。
葉酸 | 胎児の先天性異常を防ぐために、葉酸を摂ることが推奨されています。
特に妊娠0~8週までは、葉酸の摂取が勧められているので、どんなにつわりがひどくても葉酸だけはサプリで補うようにしましょう。 |
鉄分 | 鉄分が不足すると貧血でふらふらしたり、立ちくらみが生じたりなど、妊婦さんにはとても危険です。
ふらふらになった結果、倒れてしまい打ち所が悪くて流産…なんてことになってはどうしようもありません! また、妊娠中は血液量が増えますが、そのためにも鉄分は欠かせませんよ。 |
カルシウム | 妊婦さんがカルシウム不足になると、胎児に送る分のカルシウムが不足してしまいます。
それを防ぐために、母体の骨からカルシウムを胎児に届けるようになるので、妊婦さんの骨がもろくなってしまう恐れがあります。 それを避けるために、カルシウムもしっかりと補わなければいけません。 |
必要な成分はサプリメントで補おう!
必要な成分といわれても、食事ができない…と嘆いている妊婦さん!
これらは全てサプリメントで補給できますよ!
実際、必要な成分を必要なだけ摂ろうとしても、食事から全てを補うことはなかなかできないんです。
なので、多くの妊婦さんはサプリメントで対処していますよ。
私も、妊娠がわかったときは、すぐに葉酸のサプリメントを購入して飲んでいます。
どんなにつわりがひどくても、サプリメント程度であれば、何とか飲むことができるでしょう!
産科にかかろう
あまりにも体重の減少がひどい場合は、迷わず産科を受診して下さい。
赤ちゃんのことも心配ですが、母体にも気を付けなければいけません。
赤ちゃんに何かある前に、お母さんの体に何かあっては元も子もありませんからね。
これまでは、妊娠初期に痩せたしまったときの話をしてきました。
しかし、逆に食欲が旺盛になってしまい、食べすぎて太ることが心配な妊婦さんも多いですよね。
そこで次は、妊娠初期に太ることを気にしてダイエットをしても大丈夫なのか、紹介したいと思います。
妊娠初期にダイエットするのは危険です
妊娠初期に体重が増えてしまった…。
こんな場合でも、ダイエットは避けましょう!
先ほどもお話しした通り、妊娠を機に体重が減る人もいれば増える人もいて、人それぞれなんです。
とは言っても、産科では体重管理の指導などもされるので、非常に敏感になりやすいことも事実です。
そこで、まずは妊娠初期のダイエットの危険性などを知っておいてくださいね。
妊娠初期のダイエットで起こる可能性のある問題とは
安定期に入るまでは、いつ何が起こってもおかしくない状態です。
ですから、過度なダイエットや自己判断でダイエットをすることは避けましょう。
起こりうる可能性のある問題としては、低体重児、胎児奇形、常位早期胎盤剥離などが挙げられます。
赤ちゃんとお母さんをつなぐ、重要な役割を持っている胎盤が完成するのは「16週頃」といわれています。
これも個人差があるので、これよりも早かったり遅かったりすることもあるでしょう。
この胎盤が完成する前に、無理なダイエットをしてしまうと、胎盤にも影響が出てしまう可能性も出てきます。
それを避けるためにも、妊娠初期にダイエットをすることはオススメできません!
妊婦健診では、毎回体重の測定がありますが、その時にダイエットの必要性があるといわれたら、始めればよいのです。
ダイエットをするなら安定期に入ってから
妊娠初期に食べていないのに太る、または、おしりやお腹周り、太もも、ウエストなどが太るなど…。
女性としては、自分の身体がどんどん変化して、「太るのが怖い」と感じることもあります。
また「妊娠初期には安静にしていたほうがよい」といわれますが、「寝てばかりいたら太るのでは?」とも思いますよね。
もし、ダイエットをするなら、安定期と呼ばれる妊娠5~6カ月頃になってから、マタニティヨガなどを始るとよいでしょう。
私も安定期に入ってからは、お産に向けて、また運動不足解消として、マタニティヨガに取り組んでいます。
また、ウォーキングもおすすめですが、痩せるためにやるというよりは、現状維持を目指すことが目的になります。
ただし、妊娠初期でまだ不安的な状態の場合は、出血したりおなかが張ったりする可能性があるため、極力控えたようがよいでしょう。
ダイエットといっても、やはり無理は禁物です!過度な運動や、必要以上の食事制限はやめましょう。
また、自己判断でダイエットサプリを使用したり、ダイエット茶などを飲んだりすることもNGです。
使用するにしても、必ずかかりつけの産科医に相談してからにしてくださいね。
まとめ
では、最後にもう一度おさらいをしておきましょう!
- 妊娠初期はつわりなどの影響で体重が減る場合もある
- 妊娠初期の数キロ程度の体重減少は赤ちゃんに影響しない
- つわりなどで妊娠前の体重に10%以上体重が落ちると危険
- 妊娠初期に痩せた時は、最低限「葉酸」「鉄分」「カルシウム」を補う
- 妊娠初期に必要な成分はサプリメントで補うと便利
- 妊娠初期のダイエットは危険
- ダイエットをする必要があれば安定期に入ってから
妊娠すると、些細なことでも不安になることもあるでしょう。
自分のお腹に一つの命が宿っていて、「守らなければいけない!」と思うのですから当たり前のことですよね。
妊娠というのは人生で何度もない、女性の貴重な一大イベントです。
元気な赤ちゃんを産むためにも、医師の判断なしに薬を飲んだり、ダイエットをしたり、激しい運動をしたりすることはやめましょう。
また、妊娠・出産を乗り越えたり、その先に待つ大変な子育てに備えたりするためにも、体重管理や栄養管理をすることも大切です。
私も1人目の時は、体重の増減に敏感になっていましたが、2人目以降は上の子のお世話で、それどころではありませんでした。
そんな状況でも、増加してもよい範囲で体重が管理できていましたよ。
きっと、そこまで敏感になる必要はないのかもしれません。
むしろ、気にしすぎるほうがストレスになったりしてよくない場合もあります。
そのため、異常に体重が減ってしまった場合や、ダイエットの必要があると医師から言われた場合に、考え始めればよいでしょう。