PR
スポンサーリンク
生活のQ&A

三輪山に登ってはいけない人とは?こんな人には祟りがあるかも…

スポンサーリンク
お出かけ・季節イベント
スポンサーリンク

最近、とくに女性の間でパワースポット巡り”が人気ですよね。

中でも三輪山は、超強力なパワースポットという呼び声も高いですが…。

「三輪山に登っては行けない人がいる!」

「そういう人は入山したら祟られる!」

こんな噂も耳にします。

パワースポットと云われるには、それだけの歴史や由縁があるので、それを間違えると、負のパワーとなって怖いことになるかも…。

ですが、さまざま噂や口コミによって、間違った認識が多く出回っていることも事実です。

しかし、それでは本来あるべき姿から、どんどん離れてしまうことに。

そんな残念なことがあっては、三輪山の御祭神さまが悲しみます。

三輪山に登っては行けない人ってどんな人

間違うと本当に祟られるの?

そんな疑問からこのような項目にしてみました。

 

  • 三輪山に登ってはいけない人ってどんな人?
  • 三輪山には正しい参拝方法があるって本当?
  • 三輪山に呼ばれないと登ってはいけないの?
  • 本当に祟りってあるの?
  • 三輪山にまつわる歴史ミステリーってどんなもの?
  • 三輪山登拝の入口にある薬井戸の御神水はすごいって本当?
  • 三輪山は禁足地だけど、他にもあるの?

 

三輪山は禁足地の中でも特別に登拝が許されている、とてもありがたいお神山です。

神が鎮まる山として、パワースポットに祀り上げられていますが、正しいことが使わっていなければ意味がありません。

せっかく参拝するのであれば、登拝のルールを守って、そのご加護をしっかりいただきたいです。

それでは、三輪山に登ってはいけないのはどういう人で、神様を怒らせると祟りがあるのかなどについて、詳しく解説していきます。
 

スポンサーリンク

こんな人は三輪山に登ってはいけない!三輪山の正しい参拝の仕方とは?

行きたいところがあるときには、ネットで調べるととても便利ですよね。

でもそこに、「行ってはいけない」とか、「祟りがある」とか、そういった噂があると、とても不安になります。

パワースポットは願いを叶えてくれる場所だから、そんな怖いのは嫌!

そう思い込んでしまったら、とても悲しいですし、本来の意味がなくなってしまいます。

では、どうして「こんな人は三輪山に登れない」という話が持ちあがっているのか?

それは、三輪山がどれほど神聖な場所なのかが、正しく理解されていないなどの理由がありそうです。

そこでまず三輪山とはどんな山なのか」ということから見ていきたいと思います。

 

神の鎮まるお神山・三輪山

「三輪山は人を選び、登ってくる人を呼ぶことがあるという話も聞きます。

奈良最強のパワースポットと云われる三輪山は、信仰の深い地で、参拝に訪れる人も多い神聖な御神山です。

そのわけは、御祭神の大物主大神(おおものにしのおおかみ)が、出雲の大国主命に国造りを成就させるために、奈良三輪山に祀られること望み、「原初の神祀りの様を伝える」場所としたからです。

そのため、大神神社には拝殿が設けられ、三ツ鳥居が三輪山とのお扉の役割をし、そこから仰ぎ拝むことが参拝とされてきました。

余りにも神聖な場所であるため、三輪山は麓から見ることは許されても、入ることはできない禁足地とされました。

三輪山の一木一草だけでなく、石ころや虫など、あらゆるところに神が宿っています

第十代崇神天皇の時代(皇紀564年)に、国造り神、国家の守護神としあつく祀られたほど、格別の存在として崇められました。

そのため、禁足の令は江戸時代まで厳しく設けられ、平等寺の許可がなければ入山ができないほどでした。

それが明治以降に、信者の方々の要望や、入山の心得などが定められたことで、この規則を遵守すれば誰でも入山できるようになったのです。

 

登拝の意味とは?

1000年以上も禁足地として、特別な者しか入山が許されなかった三輪山でしたが…。

「入山の心得」が定められたことがきっかけで、誰でも登拝することができるようになりました

とはいえ、人が殆ど入らなかった神聖な山です。当初は、相当険しかったことでしょう。

それでも、入山して願掛けを望んだ方たちは、この三輪山から直に神の力を仰ぎたかったのです。

それがたとえ、命がけになったとしても…。

未開の地に入る恐怖と、神に近づける喜びとのはざまの緊張感の中、一歩一歩踏みしめて。

一般の人が登拝できるまでの環境になったのは、先人たちの日々の信仰心の賜物と言えます。

さらに三輪山には、大物主大神からのご加護を望んだ、信仰心のあつい方々の念もたくさん宿っていることでしょう。

こうしたことから、三輪山を登拝するということは…。

神の国造りの信念と、ご加護を望んだたくさんの思いが宿った神聖な場所に入ることが許される、とてもありがたい参拝なのです。

 

入山の心得を守れない人は登拝するべからず

長年、禁足地として、特別な者しか入山できなかった三輪山ですが、明治以降になって一般の入山・登拝が許されるようになりました

その大前提が入山の心得」を厳守することでした。

それは、今でも時代に沿った形で継続しています。

登拝は願掛けの参拝であり、ピクニックやハイキング、トレッキングの場ではありません

もしも、奈良観光のコースとして気軽に訪れたいなら、ご利益が十分得られる大神神社での参拝をおすすめします。

まずは、以下の禁止事項を守れない人は、三輪山へ入山も登拝もするべからずです。

 

基本の禁止事項

  • 飲食や火気の使用
  • カメラやスマホ、携帯電話等での撮影
  • 水分補給以外の飲食

 

その理由は簡単で、ルールが守れない人が願掛けなど、言語道断だからです。

狭井神社登山口には、”「神体山」登拝者へのお願い”が掲げられ、そこに上記の禁止事項が記載されています。

この但し書きを読んで、「面倒だな」「無理」と思ったら、登拝を止めて大神神社での参拝にしてください。

これが、三輪山に登らない方がいい人、行く意味がない人です。

 

三輪山を登拝する流れと注意事項

三輪山に行かないほうがいいケースについてお伝えしましたが…。

こちらでは「それでも参拝したい!」という方のために、参拝の仕方と注意事項や心得を説明したいと思います。

 

三輪山を参拝する際の手順

狭井神社の受付で、「住所」「氏名」「緊急連絡先(携帯番号など)」を記入します。

緊急連絡先は、下山が確認されずに下山時間が過ぎたときなど、緊急連絡をしなければならない時のために書きます。

受付時間は午前9時から午後2時、下山報告(たすきを戻す時間)は午後4時まで、どちらも時間厳守です。

登拝料300円を納めたら、白いたすきを首に掛けて登拝します。

その前に、入口に用意されている祓串でお祓いをしましょう。

これは”自祓い”といいますが、祓串を持って自分にお祓いをしてください。

 

 

三輪山を登拝する際に気を付けたいこと

三輪山の登拝は、山道をひたすら登っていきます。

そのため、靴は登山靴で、服装は軽くて動きやすいもの、持ち物は最低限に抑える必要があります。

服装は季節にもよりますが、軽くて通気性がよく、汗をかいても快適で過ごせる素材のものを。

肌を出していると虫に刺されるので、入山前に虫よけスプレーをかけておくといいそうです。

日差しを遮る帽子や、温度変化や気候変化に対応できる携帯合羽もあると安心です。

また、入口には竹杖が用意されているので、自分の身長より30cm長めで太い杖を選んで借りていきましょう。

登拝の前に、食べ物やおみやげなど不必要なものは、ロッカーに預けてください。

万が一、ロッカーに入りきらない大きいものがあれば、受付所で預かってもらえるそうです。

リュックに余計なものを省いたものを入れ、なるべく身軽にしていきましょう。

スマホや携帯電話は電源を切り、リュックに入れておいてください

標高465メートルと、登山としては高くないと思うでしょうが、ずっとひたすら上り坂。

汗もたっぷりかきますから、タオルは数枚持って行ってください。

また三輪山には神社があり、そこでお参りができるので、お賽銭のご用意を!

普段運動をしない方や虚弱体質の方、肥満気味の方には過酷な道のりになります。

もし途中で具合が悪くなった、登れないと思ったら躊躇せず下山してください。

道を外れたり、草木を荒らすことは厳禁です。三輪山すべてのもの、一木一草に至るまで、神が宿っているからです。

お供えをする場合は、参拝が終わったら持ち帰ってください。

外からも持ち込むことも原則厳禁!当たり前ですが、ゴミは捨てないように!

飲食は厳禁で、飲み物は水のみです。

登拝前に、狭井神社の薬井戸の御神水を汲んで持っていきましょう。

それを飲むことで、登拝が楽になるというお話も多く聞かれます。

三輪山への登拝は神聖であり、信仰深いものであることを忘れないでください。

 

三輪山への登拝を真面目に考えている方にこの記事がおすすめです
↓ ↓ ↓
奈良大神神社の三輪山に登山!初心者のための7つのポイント

 

ここまで、どんな人が三輪山への登拝を控えるべきか、また登拝する際の注意点を確認してきました。

ところで、最近よくネットで、三輪山の登拝の噂として、こういったものがあります。

「本当に祟りがあるの?」

「三輪山には呼ばれないといけないの?」

次では、それが本当かどうか検証していきます。

本当に祟りってあるの?三輪山は呼ばれないと行けないの?

昨今、三輪山がパワースポットとして注目されてきた半面、真逆のことがネットなどで話題に。

「三輪山の登山で祟りがあるって本当?」

「三輪山は呼ばれないと行けないって本当?」

願掛け目的の登拝が祟りになったり、呼ばれる人と呼ばれない人がいたりなど、まとこしやかにささやかれているこの噂、いったいどうなのか見ていきましょう。

 

祟りは本当にあるの?

三輪山の祟りの話ですが、これはでしかありません。

民の幸せを望む神が、どうして祟るのでしょう?おかしいですよね。

この祟りについては、2つのことが考えられます。

 

古事記の神話の解釈

一つは、大物主大神が疫病を流行らせた”という、古事記の一説からきています。

 

国造りの神として君臨した大物主大神でしたが、崇神天皇のときに、天変地異や疫病が流行りました。

どうにもならず悩んでいる時、夢に大物主大神が現れ、これは自分がやっていることと告げます。

止めるためには、意富多多泥古(おほたたねこ)を探し出し、三輪山で祭祀させることが条件だと。

ようやく見つけた意富多多泥古による祭祀で全ては収まり、大物主大神は三輪山に鎮まり、そこが大神神社になったとか。

後に、自分は大物主大神の子孫であると、祟意富多多泥古は天皇に告白しました。

 

実は、古事記の原文には祟りという文はないんですよね。

「神の気」が「祟り」に解釈されていて、それが関わっているようなんです。

 

信者の戒め

もう一つは、登拝の心得を守らない一般人への、信者の苛立ちからの発言と考えられます。

「信仰深い場所で、その心得を守れない者に願いは叶うわけがない、むしろバチが当たる

この”バチ”がどんどん大きくなって、祟りという怖い言葉となって広まったのでしょう。

つまり、信者が登拝する人たちに向けた戒めが、祟りという不本意な形で拡散されてしまったのです。

本当に悲しいことです。

 

信者たちが決めた「入山の心得」

三輪山は、1000年以上も禁足地として、一般の人は立ち入ることを許されませんでした。

麓に大神神社を建立し、そこに拝殿を設え、三ツ鳥居をお扉として、三輪山を仰ぎ拝むことでご利益を得られたのです。

民の幸せを願うお神山】

大神神社での参拝だけでなく、「もっと神の懐に入り、ご加護を得たい」と思う信仰心の深い方もいたことでしょう。

でも、それは叶うことなく、江戸時代になってもっと厳しい禁足の令が発せられます。

それによって、ますます人々の三輪山への思いは募ることに。

しかし時代が明治に変わり、禁足地であった三輪山も、熱心な信者の方々の要望で「入山の心得」が定められ、この規則を遵守すれば誰でも入山できるようになりました。

これで長年、待ち望んだ三輪山への参拝が許されるようになったのです。

つまり、登拝は信者の悲願であり、三輪山の神への願掛けの篤い思いがあって実現できたこと

神がつくったものでもなく、大神神社が取り決めたことでもなく、この心得”は信者によってできたのです。

 

三輪と言えば素麺!

素麺の発祥は三輪と言われていますが、これも三輪山の御導きです。

鎌倉時代以降に中国から素麺の祖型の製法が伝わりましたが、それが人々の口に入るいきさつが三輪山にあります。

あるとき、大神神社では、飢餓や疫病で苦しむ民の救済を祈願したときに、三輪山の神の啓示を受け賜わりました。

仰せの通り、三輪の地に小麦を撒き、その実りを水車お石臼で粉に挽き、湧き水で捏ね伸ばし、糸状の麺にし、それが素麺となったのです。

 

呼ばれる人と呼ばれない人がいるって本当なの?

”三輪山は呼ばれる人と呼ばれない人がいる”ということについてですが、これも曖昧です。

呼ばれない人は、「タイミングが悪かった」「機会を逃した」などが、呼ばれない理由になったようですね。

また、呼ばれた人は、「登拝で不思議な体験をした」「参拝をした甲斐があった」などの感想を述べている人のようです。

願掛けはする人の思いであり、それがどのようになったかは知る由もないのが本来の形です。

本当に三輪山で強い願掛け(病気平癒や学業成就や深い悩みなど)を望むなら、登拝されればよいでしょう。

そして、その時のお気持ちも大事にすればよいのではないでしょうか。

まずは、しっかり準備をして、願掛けの思いを深く持って登拝に臨みましょう。

登拝には祓い清めてもらうという敬虔な心が必要です。

体感もその人によりますから、あまり惑わされないようにしてくださいね。

古事記や日本書紀などにある神話は、不思議な内容が多く、その由縁は興味深いものばかりです。

とくに三輪山には、歴史ミステリーがあるということで、次ではその内容はどのようなものか、じっくり見ていきます。
 

三輪山にまつわる歴史ミステリー!その神話に迫ってみた!

三輪山の神話に三輪山の神語りがあり、三輪山の御祭神の逸話大神神社に鎮座する神の云われなどが、古事記や日本書紀によって明らかにされています。

歴史ミステリーとして、神々の恋や物の始まりなど、三輪山にまつわるお話を紹介します。

 

1.「おだまきの糸」 大物主大神と活玉依姫(いくたまよりひめ)の恋物語

この地に住む美しい乙女、活玉依姫のもとに、夜な夜なたいそう麗しい若者が訪ねてきました。

二人はたちまち恋に落ち、しばらくして姫は身籠りますが、相手の素性がわかりません。

両親は若者の素性を知るため、姫に赤土を床にまき、糸巻の麻糸を針に通して若者の衣の裾に刺せと命じます。

翌朝、糸は鍵穴を出て、後に残っていた糸巻は三勾(みわ)だけで、さらに糸を辿ると三輪山に着きました。

それにより、若者は大物主大神で、子供は神の子と知ります。

このときに、糸巻が三巻(三勾)残ったことから、この地を美和(三輪)と名付けたというのです。

境内にあるおだまき杉は、物語に出てくる姫のおだまきの糸が、この杉まで続いていたという伝説によるものです。

 

2.「蛇体の神と卵」 大物主大神と妻の倭迹迹日百襲姫(やまとととびももそひめ)の悲話

崇神天皇の御代に神意を使える巫女として、祀りごとを助けたのが倭迹迹日百襲姫です。

この姫は大物主大神の妻となりますが、大神は夜にしか姫の元を訪れません。

姫は暗いので顔が見えず、「あなた様の顔をはっきり見たい」と願い出ます。

聞き入れた大神は、姫の櫛を入れた箱の中に入りますが、箱を開けても決して驚いてはならぬと念を押します。

不審に思いながら、翌朝姫が箱を開けるとそこには小蛇が。

驚いた姫は悲鳴を上げると、蛇だった大神はたちまち麗しい男性に姿を変え、約束を破ったと姫を責めます。

そして、「二度と会えぬ」と大空を翔けて三輪山に帰ってしまいました。

後悔した姫は、箸で女陰を突いてを落とし、姫の墓は箸の御墓と呼ばれました。

境内には、蛇神の手水舎や、巳の神杉など、蛇に関わるものが多くあります。

それは大物主大神が蛇の化身であり、福徳をもたらす霊威として崇められているからなのですね。

大神神社では蛇のことを「巳さん」と呼び、各所に卵がお供えされいます。

これも”巳さんの好物の卵を”という、崇敬社の信仰の一つの表れとされています。

 

3.「高橋活日(たかはしのいくひ)美酒を醸す」 神に捧げる御酒の誕生

大物主大神を篤く敬った崇神天皇は、神に捧げる御酒を造るため、高橋邑の活日に掌酒(さかひと)を任じました。

活日は、一夜にして美酒を醸したとされています。

8年12月卯の日に、大神の祭りが行われた後の酒宴で活日が御酒を天皇に捧げ、崇神天皇は次の歌を詠みました。

「この神酒は、和が神酒ならず 倭なす 大物主の 醸みし神酒 幾久 幾久」

この宴がきっかけとなり、御祭神は酒造りの神となり、活日は酒造りの杜氏の祖先となりました。

三輪の地は、美酒を産み出す酒どころとして広まり、三輪の枕詞は味酒(うまさけ)として歌にも詠まれました。

大神神社の御神木は杉で、古来神聖なものとされました。

杉玉が酒蔵の軒先に吊るされるようになったのは、これが由来となっているのです。

今でも、多くの酒造業者に大神神社から「しるしの杉玉」が授与されているそうです。

三輪山にまつわる歴史ミステリー、いかがでしたか?

古事記にかかれた三輪山の神話は、大物主大神にまつわる悲恋や物事の始まりなど、大神神社の境内にたくさん残されていました。

それぞれに逸話があるので、三輪山の登拝の前に時間があれば、ぜひ巡ってみてください。

次は、三輪山に登拝するときに、ぜひ飲んでいただきたい御神水があるので、それをご紹介します。

万病に効果あり!三輪山に登拝するなら御神水を頂こう!

三輪山に登拝するなら、「万病に効果があるという御神水を頂こう」と聞きますが、それはどのような謂れがあるのでしょう。

三輪山の登拝の入口にある狭井神社は、薬の神様を祀っています。

垂仁天皇の御代に創建され、御祭神の荒魂を祀る延喜敷内社で、力強い御神威から、病気平癒・身体健康の神様として信仰があつく、参拝者も多い神社です。

4月18日の鎮花祭(はなしずめのまつり)は、国家の祭祀として大神神社とこの狭井神社で行うことが規定された、疫病除けの祭りです。

この祭りは薬まつりと呼ばれ、毎年多くの医療業者が参列しています。

その狭井神社の拝殿の脇にあるのが薬井戸で、万病に効くとされる御神水が湧き出ています

この水を求め、汲みに来る人は後を絶たないそうです。

石造りのタンクに湧き水が溜められ、ボタンを押すと水が出てきます。

ステンレス製のマグカップがあるので、その場ですぐ飲むこともできます。

また、空き容器に入れて持ち帰る方が多く、参拝者も登拝の際に持って行けるようにと、皆さん、容器を用意しています。

容器は用意しなくても、”御神水”のラベルの付いたペットボトルも販売されています。

ペットボトルは、小が500ml入りで100円大が2L入りで300円で、おみやげとしても喜ばれています。

ただし、御神水は湧き水なので量が限られています。たくさん汲んで、他の方の分がなくならないように注意してくださいね。

また、薬井戸の近くには、御神水を使った水琴窟があります。

竹筒に耳を当てると、水が落ちるきれいな響きを聞くことができます!

登拝で疲れた体を癒すのに心地いいですよ。

御神水はまず、狭井神社で参拝してから汲み、登拝時に飲むことをおすすめします。

この水を飲みながらの登拝は、体を清めてくれますし、とても参拝しやすくなると聞きます。

三輪山の登拝には欠かせない御神水です。

ここまで、三輪山に祟りがあると噂される理由や神話などを紹介してきました。

最後に、今もある全国にある禁足地とその意味、なぜ入る者に制限があるのか、その神聖な場所の意義を追求していきます。
 

宗教における禁足地の意味と由来、そして現在

三輪山は神が鎮まる山として、大神神社が建立されたときから、ずっと禁足地でした。

それが近年になり、国が大きく変わる時期に、信者の強い要望によって登拝が許されるようになりました。

その登拝も、気軽にちょっと出かけてみるようなものではなく、とても神聖で深い意味があるものです。

その意味がまだまだ伝わっていないようなので、登拝の意味と全国にまだある禁足地の由来について、ひもといていきましょう。

 

宗教における禁足地とは?

禁足地を辞書でひくと”法律や宗教上の理由などで、立ち入りを禁じられている土地を意味する”とあります。

宗教上の理由としては、そこに神が居るとされている聖地などとなっています。

実は、私たちの身近にも禁足地が結構あるんです。

ネットで検索してすぐに出てくるような場所は、いわゆる「神隠し」や「心霊スポット」などがあります。

こういった場所は、”入ったら祟られる”とか、”二度と帰れなくなる”など、怖い話ばかりです。

確かに、お墓や鳥居などを動かそうとした関係者が被害に遭って、そのままになっている場所も多くありますしね。

でも、三輪山などの宗教的な禁足地には、そのような恐怖ミステリーはありません

これから説明する禁足地は、神の鎮まる場所であり、とても神聖で信仰深い地になります。

そこは僧侶や山伏の他、特殊な能力も持つ家系、男性だけや女性だけなど、意味あって限定されています。

 

1.奈良県 大峰山

奈良・大峰山は、1936年に吉野熊野国立公園に指定され、2004年にユネスコの世界遺産に登録されました。

こちらには、未だに女性が立ち入れない禁足地が存在します。

 

女人結界】

大峰山の母子堂に大きな黒門があり、”明け六つに開き暮六つに閉じる、女人禁制の関所のような場所”と云われています。

現在の女人結界門の前には、”從是女人結界”と彫られた石塔があり、横には”女人禁制”の看板があります。

その云われは古代の頃、巨大な山は魑魅魍魎(様々な妖怪や化け物)が棲む危険地帯で、子供を産む女性は、安全のために近づいてはならない場所とされていました。

その後、今から1300年ほど前頃から、女性が近づかない山の奥こそ、異性に煩わされない厳しい修行の場になると考えられるようになり、霊山と呼ばれる山は女人禁制を定着させていきました。

現在でも大峰山は、修行の山として顕在しているので、女人結界が続いているのです。

ただ、大峰山の南に位置する”女人大峯”と呼ばれる稲村ケ岳は女性も入山できます。

山頂付近には、真っ赤な石楠花が群生して見事な花を咲かせることから、女性に人気のスポットになっています。

三輪山からさほど離れていないところに、今でも禁足地として残っている地があることに驚きました。

大峰山は修行の場であったことから、三輪山の禁足とは状況が違っていたと思われます。

 

2.奈良県 石上神宮

奈良・石上神宮は、大和盆地の中央左寄り、龍王山の西の麓、布留山の北西麓の高台に鎮座しています。

4世紀の創建と云われ、部門の棟梁たる物部氏の総氏神で、健康長寿・病気平癒・除災招福・百事成就の守護神として信仰されてきました。

御祭神は石上大神で、現地石上布留の高庭に祀られたことから、拝殿が建立され、拝殿後方の禁足地を御本地と称し、その中央に主祭神が埋葬され、諸神は拝殿に配祀されていました。

それが明治になってから禁足地が発掘され、御神体の出御を仰ぎ、大正に御本殿が造営されました。

禁足地は今でも、布留社と刻まれた剣先石瑞垣で囲まれ、石上神宮の中でも、最も神聖な霊域として畏敬されています。

明治という時代を分岐として、聖地に足を踏み入れることが許される、あるいは入ってしまうということが次々起こっていたのですね。

ここで発掘されたものは、物部氏の宝物ではないかと言われています。

今は国宝に指定されているそうですが、御祭神はどのようにご覧になっていることでしょう。

 

3.大分県 大元神社

大分・大元神社は宇佐神宮の摂社として位置づけられ、宇佐神宮の南東4kmほどのところにある、御許山山頂に鎮座しています。

御祭神は比賣大神三柱・宗像三女神で、天照大御神と須佐之男命のうけひの末に生まれ、宇佐神宮の奥宮で育てられたとされています。

信仰の対象は、三女神が降臨したとされる御許山で、三輪山のような背後に神奈備山を対象とする古代信仰の形をとどめています。

奥宮といこうともあり、狭い境内の奥に拝殿と、拝殿の奥に奥宮との神額を掲げる鳥居があり、その奥の山中は禁足地になっています。

ここには、三女神が降臨したとされる三石があり、神域の密度が高く強力なパワースポットで、一人で近づけない場所になっています。

宇佐神宮の摂社ですが、三輪山のように神が鎮まる地で、拝殿から仰ぎ拝む参拝が許された古代の神社なのですね。

同じように古事記に記された云われがあり、神の領域だったことがわかります。

 

4.福岡県 沖ノ島

福岡・沖ノ島は、世界遺産登録で注目された、宗像大社興津宮の御神体で、島の南西部、標高75~85メートル付近の磐座が密集する黄金谷という場所に鎮座しています。

元は社殿がない自然の聖地で、長らく自然崇拝の形式を保っていました。

幕末に、福岡藩藩士が社殿普請に訪れ、今では木造銅板葺き屋根の神明造社殿があり、宗像三女神の田心姫神が祀られています、

神の鎮まる島として掟も厳しく、女人禁制、一木一草一石たりとも持ち出しは厳禁、見聞きしたことも口外あらず、島内も神職が一人で、10日交替でお勤めをしています。

また男性でも、毎年5月27日の現地大祭以外は、上陸を基本的に認められておらず、その数も200人に制限されてきました。

ただユネスコからの要請で、島への接近や上陸対策の強化を図られ、2018年からは研究者を除く一般人の上陸は叶わなくなりました

島には祭祀遺構が多くあり、千年以上も地表に露出したままで、これから専門家の研究や調査で、古代の祭祀が明らかにされることでしょう。

三輪山同様、神が鎮まる地は、禁足地として厳しい掟が必要とされたのですね。

 

5.沖縄県 久高島

沖縄・久高島は、琉球の創世神アマミキヨが天からこの島に降りてきて、国造りを始めたという琉球神話聖地の島で、霊力あらたかな地として崇められています。

島全体が神聖な場所なので、石や砂やサンゴだけでなく、草木など自然にあるものは絶対に持ち帰ってはいけません

また、ここは御嶽(うたき)、拝み所(うがんしょ)、殿(とぅん)、井(かー)など、の聖地がたくさんあります。

中でも、島の中央にあるクボー御嶽は久高島第一の聖域で、島の神女が祭祀時のみにしか入ることができない、男性の禁足地です。

その訳は、琉球の信仰では神に仕えるのは女性とされ、王国時代は完全に男性禁制でした。

その時代に作られた神女組織「祝女(ノロ)」は、12年に一度行われる秘祭イザイホーを頂点とした祭事を行うなど、女性を守護神として、母性原理の精神文化を伝えてきました。

琉球国王でさえ立ち入ることが許されなかったグホー御嶽は、女性の駆け込み寺的な役割もあり、何人たりとも入れないほど、その影響力が強い聖地だったそうです。

とはいえ、現在は沖縄の強力なパワースポットとして観光客がよく訪れる聖地になっていますし、島自体は男子禁制ではないので、誤解のないように。

ただ、ここも”呼ばれる場所”という話を聞きますが、その真意は定かではありません。

 

 

6.奈良県 三輪山

三輪山は今でも、登拝が許される場所以外は禁足地で、狭井神社の入山口からしか立ち入ることはできません。

神が鎮まる地として、人々は神聖な場所に入ってはいけないと結界を作ったのでしょう。

または山が険しくて深く、入り込んだら迷って戻ってこられずに、”神隠し”だと大騒ぎになったのでしょう。

そのため、聖地が怨念の場にされそうなったのを懸念し、禁足地として汚れないようにしたのです。

「神のいる場所は聖地で、人は入ってはいけない」信仰は、そうやって神秘的に受け継がれてきたのですね。

古事記や日本書紀などにある神話は不思議な内容が多く、その由縁は興味深いものばかリです。

まとめ

それでは、これまでのポイントをまとめてみましょう。

  • 三輪山は神が鎮まる地として崇められてきた
  • そのため、三輪山の登拝のマナーが悪いと祟られる、と噂されているが事実ではない
  • 三輪山は呼ぶ人や呼ばない人がいるというが、定かではない
  • 三輪山よりも厳しい宗教上の禁足地が今も各地にある
  • 三輪山の登拝の目的は参拝であり、観光の一部ではない
  • 掲示されている禁止事項は必ず守る
  • 守れない人は登拝すべきではない
  • 登拝するときに、薬井戸の御神水を飲むとよい

 

三輪山には登ってはいけない人がいる、祟りがあるなど、あまりにも悪い印象が独り歩きしている印象がありました。

奈良最強のパワースポットとして、スピリチュアルな方面から注目されるようになったことが、この噂の根源だったのかもしれません。

ただ、三輪山の御祭神は民に幸せを与えるために国を造り、国の守護神として君臨してきました。

その尊い神が、どうして祟ったり人を選別したりするのでしょう。

誰でも、未体験のことや不思議体験に興味があり、それを経験したがります。

でも、三輪山の登拝ではそれを期待しないでください。

三輪山の登拝は、信仰深い方々の長年の悲願がようやく叶った、ありがたい願掛けの参拝です。

本気で願い事を叶えたい、ご利益を得たいという人が行くべき場所です。

先人の深くあつい思いを継続させるために、登拝する意味があるのかどうか、まずはご自分で判断してみてください。

 

三輪山に登拝された方の貴重な体験談こちらの記事参考に!
↓ ↓ ↓
大神神社・三輪山の不思議体験談「登拝前と登拝後で何が変わるのか?」

 

タイトルとURLをコピーしました