あなたは、福岡県博多区にある「厄八幡」という神社をご存知でしょうか?
正式名称は、若宮八幡宮。宇佐神宮や石清水八幡宮、鶴岡八幡宮を本社として持つ若宮八幡宮は、福岡県以外にも18県に点在し、全社合わせると33社も建っています。
その33社には、八幡神・応神天皇の御子神(若宮)である仁徳天皇を祀ったもの、「若宮」という言葉に「八幡宮本宮から迎えた新宮」という意味の込められたもの、武家全体の守護神である八幡宮から分祀されたものなど、様々な神社の意味や役割があります。
その中で唯一「若八幡」と呼ばれるのが、博多区の若宮八幡宮。
俗称、「厄八幡(やくはちまん)」あるいは、厄除八幡(やくよけはちまん)と呼ばれていて、九州一円はもとより、全国各地から人々がやってくる有名な神社です。
今回は、その厄八幡こと若八幡について、厄払い情報~アクセス情報、関連するお役立ち情報について、記載しました!
目次
厄八幡こと若八幡!厄払いの時期、お礼参り、年越厄除大祭とは?
住所:福岡県福岡市博多区博多駅前 1-29-47(〒812-0011 )
受付時間:9:30~16:30
電話:092-431-1391
厄払いの時期
基本的には、厄払いは「9:30~16:30 まで 年中受付」してくれます。
さらに、年越厄除大祭の日では、午前11時から深夜12時頃まで 受付可能となります。
しかし、以下の日程は受付不可になりますのでご注意ください。
注意!厄払いの受付不可の日
- 12月16日~12月30日(大祭準備のため)
- 元旦1月1日(大祭後片付けのため)
- 4月3日は春季大祭、11月3日は秋季大祭のため10時30分~12時頃まで受付中断(その後は通常通り受け付け)
- 旧正月※
※旧正月は、以下の表の通りです。
2017 | 1月28日 |
2018 | 2月16日 |
2019 | 2月5日 |
2020 | 1月25日 |
2021 | 2月12日 |
2022 | 2月1日 |
2023 | 1月22日 |
2024 | 2月10日 |
2025 | 1月29日 |
2026 | 2月17日 |
その他、特別な事情により厄払いの受付ができない日、時間帯もあるとのことなので、事前の電話確認をお勧めします。
お礼参りについて
お礼参りとは本来、厄年が明けた年や、神仏にした願い事が成就した折に、お礼として再び参拝することを表します。
願い事を叶えてもらってお礼を言わないというのは、神仏にとってはマナー違反なわけです。
お賽銭を投じ、厄払いのお礼を言いましょう。
また、お礼参りの際、去年いただいた御札を持っていき、受付で手渡します。
料金はかかりません。受付時間帯は、上記の厄払い受付の時間と同じです。
もらった箸は、2本目の新しい箸を受け取った際、自宅で供養しましょう。
感謝の気持ちを込めながら、箸を折って白い紙に包み、捨てると良いです。
こうすることで、箸に宿った魂は供養されると考えられています。
年2回の名物行事「年越厄除大祭」とは?
12月31日や旧正月の前日に行われる博多の名物行事、それが年越厄除大祭であり、
正式には、新暦年越厄災除大祭、旧暦年越厄災除大祭と呼ばれています。
①新暦年越厄災除大祭
日程:12月31日(毎年同日)
②旧暦年越厄災除大祭
日程:旧正月の前日※
※旧正月の前日は、以下の表の通りです。
2017 | 1月27日 |
2018 | 2月15日 |
2019 | 2月4日 |
2020 | 1月24日 |
2021 | 2月11日 |
2022 | 1月31日 |
2023 | 1月21日 |
2024 | 2月9日 |
2025 | 1月28日 |
2026 | 2月16日 |
時間:12:00~24:00
場所:若八幡宮(厄八幡)
厄が少しでも軽くなるように、翌年が厄年でない人も参加して、みんなで厄参りをするのが博多厄参りの習慣。
そのため、祈願が行われる12時から24時まで、特に12月31日の厄八幡は大賑わいになります。
以上は、年越厄除大祭の参考動画になります。
先程は大賑わいと書きましたが、やっぱり夜だから控えめなんだと思いますよ。
他の神社と比べた厄払い効果は?
厄払いの効果というのは、自分の人生に起こる悪い出来事を未然に防ぐ、というものではなく、起こったことに対しての捉え方を変えるというものです。
「捉え方の変化」というのは、「ご利益」とも言い換えられます。
ご利益の大きさは、その神社の知名度に関係しますよね。
その点から言えば、九州地区はもちろん、全国からも参拝客が訪れる若八幡の厄払いの効果は大きいでしょう。
さて、次は厄払いの方法について書いていきますね。
気になる厄払いの手順をていねいに解説!
まずは、こちらのリンクであなたや、あなたの家族の厄年を調べてみましょう。
もしあなたが数え年で自分の厄年を考えていると、実際は厄年ではなかったという場合もあります。
今一度、自分の生まれ年で厄年を計算してみてください。
では、これから厄払いの手順について書いていきますね。
若八幡は、厄払いシーズン中(1月2日~節分の日)、行列ができるスポットとして有名です。
「並ぶ」という行為を生理的に受け付けない、という方は8時半~9時の間に厄八幡に着くのがベストでしょう。
ちなみに、予約は不要です。
若八幡に着いたら?
入口には、駐車場案内が立っています。
8時半~9時の間は人が少なく、営業しているか不安を覚えるかもしれませんが、それでも受付の方に進みましょう。
受付前の準備、初穂料は?
受付に行くと、奥にある受付用紙を取ってから列に並び、受付までに名前や住所を書いておきましょう。受付時の時間短縮になります。
受付用紙を書き終わったら、初穂料の準備をしておきましょう。
初穂料は、3000円から5000円が相場です。
のし袋、封筒、ちり紙を用意していき、納めるときに3つのうちのどれかで包みましょう。
初穂料によって、徹供袋(最後にもらえる紙袋)の個数や内容が変わります。
受付開始時刻は?
若八幡の受付は、9時30分ぴったりに開始されます。
受付の終了は、16時30分まで。例外日もあります。(詳細は前章参照)
まず、住所と厄年の確認をされ、その後に初穂料を手渡します。
家族の分も、一緒に申し込むことができます。
申し込みが終わると、待合室で待機です。
厄払い開始!
10時になると、全員外に出るように言われて、申し込み順に名前が呼ばれます。
自分の名前が呼ばれたら、祈祷所に入っていきます。
厄払いは、約20分。
1度に100人ほど、一斉に祈願するそうです。
厄払いが終わると?
最後には、祈願章と徹供袋がもらえます。
徹供袋には、お札、箸、お菓子が入っています。
お箸は使い、お菓子は食べてください。(厄八幡の人にそう言われます)
厄八幡に行き、厄払いが終わって帰るまでの時間は、混んでいなければ1時間、混んでいれば3時間ほどと考えておくとよいでしょう。
厄八幡へのアクセスと混雑状況
以下、アクセス情報をまとめてご紹介いたします。
住所:福岡県福岡市博多区博多駅前 1-29-47(〒812-0011 )
徒歩 : 博多駅より約10分
地下鉄 : 祇園駅で降りて4番出口を出たあと、徒歩約6分
バス : シティループバス『ぐりーん』→櫛田神社・博多町家ふるさと館前から徒歩7分
自家用車: 博多駅より約5分
駐車場 :契約駐車場 9:30~16:00 友杉立体駐車場(福岡県博多区博多駅前 1-14-7)
混雑状況について
シーズン中は、神社の外まで続くほどの行列になるそうです。
Twitterで検索をかけ、みなさまのつぶやきを見る限り、例年1月10日までは1日通して混雑するようです。
土日だと、受付の列に2時間ほど並ぶようですよ。
寒さ対策と同時に、暇対策もしていた方が良いかもしれません。
厄八幡こと若八幡宮について、もっと詳しく知りたい!
厄八幡に祀られているのは、仁徳天皇、大乙貴命(おおなむちのみこと)、少彦名命(すくなひこなのみこと)。
大乙貴命は、大国主とも呼ばれる、国づくり、農業、商業、医療の神。
少彦名命は、醸造の神、高皇産霊神の子、協力神、常世の神、医薬・石・穀物霊。
なぜ、こんなにも畑の違う神と天皇が同じ神社で祀られているのか。
それには、こんな歴史がありました。
これは、天皇と一国の姫の、子孫を巻き込んだ戦いの話。
世は、4世紀頃。景行天皇の時代。
景行12年に、熊襲(主に九州南部の大和政権への逆賊)が発生したとの情報を得て、景行天皇は熊襲を征伐すべく西下します。
その途中、山口県の防府市で会った、神夏磯姫を賊だと断定し兵を向けようとしますが、神夏磯姫は天皇に下り、本当の賊の居場所を教えることで、それを抑えました。
その情報を得た景行天皇はすぐに兵を向け、賊を滅ぼして筑紫に入りました。
景行天皇に下った神夏磯姫は、香春岳の近くに居を移すことになり、その近くに国を作らされました。
神夏磯姫が国を作らされたその場所は、銅山と川がある場所でした。
そこで、神夏磯姫は景行天皇に朝貢を納めつつ、銅の採掘をしていました。
月日は流れ、神夏磯姫の孫か、もしくはひ孫にあたる夏羽と田油津姫の兄妹もまた、採銅場の管理をしていました。
そこに、景行天皇の孫にあたる仲哀天皇が訪れ、採銅場の権利や新羅との戦争への負担を要求するといった、夏羽にとって不利な交渉をしたようです。
その昔、自分たちの祖先が仲哀天皇の祖先に虐げられていたというのもあって、兄弟は仲哀天皇に深い恨みを抱き、田油津姫は仲哀天皇の妻を暗殺しようとしました。
しかし、それは暗殺未遂に終わり、田油津姫は殺されます。
その兄、夏羽もまた、妹の後に焼き殺されました。
その魂は亡霊となり、祟りを起こしました。
その頃、香春宮を訪れていた最澄が、八幡大神二座(大乙貴命、少彦名命)と若宮(仁徳天皇)を創造して神夏磯姫と合祀して、六ヶ寺(慈光寺、竹林寺、恵光寺、当光寺、本台寺、安明寺)を置き、祭祀を担ったところ、兄妹の怨霊は鎮まったと言います。
しかし、兄弟の魂は今も、先祖の仇とともに・・・。
参照:http://lunabura.exblog.jp/16637306/
若八幡は古くから、厄払いの神社として崇敬を集めているそうです。
なぜ、若八幡が「厄八幡」と呼ばれるようになったかは、手を尽くしましたが調べることができませんでした。
これは若八幡の「若」(じゃく)と「厄」(やく)の語呂が
似ているところから、
厄八幡になったという説もあるようですが
実際はわかりません。
理由をご存知の方がいらっしゃいましたら、ご一報をお願いいたします。
他にもある!一度は行きたい福岡市の厄払い神社リスト
福岡県は厄八幡の他にも、パワースポットとしても有名な厄払い神社がたくさんあります。
観光でも一度は訪れたい神社をしらべてみました。
飯盛神社
西区飯盛※「飯盛山の中腹」に位置する飯盛神社は、天孫降臨の西暦859年に創建された歴史ある神社です。
中宮社には不老長寿・無病息災・
病を癒し幸福をもたらすとされる『産霊の水』が出るとされ、文殊菩薩をお祀りしている文殊堂があり、
千恵の神様であることから学問の神様とされています。
※読者さんから「ご飯を盛ったような」山容が地名「西区飯盛」のルーツになったとのコメントを頂きました。この場をお借りして感謝申し上げます。
愛岩神社
福岡で最古の神社として有名で縁結びの神様ともいわれ、博多湾を一望できるスポットとしても人気があります。
香椎宮
不老水も湧き出ることで有名です。安産祈願などで知られています。
他にも、福岡には歴史の古い
パワースポットとしても、厄払いもしてくれる神社が多数あります。
上記の神社には指定文化財もあり、福岡の県民からも親しまれている神社をあげてみました。
おわりに
厄八幡こと、若八幡や関連する情報についてお伝えさせていただきました。
厄払いの手順は、第2章で解説したとおりです。
今一度、厄払い時の持ち物を確認いたしますね。
ボールペン、のし紙・封筒・ちり紙のどれか、しっかりとした防寒対策、カイロなど(風が吹き抜ける立地条件のため)
これらを持っておけば、しっかりと厄払いのお願いができますよ。
また、前章でお伝えした「神夏磯姫とその子孫の闘い、その後の悲劇の情景」。
厄払い待ちの行列に並びながら、歴史的な背景も想像してはいかがでしょうか?
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
それでは、交通安全などにお気をつけて、若八幡にいらしてくださいね。
厄年のあなたの人生が、明るいものになることを、お祈りしております。