ポポーに食中毒リスクや毒性はある？注意点や楽しみ方を解説

森のデザートフルーツこと「ポポー」という名前の果物が存在します。トロピカルな風味を持つこの果物には、摂取後に不調を訴える人もいるようです。毒性や食中毒リスクはないのでしょうか？

これらのトピックについて詳しく解説します。

ポポーに食中毒リスクや毒性はある？注意点を解説

ポポーは北米を中心に自生する果物で、形や見た目はアケビに少し似ています。通常の名称は「ポーポー」として知られ、種の形が特定の果物の種にちょっと似ているため、「アケビガキ」とも称されることがあります。

かつて日本でも明治期に栽培が試みられましたが、今日では日本国内での栽培は限られています。外皮は明るい緑色の楕円形、中の果実は乳白色で、その中にはたくさんの種が包まれています。

ポポーはしばしば「森のデザート」と表現され、バナナやマンゴーを彷彿とさせる濃い味わいがあります。滑らかな口当たりと、特有の甘さと香りがあります。この果物の風味はトロピカルな要素があり、完全に熟したポポーはその甘みが際立っています。

ポポーに関する知識が少ない中で、「果物に毒はないのか？」と疑問に思う方もいることでしょう。ご安心ください、ポポーの果実自体に毒性は確認されていません。しかし、ポポーの葉や茎には特定の毒性成分が存在します。

興味深いことに、ポポーには天然の殺虫作用があり、これが農薬の使用を減少させる大きな利点となっています。「アセトゲニン」という物質によるもので、この成分は果実部分には存在しないため、食べても問題は生じません。

ポポーの果実には基本的に毒性はありませんが、過度な摂取により、腹痛や下痢を引き起こすことが考えられます。人それぞれで反応は異なるかもしれませんが、このような症状はポポーの中の水分や食物繊維の取りすぎが原因と思われます。

大量に摂取していなくても腹痛や下痢が起こる場合、アレルギーの反応が考えられるので、注意が必要です。

では、ポポーが腐った場合、どのような変化があるのでしょうか？

特徴的なサインとして以下のような変化があります。

通常のポポーは黄色の果肉ですが、劣化すると中心が茶色くなります。加えて、果肉はやわらかくなり、水分が出てきます。

更に腐敗が進行すると、外見や触感が一段と変化し、味も変わります。もし食中毒リスクを避けたい場合、これらのサインをチェックして、必要であれば廃棄することをおすすめします。

ポポーは、一部の人々にアレルギー反応を引き起こすリスクがある果物です。口の周りや内部がかゆくなったり、腫れたり、喉が刺激されたりする「口腔アレルギー症候群」の症状を示すことが知られています。さらに、蕁麻疹のような症状を示す場合もあります。

特に、花粉症やゴムに対するアレルギーを持つ人々は、ポポーに対するアレルギー反応を示す確率が高まる傾向があります。ゴムアレルギーは、ゴム製の手袋などを使用した際に皮膚トラブルを引き起こすアレルギーで、これに該当する方は、ポポーの摂取に関して注意が必要です。

ポポーは最良の状態で食べると、トロピカルでリッチな風味を楽しむことができます。未熟な状態で食べると、淡白な甘さが際立つため、ちょうどよい熟れ具合を見極めることが大切です。

ポポーが食べごろかどうかの判断基準は、「果実が甘い香りを放つようになった時」となります。熟したポポーは傷みやすいため、良い香りが感じられたらすぐに食べることをおすすめします。

通常、ポポーは縦に二等分に切ってスプーンで中身を取り出して食べます。自然な甘さがあるため、そのまま食べてもよく、スムージーやヨーグルトに混ぜると更に美味しくなります。

もしポポーをすぐに食べきれない場合、冷凍して保存することが可能です。保存の際は、果実を切らずにそのままラップで包んでジップロック袋に入れ、冷凍庫で保存します。約1ヶ月の保存が可能なので、後で楽しむための方法としては最適です。

ポポーは日常的に目にする果物ではないかもしれませんが、具体的な価格はどれくらいなのでしょうか？生産地に近い場所では、コストは比較的手頃で、小さめのサイズだと３つで約150〜200円程度の価格帯です。

近くの店舗での入手が難しい場合、インターネット上でも購入することができます。価格はサイトにより異なりますが、500gで約1,000円、１kgが約3,240円＋配送費用というのが一般的なようです。

さらに、静岡県が行っている地域振興のための寄付制度により、1万円の寄付をすると、お礼として約１kgのポポーを受け取ることができます。１kgは大体４つ分となっており、９月の中頃からの配送開始となっています。

この記事のポイントは以下の通りです。

9月頃が旬とされているので、その時期に一度試してみることをおすすめします。