【監修者:管理栄養士 坂本圭子】
早起きが苦手な私にとってお弁当を朝作るのは苦労の連続でしたが、お弁当を夜作ると楽できそう!と思いつきました。
ただ、冬場の涼しい時期ならまだしも、夏場だと衛生的な面で本当に大丈夫かなという不安もあります。
そこで今回は、夜のうちにお弁当を作り置きしておきたい時に役立つ情報を以下の項目に沿って紹介します。
- お弁当を夜作るメリットとデメリット
- 夏場と冬場で気をつけることは違う!
- 夜作ったお弁当を美味しく保つコツは?
- 冷凍食品を上手に活用する方法
お弁当を夜作るということは、前日の夜から翌日のお昼まで長時間の保存が絶対ですから、冷蔵庫に保存しておくなど中身が傷まないよう気を配らないといけません。
「この方法ならラクだわ~」と思ってウキウキしていても、お弁当を食べる人から「美味しくないからヤメテ」と言われないように、美味しいお弁当に仕上げるコツも紹介します。
毎日のお弁当作りを負担に感じている方も、この記事を読んでいただければお弁当作りがとても簡単になりますので、ぜひ参考にしてくださいね!
管理栄養士・栄養士
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目次
お弁当を夜作るメリット・デメリットとネットの意見
まずはお弁当を夜のうちに作っておくと、どんなメリットとデメリットがあるのかを整理しましょう。
お弁当を夜作るのが、あなたのライフスタイルに合っているのかを検討することも大切です。
メリット
- 何より忙しい朝の時間に余裕が出来る
- 晩御飯のおかずをそのまま使えるので合理的
- 自然解凍のおかずが冬でも昼までにきちんと解凍される
デメリット
- 夏場は食中毒の危険が高まる
- 冬場は時間が経つ上に冷やされるため風味が落ちる
- おかずによっては硬くなったりパサパサになったりする
- ご飯が硬くなる
硬くなってしまったご飯は電子レンジで温め直しできれば軟らかくなるのですが、学校や職場で電子レンジが使えない場合や、お弁当箱が耐熱ではない場合などはできません。
ご飯が硬くなっても平気かどうかも、お弁当を夜のうちに作るべきかを見極めるポイントになりますね。
お弁当は夜作る派と朝作る派の意見
ネットで調べてみると、お弁当を夜作る派の人は結構たくさん見つかります。
明日のお弁当出来た😋💕
仕事が7時からで朝から作れないから
毎日夜作る😇🙌毎日作るの大変だけど
美味しいって残さず食べてくれるから
明日も頑張って作ろうってなる👻💓#お弁当#ラブ弁 pic.twitter.com/ceTAF78Q7y— S (@tsh0610) 2017年4月15日
<お弁当は夜に作る派>
- 料理初心者で時間がかかるが夜なら余裕が持てる
- ついでに”酒のつまみ”になる物を作る
- 夜ならキャラ弁など手の込んだ料理も作れる
- おかずは夜で、ご飯だけは朝に詰めるとラク!
- 夜のうちに作り、朝は電子レンジで温めて保温容器に入れる
というように、それぞれにメリットがあって夜のうちに作っているようです。
また反対に朝派の意見としては、このようなものがありました。
<お弁当は朝に作る派>
- ご飯が硬くなったり、おかずがパサつくのが嫌
- 朝に作った方が品数も多くて美味しくできたから自分は朝派
- どうしても傷まないか心配になる
- 子供のお弁当の残りを自分の朝ご飯にする
作ったお弁当を冷蔵庫に入れておくと、食べ物の水分が奪われてご飯やおかずがパサパサになってしまうことがあります。
夏場は夜作ったお弁当を常温保存しておくわけにもいかないので、「冷蔵庫で保存したら美味しくなかったから夏場だけは朝に作る」という人もいますよ。
お弁当を夜に作るメリットとデメリットを考慮し、実際に夜作っている人の意見も確認したうえで「お弁当を夜作る方法を試してみよう!」と決めたなら、次に気になるのは長時間でも傷まない方法ですよね。
特に夏場は雑菌が繁殖しやすいので、作ってから朝までの保存の仕方にも注意が必要です。
前日に作り置きしたお弁当の正しい保存方法・夏場と冬場の違い
前日の夜にお弁当を作り置きした場合には、正しい保存方法を守らなければ衛生面で問題が生じる可能性があります。
夏場と冬場では痛みやすさも異なるため、正しい保存方法をしっかり把握しておくことも大切です。
お弁当は何時間前に作るのがベストなのかは、季節を問わずに保存方法によって変わりますので、以下で紹介する方法をしっかり覚えておきましょう!
夏場にお弁当を夜作る場合の注意点
ただでさえ夏場は気温や湿度が高く、食品が腐るリスクが高くなる季節です。
夜に作ってから朝までは大丈夫かもしれませんが、昼までの気温がぐんぐん上がる時間帯を乗り切るためにはこんなことに注意しましょう。
- 夜作ったおかずは必ず冷蔵庫で保管
- 汁気のあるものは避ける(煮物などに注意!)
- 持ち運ぶ際は保冷剤を入れる
- 食品を詰める際は手で直接触れない
- マヨネーズやタルタルソースは傷みやすい
- ご飯は朝に詰めた方がパサつかない
冷蔵庫に保存していたおかずは朝温めるのが基本ですが、しっかり火を通してすぐ冷ましてからお弁当箱に詰めるのがコツです。
食材の中心までしっかり火を通して(75℃以上)殺菌し、菌が繁殖しにくい温度まで下げてから詰めるのが正しい方法になります。
ご飯は特に注意が必要で、温かいご飯と冷たいおかずを一緒に入れてしまうと腐りやすいので、ご飯を先に詰めてから冷まし、おかずも出来上がった後に冷ましてから詰める必要があります。
ただそうすると冷蔵庫の中で水分を奪われてパサパサになってしまうので、できればご飯は朝に詰めるようにしましょう。
温め直しするとパサつきは取れますので、食べる前に電子レンジを使えるなら夜に詰めておいてもOKです。
食品が腐る可能性が高くなる温度は30℃~40℃と言われています。
夜に作った後、キッチンなど冷房をかけない室内に置いておくと冷めても30℃くらいのまま長時間保たれてしまうため、冷蔵庫に入れておく方が良いでしょう。
雑菌を増やさない以上に、余計に入れないことが大切です。
お弁当を作る際は衛生面に気を配り、おにぎりもラップを使って握り、熱を取ってから新しいラップで包むと水滴がつきにくいですよ。
保冷剤やおにぎりを包むフィルム、傷み防止におかずの上に載せるタイプのフィルムなど、100均には便利なグッズがいっぱいありますので、一度チェックしてみてくださいね。
保冷剤がなくても、ペットボトルで凍らせたお茶と一緒に保冷バッグに入れても良いです。
また水や汁気が早く傷む原因となります。
肉じゃがや煮物は汁気を切って具だけ入れること、弁当箱のフタは粗熱を取ってから閉めることは絶対ですよ。
冬場にお弁当を夜作る場合の注意点
「温度も湿度も高い夏ならともかく、気温の低い冬は特に気をつけることもないでしょ」と思いがちですが、冬場でも注意点があるんです。
- 冬もご飯は冷ましてから詰める
- お弁当を置いておく場所の暖房に注意
- 保温タイプを使うなら温かいご飯を朝に詰める
室温が低くなりますし、キッチンは夜間は暖房をかけないことも多いですから、夜から朝にかけては作ったお弁当を冷蔵庫に入れなくてもOKです。ここは夏場とは違う点ですね。
もしもワンルームなどで暖房の効いた室内にお弁当を置いておくしかないという状況なら、冬でも冷蔵庫に入れておいた方が良いです。
また最近では保温タイプのお弁当箱が増えてきています。
予約で炊いたご飯を朝に詰めたり、夜に作っておいたスープを朝に温め直して持って行くのが良いでしょう。
例えば『ジャー式お弁当箱』ならば、「汁物・ご飯・おかず」の三段になっていて詰めやすく、細菌も繁殖しにくい上に、ご飯やおかずも汁物の熱気で60℃以上を保ってくれます。
汁物は自家製スープだったり即席みそ汁だったりと色々工夫できますし、その分おかずも少なく済むので作る方もラクだったりするんですよ。
ただこのお弁当箱、かさばるわ重いわで、学生や屋外で現場で働くお父さんには不向きです。
次章では夜に作ってから翌日のお昼に食べるまで腐ることがないようにするポイントを紹介します。
夜に作り置きしたお弁当が腐るのを防ぐ5つの方法
どんな料理もできたてを食べれば美味しいですが、時間が経つと味気なくなってしまうだけでなく、作り置きのお弁当に関しては腐るリスクも考えなければいけません。
「パサパサして美味しくない…」「もしかして傷んでる?変な味が…」ということにならないための、調理の際の注意点がこちらです。
<夜から昼まで!美味しいお弁当のコツ5つ>
- 味付けは濃くする
- 基本は「焼く・炒める・揚げる」が良い
- 防腐効果のある食材を活用する
- 冷凍食品を保冷剤代わりにする
- 市販の抗菌グッズを活用する
調理してから時間が経つほど風味が落ちますが、いつもより少し濃い味付けにしておけば美味しく食べられます。
また味をしっかり付けることにより、雑菌の繁殖も抑えられて食中毒予防にもなるんですよ。
お弁当のおかずは、しっかり火を通すことが基本なので、よくおかずに使われる卵焼きは半熟にせずにしっかり火を通すのがコツです。
オムライスやサンドイッチにしたい場合も、半熟にならないように注意してくださいね。
他にも生たらこなど火を通していない食材は避けましょう。
また和え物も、野菜を茹でてから水気をしっかり切っておく必要があります。
自然解凍の冷凍食品は保冷剤代わりにもなりますから、思い切って凍ったままイン!冬でも夜から昼までかかれば解凍されるはずです。
「梅干し・大葉・お酢・生姜・カレー粉・ワサビ・カラシ」といった防腐効果のある食材を使ったり、100均に売っている抗菌シートを載せたりと菌が繁殖しない工夫をしておけば、さらに安心ですね。
最後に、翌日のお弁当用に作り置きしておくと便利なおかずをいくつか紹介します。
翌日のお弁当用に便利!おすすめの作り置きおかず
私がおすすめするお弁当向きな作り置きおかずをいくつかご紹介したいと思います。
幼稚園や保育園、小学校などの運動会でいろんな種類のおかずを入れたお弁当を作りたい時にも便利なので、ぜひ参考にしてください。
夕食のおかずをお弁当に!
夕食で余ったおかずを翌日のお弁当に使いまわしするのもおすすめです。
- 揚げ物⇒多めに作っておけば、取り分けるだけ!
- 酢豚⇒取り分けやすく、味付も濃い目、酢も入っているのでお弁当向き
- パスタ⇒ナポリタンやペペロンチーノは少量をカップに取り分ければお弁当にも◎
揚げ物の油っぽさが気になる場合や味付けに困った場合は、お弁当用に”甘酢あん”を作って絡めておいても良いですよ。
パスタをお弁当用カップに入れる時は長くて入れにくいですので、少し切っておくと詰めやすいです。
よくお弁当に入れるという方は、離乳食用にお皿の中で食材を切っても傷をつけにくいハサミがありますので、1つ用意しておくと便利ですよ。
副菜を冷凍して作り置きしておく
お弁当のおかずにも、あと1品欲しい時にも使える”副菜”を多めに作り置きしておくと便利です。
お弁当用のカップに詰めた状態で冷凍しておけば時短にもなりますよ。
<冷凍に適したおかずの例>
- きんぴらごぼう
- ひじき煮/切干大根の煮物/かぼちゃの煮物
- 大学いも
- だし巻玉子
- トンカツ
こちらの動画では、一つの鍋で6品ものおかずが作れる簡単レシピも紹介されていますので、参考にしてください。
まとめ
お弁当を夜作る場合の注意点などを調査した結果をまとめます。
- お弁当を夜作ると朝が楽になるなどのメリットがある
- お弁当を夜作ると食中毒などのデメリットが生じる
- 作り置きしたおかずは冷蔵庫で保存しておく
- 菌が繁殖しやすい温度に注意して詰める
お弁当が腐るのを防ぐポイント
- 濃い味付けにする
- 基本は「焼く・炒める・揚げる」
- 防腐効果のある梅干しや酢などを活用する
- 冷凍食品は自然解凍させて保冷剤代わりにする
- 市販の抗菌グッズを活用する
毎日のお弁当作りはとても大変ですよね!頑張っているお母様方、本当にお疲れ様です。
夏場は傷みやすくて気を配ることも多いですから、無理なく続けられるよう工夫していくことが大切だと思います。
食中毒にならないよう、冷凍食品や100均のグッズなどはどんどん活用していきましょう。
冷凍食品は悪い物ではありません!時には冷凍食品の方が食中毒対策という愛情だったりしますから。
またお弁当以外の昼食が可能ならば、特に暑い猛暑日などは無理にお弁当を持たない方が良い時もあるでしょう。
お弁当を置いておく環境については、お互いに確認し合うようにしておくと理想的ですよ。
そのついでに「美味しかった」という言葉がもらえたら嬉しいですね。
今後も毎日のお弁当作り、一緒に頑張っていきましょう!!