エアコンの室外機って、雨やほこりで汚れますよね。しかも、色が白だから汚れが目立つのが難点です。
ちょうど花壇の水やりをしている時に、汚いなぁと思ったんですよね。
そこで「室外機に水をかけるのは大丈夫なのかな?」と思いつつ、上から流す分には問題ないかなと、ホースの水で洗い流してみました。
室外機は外にあるので、普段も雨に濡れることがありますよね。
特にカバーをかけているわけでもないので、暴風雨にもさらされています。
ですから、クーラーの室外機を掃除する際に、水をかけることも大丈夫かなと思いますが…。
でも室外機も機械なので、水をかける場所によっては、内部に水が入り故障する可能性もありそうで心配です。
間違ったことをやって「冷房が使えない!」なんてことになったら大変ですものね。
そこで今回は
- 冷房の室外機に水をかけてもいいの?
- 室外機の掃除をする時はどうすればいいの?
- 室外機を冷やすことで節電ができるの?
- 室外機が故障した場合、修理費用はいくら?
といった内容で、「室外機のどこなら水をかけることとはOKか」だけでなく、節電や修理に関することも含めてまとめてみました。
うちはダイキンのエアコンなのですが、自動でフィルター掃除をしてくれるタイプにしたので掃除が楽になりました。
室内機は、冷暖房機能や掃除のことなどを気にして選びますが、室外機を気にして選ぶことってないですよね。
この記事では、意外に知らない室外機のことをお伝えしていきますね。
目次
エアコンの室外機に水をかけるのはNG?真横や裏から水をかけるとどうなるの?
エアコンの室外機は外にありますが、ひさしの下にあったとしても、屋外なので風雨にさらされています。
そのため、「室外機を水洗いしてもいいのでは?」と思いがちです。ほかにも、「冷房効率を上げられるのでは?」と思うと、室外機に水をかけたくなりますよね。
しかし、各エアコンメーカーは、室外機に直接水をかけないようにと注意喚起しています。そこで、それはなぜなのかを解説したいと思います。
室外機には重要な部品が組み込まれている
エアコンは、室内機と室外機がペアになっていてパイプでつながっていますが、このパイプの中には、冷媒(空気中の冷気や暖気を運ぶためのガス)が流れています。
エアコンの室外機と室内機には、それぞれ「熱交換器」が備わっていて、冷房として使う時は、室内の空気の”熱”が熱交換器によって冷媒に集められて、パイプを通って外へ排出されます。
そして、熱が奪われて冷たくなった空気が室内に放出されることで、部屋を冷やしているのです。
熱が集められた冷媒は、パイプを通って室外機に移動します。その後、コンプレッサーによって圧縮して液化され、熱交換器に集められます。集められた熱は、室外機のファンの風で外に排出されるという仕組みです。
エアコンの室外機は箱型で、一部が網目状になっていますよね。その中にファンがあるのですが、前述の通り、室外機の中にはほかにも、熱交換器などの電子部品が組み込まれています。
これらの電子部品の故障につながるため、各メーカーでは、水やお湯を室外機に直接かけることを禁止しているのです。
特にやってはいけない水かけ行為とは
室外機に対し、特にやってはいけないこととして、次の2点があります。
- 真横や下から水をかけてはいけない
- 高圧洗浄機など、強い圧力で水をかけてはいけない
真横や下から水をかけるのがダメな理由は、以下の通りです。
室外機は、外に設置することを前提としています。そのため、上から降る雨には対応できるように作られていますが、真横や下から水がかかることは想定されていません。
もうひとつの強い圧力がNGな理由は、下記の通りです。
室外機の裏側には、アルミの薄い板がびっしりと並んでいる部分があります。これはアルミフィンという、熱交換器にあたる部分です。
アルミフィンは室外機の裏側についていますが、高圧洗浄によって、アルミが曲がってしまう可能性があります。
そのため、掃除する時には雑巾での乾拭きか、固く絞った濡れタオルでの拭き掃除がおすすめです。
つい中側も掃除したくなるかもしれませんが、天板を外すなどの行為は、室外機を壊してしまうおそれがあります。専門業者ではない限り、分解などは絶対に行わないようにしましょう。
でも、室外機は外側を拭き掃除するだけで、ほかにできることはないのか次で見ていきたいと思います。
室外機を掃除したい時、どこに水をかけるのは大丈夫なの?水のかけ方はコレ!
室外機の内部にほこりなどがたまっていると、「部屋の中が汚れるのでは?」と思う人も多いのではないでしょうか。たしかに、エアコンの本体と室外機はパイプでつながっているので、不安になりますよね。
しかし、そのパイプは冷媒ガスを運ぶためのもので、ほかの物体が行き来できないような密閉配管になっています。そのため、室外機がどれだけ汚れていても、それによって室内が汚れることはありません。
ただし、室外機が汚れていると、エアコンの故障や電気代の浪費につながることはあります。それらを防ぐためには、室外機も定期的に掃除したほうがよいでしょう。
室外機を掃除すべきかどうかの目安とは
室外機を掃除する目安は、裏側のアルミフィンが汚れているかどうかで判断します。この熱交換器部分が汚れていると、放熱の効率が悪くなって電気代の浪費になるからです。
アルミ板の隙間がほこりで詰まっていたり、表面が覆われていたりするようなら、掃除をしたほうがいいですね。
また、室外機の設置場所によっては、ほこり以外にも落ち葉などのゴミがたまりやすいことがあります。さらに、雑草が生えすぎているのも問題です。
室外機の周辺が汚れていることでも、不具合の原因になります。では、室外機はどのように掃除をすればよいのか、確認しましょう。
室外機はどうやって掃除する?
室外機を掃除する時のポイントは、次の2つです。
- 室外機の周辺をきれいにする
- アルミフィンの隙間や表面をきれいにする
掃除をする時は、必ずエアコンの電源を切ってから行ないましょう。まずは、室外機の周辺のゴミを掃除して、その次にアルミフィンの汚れを取り除きます。
隙間にほこりがたまっていたら、掃除機のノズルで吸い取ったりブラシなどで取り除いたりします。その後、固く絞った濡れタオルで拭き掃除をしましょう。
こちらは、室外機の掃除の様子を実際に撮影している動画なので参考になりますよ。
室外機に手が届かない場合は
室外機の設置場所によっては、掃除しづらいこともありますよね。狭いところや手が届きにくい場所に室外機があると、拭き掃除ができません。
その場合は室外機に直接水をかけて、ゴミやほこりを取り除くことになりますが、室外機への水のかけ方としては、必ず上からかけることです。
それでも「きれいに掃除ができない!」となったら、プロに頼むという方法もあります。業者に頼むと、素人ではできない室外機の内部清掃まで行ってくれるので、ときには依頼してみるとよいかもしれません。
室外機が汚れていると、エアコンの効きが悪くなることもありますが、プロにクリーニングをしてもらうことで、エアコンの効きがよくなり節電につながることもありますよ。
実は、プロにクリーニングを依頼する以外にも、ちょっとした工夫で冷房効率を上げ、節電できる方法があるんです!次は、冷房効率をアップさせて節電する方法を紹介します。
室外機を冷やすと冷却効率がアップ!タオルとバケツを使った節電方法とは?
エアコンの効きが悪いと、風量を最大にしてとにかく設定温度を下げていませんか。
実は、室外機にちょっとした工夫をするだけで、エアコンの効きを良くする方法があることをご存じですか。ポイントは、「室外機やその周りを冷やすこと」です。
室外機やその周りを冷やす方法
エアコンは、室内の暖気を吸い込んで外に放出することで、部屋を冷やしています。室外機を冷やすためには、放出される熱や外気温で室外機が熱くなることを、抑えてあげればいいわけです。
その方法としては、次のようなことが挙げられます。
室外機の周りに物を置かない
排気が妨げられると、どうしても熱がこもってしまいます。そのため、熱を外へ放出できるように、室外機の周りには余計なものを置かないようにしましょう。
もちろん、ゴミもきれいに片付けることが大切です。
すだれなどで日除けを作る
室外機に直射日光が当たると、機械自体が熱くなってしまいます。室外機のある場所を日陰にするだけで、かなり冷却効率が変わりますよ。
風通しをよくする
風通しがよければ、熱も放出されやすいです。すだれを付ける時も、風通しを考慮した付け方をすると、効果が上がります。
打ち水をする
室外機の周りに水を撒くことも、ひとつの手です。ただし、かなり暑い時に少し水をまいただけでは、水蒸気が立ち昇って余計に熱くなることもあるので注意しましょう。
室外機を直接冷やす
最近では、タオルとバケツを使って、室外機を直接冷却する方法が話題になっています。やり方はとても簡単です。
- 水の入ったバケツを室外機の上に置く
- タオルの端をバケツの水につける
- 室外機の上に濡れタオルを被せる
「濡れタオルで室外機を覆い、加湿して冷やす」という仕組みですが、タオルの端が水に浸かっていれば、残りの部分にも水が浸透していきますよね。
そのため、室外機の上にのせた部分が熱で乾いても、水が途切れず常に湿った状態を保てるというわけです。濡れタオルで、直に室外機を冷やすことはNGかと思われるかもしれませんが、一つだけ注意すれば大丈夫です。
それは、濡れタオルから水が滴らないように注意することです。滴った水が室外機の中にたまると、故障のリスクが高まるので気を付けましょう。
効率よく部屋を冷やすせれば、節電にもつながりますよね。パナソニックやダイキンといったエアコンの各メーカーも、さまざまな節電方法を公開していますよ。
どれも簡単にできることばかりなので、積極的に取り入れてみてはどうでしょうか。しかし、いろいろやってもエアコンの効きが悪いことがありますが、そんな時は室外機が故障している可能性もあります。
室外機が動かない!故障したら修理費用はどれくらいかかるの?
エアコンをつけた時に、以下のような状態なら「エアコンが壊れたかも?」と焦りますよね。
- 部屋が冷えない
- 熱風が出てくる
そんなときは、修理を依頼する前に、まずは室外機を確認してみましょう。室外機が熱いと、冷たい風が出ないので部屋が冷えません。
室外機の設置場所の状況で冷えない可能性もあるので、下記の対策をしてみましょう。
- 室外機の周りを掃除する
- 室外機を冷やす
それでもエアコンが効かずに室外機が熱いままなら、修理か買い替えをすることになります。
エアコンの修理代は高くつく!?
室外機の故障で多いのは、次のような内容です。
- ガス欠で冷媒が空気を運べない
- 基盤やファンが故障している
これらは、素人目にはどこが故障しているのか、判断が難しいです。修理業者には、「どのような状態なのか。メーカーは?機種は?」などの情報を、具体的に伝えましょう。
それによって簡単に直りそうなのか、いくらくらい掛かるのか、それとも買い替えを検討するべきなのかが、イメージしやすくなります。
修理費用としては、簡単な修理だと4,000〜5,000円くらい、高いと50,000〜60,000円くらいが目安です。修理費用があまりに高額なら、買い替えたほうが安いかもしれませんね。
また、古い機種だと交換部品がなく修理できないということもあり得ます。その場合も、エアコンの買い替えが必要になるでしょう。
まとめ
最後に、ここまでの内容を簡単にまとめておきましょう。
- 室外機は真横や下から水をかけてはいけない
- 高圧洗浄機などで強い水をかけてはいけない
- 水をかける時は上からかける
- 室外機は網目のゴミ取りと拭き掃除をする
- 周辺にゴミがたまっていると効きが悪くなる
- 室外機を冷やすと効きが良くなる
- 風通しをよくしたり日除けをする
- 濡れタオルを上に乗せることでも冷やせる
- 効きが悪い時は故障の可能性もある
- 修理は数千円から数万円かかる
エアコンの存在って、使いたいと思った時に気付きませんか。私自身がそうなのですが、暑い日にいざエアコンをつけたら、まったく効かなくて焦ったことがあります。
結局買い替えたのですが、買い替えまでには随分日にちがかかりました。エアコンの修理も設置も混んでいて、なかなか予約が取れなかったのですよね。
それ以来、早めに試し運転をするようになりました。室外機も暑い最中に掃除するよりは、涼しいうちに掃除しておいたほうが楽ですよ!
その時に、日除けなどの暑さ対策もしておけばばっちりです。室外機の掃除を思い立ったら、ぜひこの記事を役立ててくださいね。